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予防コスト

予防コスト イラスト
予防コスト
この記事は約3分で読めます。
  1. 予防コスト      prevention costs                  【イラスト図解】
    1. 予防コスト とは
    2. わかりやすく  予防コスト
    3. 品質コストと予防コストの違い
    4. まとめ

予防コスト      prevention costs                  【イラスト図解】

英語:prevention costs           中国語:预防费用

予防コスト とは

品質不良や欠陥を事前に防止するための計画設定及び施策を実施することによって発生する費用のことである.

具体的には,品質管理工程管理,品質計画,品質訓練などに要する費用がこれに当たる.

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

わかりやすく  予防コスト

製造工程で設計品質を作り込み、出来ばえが均一ですべての製品が良品であれば、評価コストや内部失敗コスト、外部失敗コストは発生しません。

予防コストは、評価コストや内部失敗コスト、外部失敗コストの発生を予防したり、低減したりするための活動にかかるお金です。

たとえば、品質計画、品質改善、品質教育などが該当します。品質計画とは、設計品質や製造品質の方向づけ、プロセス計画、受入検査計画など、品質計画の作成に関するものです。品質改善には、開発設計部門の設計審査や図面チェック、製造部門のQC活動や標準化活動などが含まれます。

品質コストと予防コストの違い

品質コスト(cost of quality)とは、顧客のニーズを満たし、維持するためのコストをいう。
品質コストは、予防コスト評価コスト、内部失敗コスト、外部失敗コストに分類される。

つまり、予防コストは品質コストの一部である。

この分類はPAF法(prevention-appraisal-failure approach)によるものである。予防コストや評価コストは、品質保証活動に要するコストということである。一方、内部失敗コストと外部失敗コストは、予防コストや評価コストとは性質が異なり、品質保証活動に問題があったことで発生した損失コストという意味である。

品質コストの内容をまとめると以下のようになります。

適合関連コスト 予防コスト 品質問題が発生しないように対策するコスト
例:品質計画・工程管理品質保証・品質管理システムの設計・実施など
評価コスト 品質基準を満たしているかを確認するために必要なコスト
例:検査・点検の作業・品質監査など
不適合関連コスト
(不良コスト)
内部不具合コスト 品質基準を満たさない製品に対して発生するコスト
例:品質基準を満たさない製品の製造原価・廃棄コストなど
外部不具合コスト 品質基準を満たさない製品を出荷してしまった際に発生するコスト
例:顧客からのクレーム対応・リコール・機会損失など

品質コストを低減する

下図は製造品質と品質コストの関係を示したものです。横軸が製造品質、縦軸が製品単位あたり品質コストを示し、品質コストを合計したものを総品質コストといい、(1)式で計算します。

総品質コスト=予防コスト評価コスト失敗コスト・・・・・・(1)

製造品質が悪いときは、総品質コストの構成は失敗コストと評価コストが大半を占め、予防コストはわずかです。予防コストに関連する活動を充実させて製造品質がばらつかない製品を製造すると、予防コストは若干大きくなりますが失敗コストと評価コストは減少します。それには、コア技術対応型の設計・開発方式を実践することです。

そして、失敗コストと評価コストがゼロになり、品質コストが予防コストだけになれば、製品の適正品質を追求して原価を作り込むことができます。

品質コストの低減

品質コストの低減

まとめ

品質コストを低減させるためには予防コストを充実させる事が重要です。

不良が発生する前の予防コストを充実させれば、不良は低減し、不良品を選別するための検査等の評価コストが不要となります、究極は無検査で評価コストゼロの体制を構築します。

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