- 標準 standard 【イラスト図解】
- 標準とは
- 標準化 standrdization
- 標準化と標準、規格の違い
- 標準の歴史
- 標準の分類
- 標準と規格の違い
- 標準と基準と水準の違い
標準 standard 【イラスト図解】
英語:standard 中国語:标准
標準とは
1.関係する人々の間で利益又は利便が公正に得られるように統一・単純化を図る目的で,物体・性能・能力・配置・状態・動作・手順・方法・手続・責任・義務・権限・考え方・概念などについて定めた取決め。
2.測定に普遍性を与えるために定めた基準として用いる量の大きさを表す方法又はもの.例えば,質量の単位の基準となるキログラム原器,温度目盛の基準となる国際実用温度目盛を実現するための温度定点と標準白金抵抗温度計,濃度の基準となる標準物質,硬さ目盛の基準となる標準硬さ試験機と標準圧子,色の官能検査に用いる色見本など.」 (旧Z 8101)
3.「与えられた状況において,最適な秩序を達成することを目的に 活動又はその成果に対する規則,指針又は特性を,共通にかつ繰り返して使用するために示す文書であって,合意によって確立され,かつ公認機関によって承認されたもの.」(ISO/IEC Guide2)
これはいわゆるデジュール標準(dejure standard)の定義でデファクト標準(de fact standard)は含まれていない。
標準化 standrdization
実在の問題,又は起こる可能性のある問題に関して,与えられた状況において最適な程度の秩序を得ることを目的として,共通に,かつ繰り返して使用するための“規定”を確立する活動.」(ISO/IEC Guide 2)
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
関連記事:標準化
標準化と標準、規格の違い
日本語においては「標準化」とは、単純化、統一化等する行動、活動であり、それによって定めた取り決め、ルールが「標準」、更にそれを記録し文書化したものが「規格」です。
英語では「standard」の中に「標準」と「規格」の意味が含まれている。
日本語においては「標準」と「規格」の定義が曖昧で普及している「規格」を「標準」と呼んで区別している場合もある。
標準の歴史
標準の歴史、起源は,度量衡の起源であり,それは文明の起源にまでさかのぼる、その後,アメリカにおける互換性技術の発展,フランスにおけるメートル法の制定,鉄道のゲージの統一と国際標準時の制定などのトピックに移っていく。
詳細は標準の歴史を参照してください。
関連用語:標準化の歴史
標準の分類
標準化によって決められた「取り決め」のこと。一般的には「規格」と同じ意味で使われることも多いですが、厳密には規格の「普及」といった意味合いも含まれるため、規格より広義の概念になります。
標準(規格)は、その切り口によって次の種類に分類することができます。
【強制力の有無による分類】
強制標準(規格):法令などに引用されることで強制力をもつ標準。
任意標準(規格):任意に使うことができる標準。(例 JIS、ISO、IECなど)
【作成過程による分類】
デファクト標準(英語:de facto standard):
市場競争で勝ち残った結果、市場において広く利用されている標準、公的な標準化機関からの認証ではなく、市場における企業間の競争によって、業界の標準として認められるようになった規格のこと。
デファクト・スタンダードとも呼ばれ「事実上の標準」と訳され例えばパソコンのOSではWindows、ビジネスシーンのソフトではMicrosoft Officeがデファクトスタンダードです。
デジュール標準(英語:de jure standard)
一般に認められている標準化団体が作成した又は作成している標準。公的標準。
デジューレスタンダードとも呼ばれ標準化団体などの公的機関によって規定された公的規格の総称である。 デジューレ(dejure)とは「法律上の」といった意味である。 デジューレスタンダードを規定する公的機関の代表的なっものとしては、JIS、ISOやITU、IEEEなどの団体を挙げることができる。
フォーラム標準(英語: forum standard)
フォーラム標準とは特定の技術や製品分野などに関係する企業や専門家などが集まって業界団体(フォーラム)を組織し、その技術についての標準仕様を策定したもの。
フォーラム標準の有名な例として、光学ディスクの「DVD」(DVDフォーラム)やメモリーカードの「SDメモリーカード」(SDアソシエーション)があります。
引用先: 日本規格協会
標準と規格の違い
日本には「規格」という言葉と「標準」という言葉、二つの言葉が存在する。米国であれば「スタンダード(Standard)」が規格と標準、両方の意味を合わせ持っている。
日本の法律においてスタンダードは規格である。したがって、英語の条文において「スタンダード」と書かれていれば、必ず「規格」と訳している。日本では文書化された標準が規格であるということが、法律の上で定められている。
ところが、実際に使用されている意味合いは法律上のものとは異なっている。何か規格を作ろうと思えば自由に規格を作ることは可能である。
ただし、その規格が普及しなければ標準とは呼べない。
日本には「標準規格」という言葉がある。これは正に「普及した規格」という意味である。
日本おいての規格と標準を意味の違いは普及しているかの有無の違いである。
関連用語:規格
標準と基準と水準の違い
「標準」は、辞書的な意味では「平均的」になります。世の中で一般的になっていることや、平均的という意味でも使われます、例えば「標準的な生活」、「標準サイズ」
しかし、標準という言葉には複雑なニュアンスが込められており、例えば日本人男性の標準的な身長は170cmですが平均体重のことではありません。人が健康的に生活出来るとされている理想的な体重のことです。
「水準」というのは「一定のレベル」を意味する言葉でどのくらいのレベルかを語る時に使われます。「先進国は生活の水準が高い」とか、「世界一の水準です」、学校の通知表の例で考えれば、1から5という評価はそれぞれが水準を表しています。
「基準」というのは「判断の拠り所」を意味するであり最低限求められるレベルです。工業製品などは、国が定める「基準」をクリアする必要があります、例えば建築基準等です。
基準が数値で示されていることもあります。例えば速度制限40km/hの道路では、この数値が法定内速度の基準です。
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