危機管理 crisis management
不測事態である事故や危機的な状況が発生した後に,適切な対応をする活動の
こと。
一般的には,リスクが顕在化した危機(自然災害や人災など)に対して,組織の
存亡にかかわる問題を経済外的被害も含めて総合的に分析し,エマージェンシー
プラン,コンティンジェンシープラン, リカバリープランなどの対策を講じる。
専門的担当組織は定常的に存在するが,事故や事件が発生した後,短時間での対
応が要求される場合が多い。危機を起こさないためには,設備の故障やヒューマンエラーの防止などのセーフティ及び警備活動などのセキュリティという二面からの考慮が必要である。
危機管理は,トップ層の強い意思とともに,危機管理活動の基本要素を理解し,計画を立案する必要がある。
危機管理活動の基本要素として次のような項目が挙げられる。
①最悪の事態に備える
②危険と好機会を認識する
③危機対応の定義をし,管理する.
④効果的遂行のための環境を提供する.
⑤ダメージを防止する.
⑥効果的解決を図る.
⑦平常へ復帰させる.
⑧再発防止を図る.
危機管理活動のステップは,大別して次の4段階である.
①準備段階.
②事前作業段階.
③緊急事態対応段階.
④事後復旧段階.
事前作業段階で作成する各種のマニュアルは,危機ごとの時系列化,対策組織
の明確化及び復旧対策施策が重要である.
また,実際に危機が発生したときに,いつ,だれが,いつまでに,何をしなけれ
ばならないかを,具体的にチェックリスト化したマニュアルを整備し,常日頃そ
の実効性を確認しておく必要がある。
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