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コアコンピタンス

コアコンピタンス
コアコンピタンス

コアコンピタンス core competence   【イラスト図解】

英語:core competence       中国語:核心竞争力

 

コアコンピタンスとは

顧客に対して,他社が容易に真似することができない自社独自の価値を提供する,企業の「中核的な力」をさしている.

競争力のある企業には必ずコアコンピタンスがあり,それをさまざまな製品・市場領域に適用して成功を収めていく.

今日のような不況期には,ともすればリストラやダウンサイジングに目がいきがちであるが,むしろ,コアコンピタンスを構築・発展するために何をすべきかを考えなければ,長期的な成功は困難である.

・顧客に何らかの利益をもたらす自社能力

・競合相手に真似されにくい自社能力

・複数の商品・市場に推進できる自社能力

具体例として自動車産業が取り上げられ、ホンダにおけるエンジン技術(芝刈り機や除雪機から

自動車までコア技術を幅広く展開)がある。

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

 

コア・コンピタンスの由来

コンピタンス(Competence)には「実力」「能力」「技量」といった意味があります。この単語は「一緒に(com-)進む(peto)」という言葉を含んでおり、「一致している」「能力に合っている」ことを表します。また「compete(競争する)」と同じ語源を持つ言葉です。企業が持つさまざまなコンピタンスの中でも、コア=中核(Core)となる能力が「コアコンピタンス=核となる能力、競争力」です。

コアコンピタンスは1990年、C・K・プラハラード(ミシガン大学教授)とゲイリー・ハメル(ロンドンビジネススクール教授)が「ハーバード・ビジネス・レビュー」(Vol.68)に共同で寄稿した論文『The Core Competence of the Corporation』で、経営理論の概念として紹介され、世の中に広まりました。当時は、欧米企業が進出する日本企業に押され、グローバルでの地位を失う大企業も少なくありませんでした。これら日本企業をはじめとする新興企業がいかに競争力を獲得したか、その戦略を説いた理論が「コアコンピタンス」だったのです。

プラハラードとハメルは、コアコンピタンスとは以下の3つの条件を満たすものと説明しています。

1. 多様な市場に参入可能であること
2. 最終製品の顧客メリットに大きく貢献すること
3. 競合他社がまねしにくいこと

 

コア・コンピタンスとケイパビリティの違い

ケイパビリティとは、企業全体の組織能力を意味する言葉です。バリューチェーン全体における自社の強みを組織の視点で見つけ出すことで、競合他社に対する優位性を発見できます。

ビジネスにおいてのケイパビリティは「企業全体の組織能力」「他社よりも優位な自社の強み」という意味になります。ポイントとなる部分は、あくまで組織全体の能力を指す言葉であって、個人の能力という点ではないことです。

一方、コアコンピタンスは事業プロセスの中でも中核となる一部の強みを指す言葉です。

例えば、市場の中で独自の販売ルートを開拓して売上を伸ばしたとすると、独自の販売ルートがコアコンピタンス、市場調査やルート開拓によって売上を向上させたプロセス全体がケイパビリティといえます。

具体例として自動車産業のホンダにおけるエンジン技術はコアコンピタンスであり、トヨタのTPS(トヨタ生産方式)はケイパビリティである。

しかし、コアコンピタンスとケイパビリティは相互補完的な存在でもあります。

ケイパビリティが成り立つには、その個別要素であるコアコンピタンスが必要不可欠だからです。
実際には、用語的な違いが厳密に使い分けられていることは少なく、ほぼ同義の言葉として使用されることも少なくありません。

コア・コンピタンスとケイパビリティの違い

コア・コンピタンスとケイパビリティの違い

 

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