生コンクリートの品質
生コンクリートは「赤んぼう」と同じで、その後の育て方(管理)で良くも悪くもなる。生まれたばかりの赤ん坊には、十分な栄養と適度な軟らかい肌着、体温保護(適度な温度と湿度)が必要なことは子供を持つ親であれば誰でも良く分かることである。コンクリートも全く同様で、言葉どおり“生コン”という生物であり、「刻々と水和反応が進み、凝結硬化、強度発現する」商品を扱っている以上、せっかく良質のコンクリートとなるように製造された生コンでも、その後の育て方(管理)一つで、品質が駄目になる場合もあります。
圧縮強度
生コンで強度といえば、圧縮強度です。コンクリートの強度にはそのほか、引張り強度、曲げ強度、せん断強度、疲労強度そして鉄筋との付着強度などがある。
コンクリートがこれだけ多く使用される理由に、この圧縮強度が大きいことが挙げられる。したがって、生コンの取り引きは、この圧縮強度を基準として行うことになる
生コンのJISでは、指定のない場合は28日材齢の強度を基本としており、荷卸し地点で採取した試験体を20±2℃の水中で養生したものとなっている。この水中で養生するということがコンクリートにとって非常に大切なことで、コンクリートが硬化して十分な強度を発現するためにはセメントと水が十分に接触できる状態が必要です。
スランプ
コンクリートの軟らかさや流動性を測定する方法はいろいろあるが、その中で最も簡便で一般的な方法がスランプ試験であり、JISではスランプで表すことになっている。
スランプ値は軟らかさの程度をよく示すが、作業の難易の程度や材料分離に抵抗する程度を示すワーカビリティーも、スランプ試験後のコンクリ一トの状態を観察すれば大体判断することができる。
空気量
AE剤、AE減水剤によって、コンクリートの中に多くの独立した微細な空気泡を連行すると、連行空気泡はコンクリートの中であたかもボールベアリングのような作用をするので、コンクリートのワーカビリティーが改善され、所要のコンシステンシーを得るための単位水量を減少させることができる。
生コンはJISでは全てAEコンクリートと定められている。
空気量は一般的に3~6%程度を標準としているが、圧縮強度はほぼ空気量に比例して低下(空気量1%の増加に対して同一水セメント比の場合、材齢28日強度は4~6%低下)するので空気量の過多には注意を要する。
コンクリートの塩化物含有量
コンクリート中にある程度以上の塩化物が含まれていると、コンクリート中の鉄筋が錆やすくなる。また、塩化物が塩化ナトリウム(NaCl)であると、アルカリ骨材反応を助長する原因ともなる。この塩化物総量については、生コン工場で測定し、管理している。
生コンクリート 品質管理 求人
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参考サイト:全国生コンクリート協同組合連合会
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