u管理図 count per unit chart 【イラスト図解】
英語:count per unit chart 中国語:单位计数图表 单位计数控制图
u管理図とは
「サンプルの単位当たりに生起した不適合数を用いて工程を評価するための管理図.」(Z 8101-2)
単位当たりの不適合数の管理図あるいは単位当たりの欠点数の管理図ともいう。
群の大きさが等しい場合にはc管理図が用いられる.ポアソン分布を仮定して管理限界線を求める。
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
u管理図の目的
製品の欠点を発生する可能性のあるひろがりが,いろいろ変化する場合に製品の一定単位を定めて,その一単位あたりの欠点数,たとえば一定面積あたりの織物の織むら,一定長さのあたりのエナメル線のピンホールなどで工程を管理する場合に用いる。
具体例としては、u管理図を使用して、以下を管理できます。
絨毯の長さ100mあたりの欠陥の数
液晶画面1mあたりの不良ドットの数
u管理図の作り方
データのとり方
少くとも約20~25群のサンプルをとり,サンプルの大きさ(長さ,面積,時間など)と,サンプル中の欠点数をしらべる。
サンプルの大きさは,だいたい平均としてサンプル中に1~5個の欠点数が含まれるようにする。
uの計算
各群ごとの単位あたりの欠点数uを求める。
これを一般式で表わすと
u=c/n ここに
c:サンプル中の欠点数
n :サンプルの大きさ
たとえば1500 m のエナメル線を検査し,ピンホールが5個あったとする。1000 mを単位とすれば,1500 m は1.5単位であるので単位あたりの欠点数は次のように計算される。
n=1500/1000=15 u=5/15=3.33
備考: 500 m を単位とすれば,単位あたりの欠点数はつぎのようになる。
n=1500/500=3.0
u=5/3.0=1.67
管理線の計算
管理図に記入したデータについて管理線を計算する。
中心線 ubar=∑c/∑n
ここに ∑c :欠点数の総和
∑n:サンプルの人きさの総和
管理限界は次の公式によって計算する。
備考:LCLは計算の結果負になることがあるがこの場合にはLCLは考えない。
管理図に記入
管理図用紙を用意し,手順2で求めたuの値を打点記入する。
さらに管理線を記入する。中心線u平均の値を実線で,UCLとICLの値を
破線で記入し数値を付記する。
管理状態 確認
u管理図の状態に問題がないか確認し、異常があった場合、すぐに原因を究明する。
u管理図 事例
表装紙のプリントエ程を管理するため,プリント不良個所の数をしらべる。サンプルの幅は一定であるが長さが種々変わるので,単位長さあたりのプリント不良個所の数を用いる。
この場合,nは最小1.0から最大2.0まで変動しているが,nbar=1.39に対し±50%(0.7~2.1)以内におさまっているので,簡便法を用いて,管理限界は
UCL=Ubar+3√(Ubar/n)=6.61 となる。
No121の点は,nによる管理限界で判定すると,わずかながら限界から点がとび出している。しかし、精密計算した限界を適用すると管理限界内におさまっている。
したがってこの工程は管理状態にあると判断できる。
データを表3.8に,管理図を図3.8に示す。
c管理図とu管理図の違い
c管理図では欠点を検査する範囲、長さ・面積・量などが一定でなければなりません。 一方u管理図では欠点率を利用するため、群の大きさが一定でなくてもOKです。
つまり、c管理図との違いは、欠点数ではなく、大きさnの試料における欠点数の平均値=欠点率を使う点です。
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