- 作業標準 manufacturing standard 【イラスト図解】
作業標準 manufacturing standard 【イラスト図解】
英語:manufacturing standard 中国語:制造标准
作業標準とは
「作業条件,作業方法,管理方法,使用材料,使用設備その他の注意事項などに関する基準を定めたもの.」(旧Z 8101)
製造作業について,材料規格や部品規格で定められた材料・部品を加工して,製品規格で定められた品質の製品を効率的に製造するため,製造の設備,加工条件,作業方法,使用材料などを定めた.
製造作業の標準の総称.作業の標準化により品質の安定,仕損の防止,能率の向上,作業の安全化を図ることができる.
作業標準の分類として,
①製造技術標準:製造上の物を対象とした技術事項を決めたもの(製造技術規格,工程仕様書)
②製造作業標準:製造する人を対象とした作業方法を決めたもの(作業指導票,作業要領書)
③作業指示票:監督者,作業者への作業指示を行ったもの (作業指導票,製造指示票など)からなっている.
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
標準作業と作業標準の違いは?
作業標準とよく似た言葉に「標準作業」があります。 「作業標準」が単位作業の標準であるのに対して「標準作業」は、製品完成までの工程全体の標準を定めたもので、範囲は広範囲です。
作業標準は、標準作業を行うための諸条件の事であり例えば、切削速度、送り、工具の形式・形状、切削油の種類等が該当します。
一方 「標準作業」は、“タクトタイム”、“作業順序”、“標準手持ち”の3要素を満たした作業のことであり、基本として、監督者自身が作成し、作業者に指導して守らせるものとなります。
簡単に要約すれば
「作業標準」は「作業の標準」の事であり、作業をするための“標準”のことです。
「標準作業」は「標準の作業」の事であり、標準的に行なう“作業”のことです。
辞書では下記のように解説している。
標準作業 standard operation
「製品又は部品の製造工程全体を対象にした,作業条件,作業順序,作業方法,管理方法,使用材料,使用設備,作業要領などに関する基準の規定.備考:作業標準は製品又は部品の各製造工程を対象に,作業条件,作業方法,管理方法,使用材料,使用設備,作業要領などに関する基準を規定しだものである.」(Z 8141)
これによって所定の品質の製品が,所定の時間(標準時間)に完成されることになる.つまり,現段階で実施できる,最も経済的な作業方法の基準が標準作業方法で,一定の手続きを経て決められた仕事の進め方である.
これは作業標準書あるいは作業指導票の形で成文化されることが多い.作業標準はその工場で現在保有している作業者の技能,機械設備,治工具などの性能に応じて,最も経済的に所定の品質の製品が得られるような方法を定めることである。
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
作業標準の事例
作業条件、作業方法、管理方法、使用材料、使用設備その他の注意事項などに関する基準
具体的には切削の場合は切削速度、送り、工具の形式・形状、切削油の種類等が作業標準項目です。
作業標準と作業標準書
目的の品質の製品を生産するために、それにふさわしい作業順序や作業方法を定めたのが「作業標準」であり、それを文書化したものが「作業標準書」です。
作業標準書の基本
工場でモノを作る又はレストランでお客様の接待をしてサービスする場合、各人が自分の思うようにやっていては加工作業及びサービスにバラツキがは発生します、品質が安定しません。
その為に作業標準書を作成して常に同じ品質の加工作業、サービスが維持できるようにします。
製造業、飲食業、土木業と全ての業種で必要な基本的な文書です。
何故、作業標準書が必要?
工場はもとより第一次産業(農業、林業、水産業など、狩猟、採集)、第二次産業(製造業、建設業など、工業生産、加工業。 電気・ガス・水道業)そして、第三次産業(情報通信業、金融業、運輸業、小売業、サービス業)のすべての産業においてマニュアルの作成および教育が必要です。
マニュアル作りは公営・民営のかかわりなく、また営利・非営利のかかわりなく、教育、宗教、公務などの活動において初めに作成すべきモノです。
初めに仕事の手順の基本の型を学ぶことにより、クリェイティブ な発想が可能になります。
型を学ぶ ⇒ 型にはまる ではない。創造性が乏しいではない、創造するためには徹底的に型を真似なければなりません。そうすれば改善すべき処が見えてきます!
ピカソの名言 「凡人は模倣し、天才は盗む」
*作業標準書の作成、使い方等については下記の関連記事を参照 願いします。
ブックマーク