評価コスト appraisal cost 【イラスト図解】
英語:appraisal cost 中国語:评估成本
評価コスト とは
品質コストを構成する概念の一つで製品ないし部品の品質を評価するなどして,品質レベルを維持するために支出される費用の総称を意味する.
例えば,購入材料の受入検査,製品検査,作業者による点検,試験や検査のための段取作業, 試験及び検査材料,品質監査,外部機関による保証,出荷前の再試験・再検査,納入先における試験などに関連して発生する費用がその代表例である.
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
わりやすく 評価コスト
評価コストとは、製品の適合度(要求事項に合致しているか)を評価判定するために必要なコストのことです。
具体的には、検査・テスト器具の保守及び校正、検査・テストで使用する材料及び消耗品、受入検査・テスト、製品監査などです。
品質コストと評価コストの違い
品質コスト(cost of quality)とは、顧客のニーズを満たし、維持するためのコストをいう。
品質コストは、予防コスト、評価コスト、内部失敗コスト、外部失敗コストに分類される。
つまり、評価コストは品質コストの一部である。
この分類はPAF法(prevention-appraisal-failure approach)によるものである。予防コストや評価コストは、品質保証活動に要するコストということである。一方、内部失敗コストと外部失敗コストは、予防コストや評価コストとは性質が異なり、品質保証活動に問題があったことで発生した損失コストという意味である。
品質コストの内容をまとめると以下のようになります。
適合関連コスト | 予防コスト | 品質問題が発生しないように対策するコスト 例:品質計画・工程管理・品質保証・品質管理システムの設計・実施など |
---|---|---|
評価コスト | 品質基準を満たしているかを確認するために必要なコスト 例:検査・点検の作業・品質監査など |
|
不適合関連コスト (不良コスト) |
内部不具合コスト | 品質基準を満たさない製品に対して発生するコスト 例:品質基準を満たさない製品の製造原価・廃棄コストなど |
外部不具合コスト | 品質基準を満たさない製品を出荷してしまった際に発生するコスト 例:顧客からのクレーム対応・リコール・機会損失など |
品質コストを低減する
下図は製造品質と品質コストの関係を示したものです。横軸が製造品質、縦軸が製品単位あたり品質コストを示し、品質コストを合計したものを総品質コストといい、(1)式で計算します。
総品質コスト=予防コスト+評価コスト+失敗コスト・・・・・・(1)
製造品質が悪いときは、総品質コストの構成は失敗コストと評価コストが大半を占め、予防コストはわずかです。予防コストに関連する活動を充実させて製造品質がばらつかない製品を製造すると、予防コストは若干大きくなりますが失敗コストと評価コストは減少します。それには、コア技術対応型の設計・開発方式を実践することです。
そして、失敗コストと評価コストがゼロになり、品質コストが予防コストだけになれば、製品の適正品質を追求して原価を作り込むことができます。
まとめ
評価コストの削減には検査・点検の自動化、無検査化及び監査の削減等の改善で評価コストを低減する事が可能です。
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