品質改善 quality improvement
品質要求事項を満たす能力を高めることに焦点を合わせた品質マネジメントの一部.」(Z 8101-1, Q 9000)
IS0 9000 では,品質方針,品質目標の設定,品質計画,品質保証,品質管理
(quality control)と並び,品質マネジメントを構成する一部として定義されている.
一般的に用いられる品質改善とは,品質不良を明らかにし,その改善の目標又は望ましい状態を明確にし,それを達成するための計画を策定し,実施し,その結果をチェックし,必要な是正処置をとる.
計画的,組織的,継続的活動であるといえる.
組織的な管理・改善活動は,計画(plan), 実施(do),チェック(check),是正処置(act)の要素から構成され,これらはループ (PDCAサイクル)を形成する.すなわち,管理・改善活動においては,まず活動の計画をたて,それに従って実施し,その結果をチェックする.
この計画が予定どおりでなければ計画が練り直されて新しいものが作られるが,その計画について,再び実施,チェック,是正処置を繰り返していくことになる.
まず,品質改善を行う第一歩は,「結果」の把握にあり,次に行わなければならないのは実際に行われている「プロセス」の把握である.仕事の「結果」が目標に達していない場合は改善を行うが,仕事の「プロセス」もあるべき姿になっていなければたとえそこそこの結果が得られていても改善を行う必要がある.そこには,ロスが存在しているからである.
「結果」が不十分であることがわかっているにもかかわらず,改善が進まないのは多くの場合,プロセスの実態が把握されていないからである.プロセスを把握するためには仕事の手続き,作業の方法を標準化し,教育訓練を行って標準どおり現場が動くようにしなければならない,標準化によりプロセスが見えるようになり,改善が進む.標準化は改善を組織的に行うための手順である.プロセス及び結果が明らかになり,プロセスと結果の対応が明確になれば改善は半分以上終わっている.あとはPDCAを確実に根気よく回していくことが必要である.
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