不適合品率と不適合品 【イラスト図解】
英語:proportion of nonconforming items
中国語:不合格项目比例
不適合品率とは
(1)サンプルに関して,不適合アイテムの数を,検査したアイテムの総数で除したもの,つまり
不適合品率=不適合アイテムの数÷検査したアイテムの数
(2)ロットに関して母集団又はロット中の不適合アイテムの数を母集団又はロットの総数で除したもの,つまり
不適合品率=母集団又はロット中の不適合アイテム数÷母集団又はロット中のアイテム数
である、不適合品率を100倍したものをパーセント不適合品率(percentages of non-conforming items)という.」(Z8101-2)
パーセント不適合品率と同じ意味で不適合パーセント(percent non-conforming)が用いられることもある.
従来から「不良率」がこの意味で広く使用されているが,「不良」の用語が製品の検査の用語で意味が変わったため,より厳密な「不適合」が用いられるようになった.
これに合わせて,「不良率」は[不適合品率]が用いられるようになった.
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
不適合品 nonconforming item, noncon-forming
「一つ以上不適合のあるアイテム.」
(Z 8101-2)
不適合製品ともいう.以前は,この意味で不良品(defective item)という用語が用いられていたが, defectが単に規格外れでなく根本的な欠陥を意味する用語となったため,不適合品が用いられるようになった.
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
わかりやすく不適合品、不適合品率とは
不良品は「用途を満たさない品物の全般のこと」、不適合品は「基準を満たしていない品物のこと」を指し、現在では”不適合”という呼び方の方が主流となっています。
そして不良品の割合は下記のように不良品率で
不適合品の割合は下記のように適合率で表す。
不適合品率の計算
不適合品率は、以下の式で計算します。
不適合品率(%)=不適合品の数÷投入総数×100
例えば、500個 投入して中に、10個の不適合品があった場合、不適合品率は
10÷500×100=2%
となります。
製造日によって投入個数が異なるため、不適合品率は製造日ごとに計算します。また、全ロットの平均不適合品率は、毎日の投入個数を足した合計数で、毎日の不適合品の合計数を割ることで計算することができます。
不適合品と不良品の違い
「不良」とは、用途を満たさないことを意味、不良品とは、用途を満たさない製品ということです。
要するに、お客様が要求する品質を満たしていない製品ということです。
不適合品と不良品の違いは下記のとおりです。
・不適合品:規格・標準を満たしていない製品
・不良品:用途を満たしていない製品
必ずしも「不適合品=不良品」とはなりません。
例えば、製造規格(例えば20±1㎜)より長いビス(22㎜)を生産したとします。
この製品は不適合品です。しかし、お客様が期待する用途を満たしていれば、それは不良品とは呼ばれません。
不良率(不適合品率)と直行率の違い
不良率(不適合品率)とは、生産された製品の投入総数に対する不良品の数の割合です。
不良率が高いと生産コストの増加、顧客満足度の低下、さらにはブランドイメージにも悪影響を及ぼします。
たとえば、ビス工場で1,000個の部品を生産した場合、10個が不良品であれば不良率(不適合品率)は1%となります。
直行率は99%です。
*日常的に工場で不良率という言葉を使用しているが正しくは不適合品率です。
まとめ
現在でも工場でよく使用されている不良品、不良率の用語であるが厳密にいえば不良品の定義が変わったので工場で発生する「基準を満たさない品物」は正しくは不適合品であり、その割合を表す用語は不適合品率である。
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