- 品質管理、QCとは? 【イラスト図解】
品質管理、QCとは? 【イラスト図解】
英語ではQuality control 中国語:质量管理、质量控制
品質管理、QCとは?
「買手の要求に合った品質の品物又はサービスを経済的に作り出すための手段の体系。
品質管理を略してQCということがある。また,近代的な品質管理は,統計的な手段を採用しているので,特に統計的品質管理(statistical quality control, 略してSQC)ということがある。
品質管理を効果的に実施するためには市場の調査,研究・開発,製品の企画,設計,生産準備,購買・外注,製造,検査,販売及びアフターサービス並びに財務,人事,教育など企業活動の全段階に
わたり,経営者を始め管理者,監督者,作業者など企業の全員の参加と協力が必要である。
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又、商品品質は顧客の要求の満足度に関する品質であるがこれは次の4つの要素から構成される。
①企画の品質(quality of definition)
②設計の品質(quaity of design)
③製造の品質(quality of production)
④アフターサービスの品質(quality of servicing)
このようにして実施される品質管理を全社的品質管理(company-wide quality control, 略してCWQC)又は総合的品質管理(total quality control, 略してTQC)という」(旧Z 8101)
品質管理は,次に述べるような経過で発展してきたが,当初は,不良低減ということでいかに製品を品質規格に合致させるか(control)というための活動という意味でquality control としてアメリカで始まった。
第二次世界大戦後日本に導入され,品質管理という訳語が当てられたが,厳密にいえば,この訳語は,次の二つの意味で誤訳であった。
①“quality”の訳は「品質」ではなく,単に「質」である、品質に相当する英語は, product quality である
②英語の“control”の意味には,計画(planning)機能は含まれておらず,計画は与えられたものとして,実施結果と計画の差異を検出し,その差異があれば,差異をなくす対策をとるという意味である。
ところで,日本語の「管理」には,計画機能が含まれている。したがって,正しくはautomatic controlの訳が自動制御であるように「品質制御」というような訳語が正しい訳である。
*中国語では质量控制と表現。
理論的には上に述べたとおりであるが現実的な展開は,理論とは異なったものとなった。
(1)施工の質,サービスの質,電気の質というべきであるのに,現実には,施工品質,サービスの品質,電気の品質という言葉が抵抗なく使われるようになりこのように製造業以外の分野でも品質と
いう言葉が確立しつつある。
(2)おそらく品質制御と訳していたならば,製品企画とか新製品開発段階にQCを導入することが相当困難であったと考える。
品質管理と誤訳したためにその概念が広まり,今日の全社的品質管理に発展させることができたと考える。
その意味では偉大なる誤訳である、なお,欧米では, quality control という言葉が,急速に姿を消しつつありその代わりにquality management という言葉が用いられるようになってきている。
また,品質管理のあり方について強調する点の違いから,以下に述べるような幾つかの関連した用語がある。
統計的品質管理,経済的品質管理,近代的品質管理,質管理.
そのポイントを述べれば,統計的品質管理は,後述するように.歴史的な経過の中で生まれてきたものであり,今日においても,事実に基づいた管理を行っていくための重要な道具となっている。
また,経済的品質管理は品質を達成することにのみ専念し,コストを軽視することのないようにということを主張しており,そのためには,検査で品質を保証するのではなく,プロセスで品質を保証する必要があることを主張している。
また,近代的品質管理とはいずれも従来の品質管理に対する批判として使われておりいつの時代に使われたかによって異なる。
当初は,検査による品質管理から,プロセスを重視した品質管理という意味で使われ,その後,製造段階だけの品質管理から,新製品開発よりアフターサービスに至るまでの一貫した品質管理という意
味で使われている。
また,質管理は,上述のqualityの本来の訳は質であるという主張をからめて,製品品質のみならず,
コスト,納期などの業務全般の質の管理という意味で用いられている。
品質管理と品質保証の違い
品質保証とは”お客様に提供する商品,サービスの質を保証するための活動”をいい、品質管理は品質保証をするためのひとつの手段、方法であり、その代表が統計分析の手法である『QC七つ道具』等です、よって品質管理は品質保証の一部として、位置にあります。
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品質管理の仕事・求人
『品質管理』担当者は企画段階から製造に参加し、顧客が満足する商品を、いかに合理的・低コストで生産するかを考えます。消費者が求めるレベルをよく理解し、製品に反映させなければなりません。
また、製造工程ひとつひとつを確認し、メーカーから不良品を出さない(ことも仕事のひとつです。品質管理によって、製品のクオリティ面でのメーカーイメージが左右されるため、重要な仕事です。
品質管理の主な業務は『PDCA(Plan、Do、Check、Action)サイクル』です。
PDCAサイクルの4つのアルファベットは各行動の頭文字をとったものですが、それぞれ以下のように定義されています。
・Plan(計画)…不良品や事故に関する報告書をもとに、再発防止策を立てる
・Do(実施)…再発防止策を実行し、マニュアルの内容も実践する
・Check(評価)…改善するポイントはないかチェック
・Action(対策)…発生した問題の調査、解決、報告書の作成
これらの作業を繰り返す他、品質管理のためのマニュアルとなる作業標準書やQC工程表を作成し、不良品が発生した場合に調査しやすい管理体制を構築します。QC工程表(クオリティコントロール工程表)とは、原料から各製造段階、出荷までの流れを記載したものです。
作業標準書やQC工程表は不良品への対処だけではなく、記載された手順通りの同じ作業をして安定した品質を維持するためにも必要です。
品質管理の資格、スキル
品質管理・品質保証職で求められるスキルは、各部署間の調整やルール徹底に協力してもらうための「対人力・折衝力」、製品の原材料や生産工程、製造装置などの「技術的な知見」、様々な交渉に必要な「誠実さ」と正確にデータを統計化し、ルールを徹底し、手順通りに改善を実施する「厳格さ」などがあり、更にISO9001の知識や導入・運用の経験があれば有利です。
品質管理・品質保証職への就職で有利な資格は下記の通り
品質管理の資格一覧
品質管理検定(QC検定)
品質管理の知識を問う筆記試験を毎年2回、3月と9月に全国約120か所で実施しています。
品質マネジメントシステム審査員
ISO9000審査員の資格です。資格取得のためには、審査員研修コースの合格修了や実務経験が必要となります。
マネジメントシステム監査員検定
ISOマネジメントシステムの有効性を高める監査員(内部監査員、第二者監査の監査員等)の力量向上を目的として、2011年に設けられた検定制度。
QCサークル指導士資格認定制度
企業・団体等で正しくQCサークル活動を教育・指導できる人を「QCサークル指導士」として認定する制度。
信頼性技術者資格認定制度(JCRE)
信頼性・品質保証業務に携わる技術者の、問題解決能力向上を図るための資格です。
品質管理の誕生、歴史
産業革命により,大量生産,すなわち分業による生産方式が導入された。
その後、部品の嵌合(はめあい)の問題より互換性の概念が生まれ,その結果公差概念が導入された。このような素地に品質管理は生まれた。
この点における初期の研究は,アメリカのシューハート(W.A.Shewhart)博士によってなされた。
彼は管理図を1924年に提唱するとともに,イギリスのフィッシャー(R.A. Fisher)によって提唱された小標本の立場の統計学を工場の品質問題に適用することを試みた。
その後,ダッジ(H.F. Dodge)とロミッグ(H.G. Romig)によって選別型抜取検査表が完成され,管理図,統計的手法と抜取検査の三つの技法が品質管理の典型的な手法として,普及するようになった。
シューハートらによって開発された品質管理の手法がアメリカで本格的に工場で活用されるようになったのは,第二次世界大戦開始後で,軍が納入者に対してとった二つの政策によるところが大である。
その一つは,軍への納入者に対して統計的抜取検査を採用したことであり,二つは,教育プログラムとして表に示す三つの戦時規格を制定したことである。
上記の規格は戦後も品質管理のガイドブックとして広く活用された。
この時代における品質管理は,統計的手法を用いるということに重点がおかれていたので,統計
的品質管理と呼ばれている。
品質管理の誕生段階において重要なことは,生産方式が,古典的な一品生産より大量生産に変更され,それに伴い分業が導入され互換性という考え方が生まれたということである。
このような過程は製造に限らず,いずれの分野でも生じてきている.もし,この状況下において量
的拡大に追われ,質的配慮をなおざりにすると,必ずそこに質的問題を引き起こす。
量的拡大,コスト低減のみを優先させ,質についての考慮をしない業界は結局地盤沈下を招く。
引用文献:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
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