マトリックス図法

行と列 追加

マトリックス図法とは?

マトリックス図法とは、多くの現象と要因などを行と列の二次元に配置し、行と列の交点に相互の関連の程度を表示して、問題解決を効果的に推進していく手がかりを得る手法です。

また、関連性などを検討している途中で、必要があれば行や列の項目を増やして、マトリックス図を成長させていきます。
情報が集約されたマトリックス図から、記号の分布状態や行と列の計算された点数から目的の答えを引き出します。

英語:matrix diagram

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マトリックス図法の種類

マトリックス図の種類としては、L型マトリックスを基本として、T型マトリックス、Y型マトリックス、X型マトリックス、C型マトリックス、P型などがあります。用途に応じて使い分けてください。

L型マトリックス

L型マトリックス図

T型マトリックス

T型マトリックス図

Y型マトリックス

Y型マトリックス図

X型マトリックス

X型マトリックス図

マトリックス図 問題解決 手順

要素の配置

一つの要素を行と列に配置し、各要素の項目を記入します。たとえば、二つの要素として、不適合の現象と不適合の発生要因を取り上げ、行に不適合の現象、列に不適合の発生要因を配置します。不適合現象の項目を行に、不適合の要因の項目を列に並べて記人します。

要素項目の相互関連

一つの要素の各項目の交点に関連程度を示します。たとえば、関連の強さの順序に○、○、△の記号をつけます。また、記号でなく数値で示したほうがわかりやすい場合には、数値を用います。

要素項目の評価

要素項目ごとに評価点をつけます。各項目の交点を数値で表わした場合は、単純に数値を集計しますが、関連の強さを記号で表わした場合は、○は3点、○は2、△は1点というように数値に置き換えて集計する場合と、○印の数を数えて評価点とする場合などがあります。評価点の多いものから対策を行なっていくことになります。
マトリックス図法の作成手順を、問題解決の順序を決めることを主体に紹介しましたが、その他にもいろいろな使い方があり、業務上でよく使われています。たとえば、問題を解決する方策と担当部署を要素に取り、方策ごとの主担当部署に○印を、関連担当部署に○印をつけ、問題解決を推進する部署を明確化することなどにも使われています。

マトリックス図 作成 要点

マトリックス図 要点

マトリックス図 作成 事例

目的の明確化、情報収集 手順1

マトリックス図を作成するには、まず「何を知りたいのか」目的を明確にします。
そして、その目的に関する情報を収集します。情報収集にあたっては、調査項目を事前に検討し、チェツクシートを作成しておくなど、後で「しまった」ということがないようにします。
ここでは、「問題解決を行うときに有効なQC手法のガイドをつくる」という目的を設定しています。関連する情報としては、社内で実践している事例を調査することにします。


調査項目は、問題解決の「ねらい」と「活用手法」です。調査対象は、昨年1年間、社内での問題解決事例です。調査した結果は、1事例ごとに力-ドにねらいと活用手法を記入していきました。

マトリックス図 目的

マトリックス図法 項目 行と列の事象 手順2

目的を達成するために必要な事象を2つ取り上げます。この2つの事象を行と列に配置し、二元表を作成します。これがマトリックス図です。
マトリックス図の基本は、1組の行と列を二元表にしたL型マトリックス図です。
必要に応じて、2つのL型マトリックス図をくっつけたT型マトリックス図や、4つのL型マトリックス図をくっつけたX型マトリックス図を作成します。
ここでは、「問題解決に役立つQC手法」を明らかにすることから、行に問題解決のねらいを配置し、列にQC手法を配置しています。列のQC手法は、基本的によく使われているQC七つ道具(パレート図、特性要因図、ヒストグラム、グラフ、チェツクシート、散布図、管理図)と新QC七つ道具(親和図法、連関図法、系統図法、マトリックス図法、アロー・ダイヤグラム法、PDPC法、マトリックス・データ解析法)としました。

マトリックス図 行 列 事象

マトリックス図法 評価項目   手順3

手順2で作成したマトリックス図に、収集した情報を一つひとつ確認して関連する行と列の交点に情報を記号で記入していきます。
記号の付け方は、○や△の印を付ける方法と情報の程度を「5」「3」「1」など数値で付ける方法があります。また、記号化せずに言語データを簡潔に表現して記入していくこともあります。
○印や△の印で付ける場合、まず関連する交点に「○」を付けていきます。すべてを付け終わったとき、全体を見渡して、特に重要な交点を「◎」にし、気になるマス目には「△」を付けておきます。
ここでは、収集した事例力-ドの情報をマトリックス図に記入しています。例えば、「事務不具合の減少」では「連関図」が使われていたので、その交点に「○」印を付けています。また、「製品不良の低減」では「ヒストグラム」が多数使われていたので、「◎」を付けています。

マトリックス図 交点記入

行と列を追加 手順4

事例力-ドを調べていくうちに当初設定した列の項目(QC七つ道具と新QC七つ道具)以外に、分散分析や相関分析、回帰分析などの統計的手法が意外と活用されていることがわかりました。

そこで、列にこれらの統計的手法を追加し、事例力-ドに記載されている手法を記入していきました。
さらに、問題解決のねらいも、当初設定した内容に当てはまらない事例「作業災害の撲滅」や「トラブルの未然防止」が出てきたことから、この項目を行に追加しています。
このように、最初につくったマトリックス図で議論を重ねていくうちに新たな発見があったり、必要な項目が判明することがあります。そのときは、行と列の項目を増やし、マトリックス図を成長させることによって、さらに多くの情報を得ることができます。

行と列 追加

マトリックス図法 情報を集計

マトリックス図から情報をまとめるには、次の2つの方法があります。
1つ目は、行と列の事象の交点から着眼点や情報をまとめます。このとき、記号で着眼点を表わした場合、関連があるとして表示した○印(または○印や△印など)の中から、特に重要な事象と事象の交点に着目します。
2つ目は、行と列の集計結果から着眼点や情報をまとめます。このとき、関連があるとして表示した○印を各行と各列で集計し、数の多いところに着目します。関連の度合いから、O=3点、○=2点、△=1点と計算してもいいです。
ここで、○印の交点に着目すると、「新QC七つ道具は、営業活動や開発設計でよく使われている」ことがわかりました。また、集計表からは、「新QC七つ道具は、連関図、系統図、マトリックス図がいろいろな活動で使われている」ことがわかりました。

マトリックス図 情報まとめ

エクセル マトリックス図法

L型マトリックス図のサンプルを作成しました、ご自由にダウンロードして下さい。

マトリックス図

PPM分析とマトリックス図法 違い

PPMとはコンサルティング会社のボストン・コンサルティング・グループが考案した事業ポートフォリオを考えるフレームワークで、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントproduct portfolio management)の略です。

PPMは2つの軸を取り、縦軸に市場成長率、横軸に相対マーケットシェアを取って、マトリックスを作り、事業を4つの象限に分類します。

例えば「金のなる木」では、市場成長率が期待できないため、投資を必要最小限に抑えて、キャッシュを回収し、他の事業を「花形事業」に育てるための資金源とする必要があります。収益が多いうえに投資を抑えられるため、企業の主な余剰資金源になります。

PPMもマトリックス図を使用しますが、目的は,各分野に対する戦略を決定するという場合に用いる経営手法のひとつです。

PPM分析

動画 マトリックス図


参考文献:
図解 よくわかるこれからの品質管理 著者:山田 正美

図解入門ビジネス新QC七つ道具の使い方がよーくわかる本 著者:今里健一郎

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