OODAループ 【イラスト図解】
英語:OODA loop
OODAループとは
OODAループは、アメリカの航空戦術家のジョン・ボイド氏により提唱されました手法。
OODAループはDPRサイクルと同様に行動に移す速さに特長有り。
OODAループは観察(Observe)→状況判断(Orient)→意思決定(Decide)→実行(Act)の4ステップから構成されています。
PDCAサイクルは、工程すなわちプロセスが決まっているものには有効に働きますが、工程やプロセスが固まっていない未知の分野にはうまく働かないのです。
対して、OODAループはベンチャー起業と言った未知の領域にはうまく働くとされている手法です。
OODAループの成功事例
2013年の第47回スーパーボウルで最も大きな成功を収めたクッキーのオレオのケースがあります。
スーパーボウルはアメリカでも最も人気の高いスポーツイベントです。テレビの高視聴率ランキングでもスーパーボウル関連の番組が上位を占めています。企業にとっては広告宣伝の大きなチャンスで、テレビCMの料金は400万ドルを下りません。
この試合の第3クオーター中に34分もの停電が生じるというアクシデントが起こりました。オレオはこの機会を生かし、「停電? 大丈夫さ」というツイートとともに、スポットライトの当たったオレオの画像に「暗闇でもダンクすることができる」(You can still dunk in the dark.)というキャプションをつけたのです。
オレオはクッキーを2つに割り(twist)、中にあるクリームを舐め(lick)、ミルクにつけて食べる(dunk)という「twist, lick, and dunk」をキャッチコピーとしています。ミルクに浸すダンクという動作は、停電中の暗闇でもできるというこの当意即妙なジョークは、1万5000件近くのリツイートと2万件以上の「いいね」を誘発しました。それは、膨大な広告費用のかかるテレビCM以上の宣伝効果を生み出したことになります。
実はそのとき、コピーライターやアーティストなどから構成される15人のソーシャルメディア・チームが存在していました。スーパーボウルの試合中、彼らはオンラインで待機し、10分以内であらゆることに現場対応できる態勢をとっていました。つまり、これは偶然の産物ではなく、状況の変化に即応できる組織的な体制を事前に整備していたのです。
OODAループの利点と欠点
OODAループの最大の利点は、意思決定を素早く行えることです。 現場の判断で迅速に、かつ臨機応変に行動を起こせるので、スピーディに対応することができます。
また、OODAループは現場レベルで行う思考法であるため、浸透させることで社員一人ひとりの主体性や試行錯誤の習慣を培うことができる点も利点です。
OODAの欠点は、思いつきでの行動につながりやすいという点が挙げられます。 特に、状況判断や分析が不十分な場合、OODAループの特性を活かし切れず、単なる思いつきの行動を試しているだけということになりかねません。 また、スピード感を重視するあまり方向性がズレる、企業の方針に反してしまうといった事態も考えられます。
OODAループとPDCA、PDRサイクルの違いは
PDRと似ている「PDCA」「OODA」。これら2つのフレームワークが比較できる一覧表をご用意しました。各フレームワークの文字をクリックすると、より詳細な説明箇所にリンクしますので、気になるフレームワークがあればぜひご参照ください。
フレームワーク
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OODA
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PDR
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要素
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Observe(観察)
Orient(戦略) Decide(決定) Action(実行) |
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使う場面
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新規事業の開拓 現場でのスピーディーな課題解決 |
既存事業の改善 明確な目標達成に向けた課題改善 |
短期的なスパンでの課題改善
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メリット
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スピード感のある行動 環境変化に柔軟に対応 個人の裁量が大きい |
明確な目標達成を実現 組織全体で機能できる |
時間をかけずに明確な目標を実現
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