作業標準書の作成| 業務マニュアル作り方【図解】

 作業手順書のつくり方 、書き方|作業標準書

作業手順書(作業指示書)の書き方は下記のとおりです。

①表現が簡潔であり分かりやすい。 箇条書きで短い文章で的確に内容を表現、「です、こと」等の言葉は不要。

②読み物ではなく視覚で分かりやすく。 イラスト、写真で視覚で内容が即時、わかるようにする。

③抽象的でなく、具体的であること。 抽象的事例:『炉の温度を40℃に設定する』 具体的事例:具体的に書く『ダイヤルA切り替え、計器Bのメモリを40°になるようにバルブCを調整』 又、官能検査の場合は見本を作成し、具体化させる。

④前後工程の抜けがないこと。 前後工程を良く調べ、前工程、本工程、後工程の間に抜けがないか確認する。

⑤初めから完璧を求めない。 仮でも良いのでまずは作成し、その後、改訂しいくようにする。 ⑥工程リーダー(班長)が作業者へ作業説明する時の資料とする。

作業標準書は作業者に工程リーダーが説明する際の資料として簡潔に作成する。

作業標準書の作成部署 | 生産技術課 – 品質保証部

作業標準書は生産技術資料である。 作業標準書の作成部門としては下記のどれかが担当する。

作業標準書の作成部署 | 生産技術課 - 品質保証部

作業標準書の作成部署 | 生産技術課 – 品質保証部

作業標準書の使い方 | 作業手順書の活用

1.作業標準書は現場リーダーと作業者が使用。 作業標準書は現場リーダーが作業者に作業の説明する際の極めて重要な資料です。 また、現場リーダーの説明が終了した後でも現場に掲示してあれば、文書化してありますので 作業者が容易に作業の内容、ポイントを確認できます。

2.作業改善、不良低減、コストダウン、安全災害撲滅をする時に使用。 作業の改善を全員がアイデアを絞って検討する際に極めて貴重な資料となります。

3.お客様への工程説明用として使用。 クレーム等が発生した際、お客様に安心して再購入して頂くための重要な資料となります。

標準時間(ST)と作業標準時間 | 標準時間は標準作業から測定

生産工程では生産計画の立案、結果の評価に当たり基準となる尺度を『標準時間』を設定している。 『標準時間』は『標準作業』から測定され、『標準作業』は『標準作業書』から規定される。 作業標準書が作成されないと標準時間は決まらない。

1.標準時間の定義:

標準時間とは適正に習熟した作業者が定められた方法、条件の下で正常な作業ペースで仕事を するときに必要であると定められている作業時間である。

標準時間の構造:

標準時間(ST)と作業標準時間 

標準時間(ST)と作業標準時間 | 標準時間は標準作業から測定

タクトタイム tact time

各作業工程が同期して作動する時間スロット

加工された製品がそのラインから送り出されてくる時間間隔

流れ作業のようなラインシステムで用いらピッチタイムともいう。

つまり、この時間によってラインの生産量すなわち生産能力が決められる。

関連記事:ものづくりのタイム管理

マン・マシンチャート(人・機械稼動線図)

「マン・マシンチャート」は別名、「M-Mチャート」とも呼ばれ複合作業分析のひとつです。

作業者がマシンを使用して作業を行なう場合、作業者だけを対象に分析しては問題が不明確となるし、マシンだけをとらえても同じです。そこで、作業者とマシンの相互に関連を時系列的に作業分析するものである。

この作業分析を行なうことによって作業者の監視作業やアイドルが把握でき又、機械の稼働状況が作業者とどのように連動関係しているのかも把握でき、作業者とマシンの稼動の問題点を検知し、改善するのに有効な手段です。

M-M チャート-事例

M-M チャート-事例

作業標準書の変更管理 | 文書管理システム

作業標準書の変更の必要性

得意先の要望による設計変更、コストダウンの為の加工方法の変更等の要因により 作業標準書は常に変更しなければならず、その変更システムが構築されていなければよいものづくりはできない。

1)使用材料の変更

2)作業内容変更

3)設備、治工具の変更

4)製造条件の変更

5)品質標準の変更

作業標準変更のための様式と手続き | 変更ルートの明確化

右図の作業標準変更書にて各部署に連絡。 また、下記のように変更管理を徹底させる。

1)変更ルートの明確化 変更管理の主部門を決定変更、通知の情報ルートを決める

2)現場・管理事務担当者の決定 受け取り、保管、差し替えの事務担当者を決定し、指導する。

3)職場全員に連絡 職場全員に作業標準の変更を簡潔に通知し、該当担当者には変更連絡書を基に詳細に説明する。

作業標準変更のための様式と手続き | 変更ルートの明確化

作業標準変更のための様式と手続き | 変更ルートの明確化

画像出典先:『QC工程表と作業標準書』日刊工業新聞社から

装置産業の作業標準書 | 押出成形、化学工場,電力事業,水道事業

化学工場、ライフライン事業(電力事業・水道事業・ガス事業など)等の設備、機械を主体した産業を 装置産業と呼び、作業者が主体として完成品を生産する組立産業とは大きく異なり、装置の管理が製品品質を大きく左右する。 標準作業書としてはオペレーター用の設備操作用・標準作業書と設備管理用・標準作業書がある。

設備操作用標準作業書

装置産業ではオペレーター(作業者)の役割は装置への材料投入、 製造条件設定、監視、サンプリングであり、この内容を記入する。

①材料投入の条件の指示、注意事項

②装置の初期条件の設定

③安全上に注意事項(加熱、加圧等)

④条件設定後の監視(モニター)の確認方法

⑤製品のサンプリングの確認方法

⑥異常発生時の処置方法

設備操作用標準作業書 | 設備操作用作業手順書

設備操作用標準作業書 | 設備操作用作業手順書

画像出典先:『QC工程表と作業標準書』日刊工業新聞社から

設備管理用標準作業書

設備管理とは生産設備の日常の運転・定期点検・補修などを行い、機能維持を行うことである。

①設備メーカー及び設備の取扱い説明書から必要とされる保守、点検方法を聞き、調査 その内容をイラスト、写真等で記載。

②保守に必要な材料、部品を調査し、記載。

③設備異常時のメーカー連絡先を確認、記載。

④日常点検シートの作成 日々の設備管理・標準作業書の確認、記録シート として日常点検シートを作成。

⑤定期点検シートの作成 月、年毎の設備管理・標準作業書の確認、記録シート として日常点検シートを作成。

設備管理用標準作業書 | 設備管理用作業手順書

設備管理用標準作業書 | 設備管理用作業手順書

自働車解体業 標準作業書

経済産業省では自動車リサイクル法で自動車の解体業、破砕業の許可に当たって必要となる標準作業書のガイドラインを設定し、ガイドラインに適合した自働車解体作業を奨励している。

参考サイト:自動車リサイクル法 標準作業書ガイドライン

解体作業 標準書 事例

食品工場 作業標準書

食品業界で使用される衛生標準作業手順書(SSOP)に作成に当たっては「環境の衛生管理」、「食品の衛生管理」および「従事者の衛生管理」に留意して作業標準書を作成する。

食品工場 作業標準書

食品工場 作業標準書

具体的な留意点については下記記事を参考にしてください。

関連記事:HACCP (ハサップ)とは?

標準作業組合せ票と標準作業書

標準作業組合せ票とは、標準作業を実践するにあたり、タクトタイムを基準とし、人と機械の仕事の時間的経過を表にあらわしたものです。工場では、標準作業書や標準作業組合せ票などを活用し、作業者の動きを改善、標準化し、生産性のばらつきなどを改善している。

タクトタイムを基準として、人と機械の仕事の時間的経過を表にするためのものである。作成手順は次のとおり。

①タクトタイムを赤線で引く
②サイクルタイムから1人でできるか否かの見当をつける部品別能力表で分析した手作業時間と歩行時間の合計から判断する
③作業内容を工程順に記入
④手作業・自動送り・歩行時間数をそれぞれ記入
⑤④の数値を表にグラフ化
(注)自動送り時間がタクトタイム(赤線)を超える時は、その分を0秒(スタート)の位置から引く
⑥作業の組み合せをチェックする。「手待ちのムダ」等の問題点を洗い出す
⑦票どおりに作業ができるか実践・確認する。

標準作業組合せ票

標準作業組合せ票

参考文献:

1.よくわかるQC工程表の見方・使い方  宗 裕二 (著), 安孫子 靖生 (著)

2.現場で役立つQC工程表と作業標準書 ISO9000対応  原崎 郁平 (著), 西沢 和夫 (著)

3.現場で役立つQC工程表と作業標準書「実践編」

slideshare 『作業標準書 』(PDF)

パワーポイントで作成した資料です。ご自由にダウンロードください。