QC工程表(QC管理図)の作成と活用、事例【図解】

QC工程表

パッと読むための見出し

QC工程表(QC管理図)とは?

英語:quality control chart

QC工程表は、製品の原材料、部品の受入から最終製品として出荷されるまでの各工程毎の管理特性、管理方法を工程の流れに沿ってまとめた表です。

製造工程の品質を保証するために、各工程の「製造条件」「品質特性」を誰が何時、確認しているかを表したものです。

『QC工程図』、『QC管理図』とも呼ばれています。

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フリー QC工程表 エクセル テンプレート

下記にエクセルで作成した特性要因図があります、ご自由にダウンロードしてご使用ください。

エクセル QC工程表 テンプレート

QC工程表(QC管理図)の登場

第二次世界大戦後、アメリカから日本に品質管理の思想、方法が導入され戦後の日本の高度成長を支える土台となり、「Made in Japan」はハイクォリティーの代名詞となった。

この時代の品質管理は作業の標準化を中心したもので標準化手法としては「作業標準書」が生産現場で作成され、これを活用することによりバラツキの少ない製品が生産され、品質管理が一挙に促進された。

しかし、個々の作業標準書の目次あるいは体系を表わす文書が欠如していた。
1980年6月に発行された「ねじ入門書」((社)日本ねじ工業協会刊)
に図1の様式の資料が標準資料として掲載されている。
これが世間に発表された品質保証のための比較的初期の様式である。
その後、多くの企業がこの様式を倣って品質管理標準を作成し、品質保証のプログラムとしている。

その後、いろいろ変遷を経て「工程品質管理表」あるいは「QC工程表」 「QC工程管理図」 等の名称で多くの企業で採用されるようになった。

QC工程表

QC工程表(QC管理図)は何を表しているのか?

QC工程表は品質保証のプログラムを表しており、その内容は製品ができるまでの工程において、どのような製造条件でコントロールし、どのような品質特性をチェックしているかを書き表しています。

不良発生原因調査、生産性向上改善等をおこない際にQC工程表がないと数十枚以上ある作業標準書をいちいち調べなくてはならず、一覧表のまとめたQC工程表があれば一目で工程の管理点が把握できます。

QC工程表で重要な項目は「管理点」と「管理方式」です。

「管理点」は原因の確認をする管理特性と出来栄えの結果を確認する品質特性があります。

そしてその結果を記載したのが「品質記録」です。

管理特性と品質特性

原因系(加工)と結果系(検査)から管理点を明確にし、管理し異常に対してアクション」を取

る。

管理特性と品質特性

管理特性と品質特性

要因と原因の意味|要因と原因の違い

広辞苑より:

要因:物事の成立に必要な因子・原因。主要な原因。

原因:ある物事を引き起こすもと。また、その働き。「火事の―」「―をつきとめる」

英語:

要因:factor

原因:cause

ある現象を発生されたモノを「原因」、ある現象に影響のあると推定されるモノを「要因」と区別する見方もあります。
例としては、交通事故の場合、その「要因」は疲れ、睡眠不足、車両不良などが色々挙げられます。しかし真の原因は通常はひとつです、例えば居眠り運転。

要因と原因の違い

用語 元の意味 品質管理上の意味
要因 ある現象に影響のあると推定されるモノ 特性に影響を与える管理を要するモノ
原因 ある現象を発生されたモノ 主要因の内、管理できず発生した問題

通常、「原因」は1つしかない場合や1つに特定できる場合にだけに使用します、逆に「要因」は複数ある場合や1つに特定できない場合に使用します。

要因と原因

要因と原因

管理方法(管理方式)

管理(検査)方法
管理とは「測る」「判断する」そして「異常に対してアクションをとる」という行為である。
ただ、良品かどうかを判断するだけでは工程管理になっていない。
実際に作業する際に測定器、測定方法、測定回数、測定検査基準等を明確にして統一にしておき、人による管理方法のバラツキを解消し、QC管理工程図に”管理方法”として記載する。

項目 内容 具体例
測定(検査)項目 何を測定するのか? 温度、寸法、重力等
測定(検査)方法 どのように測定するのか? デジタル温度計、ノギス、デジタル天秤
測定(検査)頻度 何回、測定するのか? シフト毎、日々、月毎
測定(検査)担当 だれが測定するのか? 作業者、リーダー等
管理(検査)基準 測定結果の判定基準は? 35±5℃、5±3mm、300±5g
異常時の処理 異常が発生した場合、どのように処理するのか? 班長に連絡、即時にライン停止

『 1 加工 & 1 点検』と『エリア保証』

◇ものづくりでは『1加工-1検査』と『エリア保証』が品質保証の基本

①1加工 1点検:製造の基本は自分で加工したモノを自分て点検するのが基本。

②エリア保証:製造の基本は自工程で生産加工したものを次の工程に渡す際に検査するのが基本。

エリア保証

エリア保証

QC工程表と作業標準書(標準作業手順書)

QC工程表は管理者と技術者が主として使う技術資料である。
目的は品質保証のプログラム設定、あるいは品質保証の可否の検討である。

作業標準書は現場の監督者と作業者が主として使用する技術資料である。
目的は監督者が作業の手順と要領を支持し、作業者が作業する時に準拠する
資料である。

QC工程表:部材の受けれ、製造、出荷を含めたプロセスのすべてを網羅し、
良い製品を長期的につくり続けるためにものづくりの設計書。

作業標準書:良い作をお長期的に続けるために一工程、一作業毎の手順、ポイント、禁止事項などの詳細を明記した作業指示書。

関連記事:作業標準書の作成

5.QC工程表 記号|QC工程図 記号

”工程記号”は日本における工業標準を定めたJIS規格の中でも決められておりこの記号を使用すればお客様にQC工程表を提出した場合でも理解できます。

名称 記号 意味
加工 原材料、材料、部品又は製品の形状、性質に変化を与える過程を表します。
運搬 原材料、材料、部品又は製品の位置に変化与えるを過程を表します。
貯蔵 原材料、材料、部品又は製品を計画により貯えている過程を表します。
滞留 滞留 原材料、材料、部品又は製品を計画に反して貯えている過程を表します。
数量検査 原材料、材料、部品又は製品の個数を測ってその結果を基準と比較して差異を知る過程を表します
品質検査 原材料、材料、部品又は製品の品質特性を試験してその結果を基準と比較してロットの合格、不合格又は製品の良品、不良品を知る過程を表します。

QC工程表(QC管理図)の作成

QC工程図(QC管理図)のフォーム

QC工程表には決められた一定の様式はない、製品の種類、業種により自由に様式を決めてよいが下記の点が必ず必要な項目である。

①工程のステップ
②各工程の管理点(管理特性と品質特性)
③各工程の管理方法(規格、製造基準、設備、検査方法、作業者の条件、記録様式等)

QC工程表様式

QC工程表様式

QC工程表(QC管理図)の作成方法、書き方

QC工程表は通常、製品の量産開始までに作り上げます。
また、新製品の場合は“量産試作品”が生産されるのがふつうです“量産試作品”を生産する時に量産用のQC管理工程表を作成しておき、そこで決めたことを量産試作品の際に確認し、不具合があれば修正します。

QC工程表作成

QC工程表(QC管理図)の具体的な記入手順

QC工程表記入

QC工程表(QC管理図)の基本的な記入ポイント①

QC工程表記入ポイント1

QC工程表の基本的な記入ポイント②

QC工程表記入ポイント2

QC工程表の基本的な記入ポイント③

QC工程表記入ポイント3

QC工程表(QC管理図)の活用、事例

QC工程表(QC管理図)の活用目的

QC工程表は工場幹部の『もの造りの鳥瞰図』一目で品質、生産のポイントが
把握できる!

QC工程表の活用目的

 QC工程表(QC管理図)の活用|初期流動管理

QC工程表の活用場面

現場でのQC工程表(QC管理図)の使い方

現場でのQC工程表活用

QC 特性要因図によるQC工程表作成、作り方

『QC工程表(QC工程図)』の管理項目を決める際に特性要因図の考え方が役に立ちます。特性要因図を使用して様々な角度から5Mの特性の要因を出します。

特性要因図5M  *測定(検査)を除くと特性要因図4Mになる。
1. マシン(テクノロジー)(Machine)
2. 方法(プロセス)    (Method)
3. 材料(原材料、消耗品との情報が含まれています。)(Material)
4. マンパワー(肉体労働)/マインドパワー(脳の働き):(Man)
5. 測定(検査) (Measurement)

下記は特性要因図の事例です。

特性要因図 5M

事例:特性要因図 5M

管理用用特性要因図による要因分析、解析手法

生産準備段階でQC工程表を作る場合、管理すべきあらゆる心配事(要因)を抜けなく体系的に整理することが必要です。これには管理用特性要因図を活用します、「管理用」を作るときのポイントは、できる限り出すということです。「半田付け不良」であれば、「なぜ半田不良が発生するか」ではなく、「こうすれば半田不良ができる」と「悪意ある発想法」で発想すると要因が色々、でてきます。いろいろな人から意見をもらい、様々な角度から考えて要因を出すのが管理用のタイプの基本的な考え方です。

解析用特性要因図による原因分析、解析手法

「解析用特性要因図」は「管理状態」の中で起こる様ような問題の原因を追求する時に用いられる。「解析用」を作る時には、3 現主義に基づいて得た推測ではなく事実に基づきた客観的データをもとにヒストグラムや管理図などを用いて、管理状態の有無を確認するなどして、「要因の範囲の絞り込み」を行い、特性要因図を作成し、真の原因を追究し、改善します。

関連記事:特性要因図の作り方(魚の骨の作り方)

 エリア保証の管理ポイント   記入実例1

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 1Work&1Checkの管理ポイント 記入実例2

1Work&1Checkの管理ポイント2

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 生産現場でのQC工程表の活用

生産現場でのQC工程表の活用

生産現場でのQC工程表の活用2

生産現場でのQC工程表の活用

管理資料としてのQC工程表の活用

管理資料としてのQC工程表の活用

管理資料としてのQC工程表の活用2

 品質保証・技術資料としてのQC工程図の活用

品質保証・技術資料として活用

 QC工程表 見本 成形工程

成形工程

QC工程表 見本 塗装工程

塗装工程

QC工程表 見本 LED照明 SMT工程

LED照明 SMT工程

QC工程表 見本 LED照明 組立工程

QC工程表 LED照明 組立工程

おすすめ QC工程表 事例~川上産業株式会社

油圧マニホールドブロックを設計製作している川上産業株式会社様のサイトで分かり易い

QC工程表が閲覧できます。

川上産業株式会社様のサイト

slideshare QC工程表の作成と活用、事例(PDF)

パワーポイントで作成した資料です。ご自由にダウンロードください。

参考文献:

1.よくわかるQC工程表の見方・使い方  宗 裕二 (著), 安孫子 靖生 (著)

2.現場で役立つQC工程表と作業標準書 ISO9000対応  原崎 郁平 (著), 西沢 和夫 (著)

3.現場で役立つQC工程表と作業標準書「実践編」

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