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なみ検査

なみ検査 調整型抜取検査
なみ検査 調整型抜取検査

なみ検査   normal inspection   【イラスト図解】

英語:normal inspection      中国語:正常检查

なみ検査とは調整型抜取検査にてロットの工程平均がAQLより良い場合に生産者に高い合格の確率を保証するようにした抜取検査方式を使用する検査、ナミ検査と呼ばれることもある。

なみ検査とは

Z 9015- 1 や,ISO/DIS 3951-1 の調整型抜取検査で用いられる,「製品の品質水準が,合格品質水準と違っていると考える特段の理由がないときに用いる検査.」
                                                      (Z 8101-2)
調整型抜取検査では,継続して抜取検査を行う場合,過去の検査実績に基づいて,抜取検査方式を調整する。

品質が悪い場合には,好まないロットが合格となるのを避けるために,「きつい検査」を実施して防衛する。

一方,品質が継続して良い場合には,良い品質が継続するものとして「ゆるい検査」を適用してサンプルを小さくして検査の効率化を図る。

なみ検査」はこの「きつい検査」「ゆるい検査」の中央に位置し,品質についての実績が明らかになるまで「なみ検査」を適用する。

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

調整型抜き取り検査とは

「調整型抜き取り検査」は、過去の検査の品質実績を基に抜き取り検査を緩くしたり厳しくすることで、購入者に対する品質の保証を調整する検査方法です。調整型抜き取り検査には、「AQL指標型」「LQ指標型」「スキップロット型」があります。調整型抜き取り検査の方法は、JIS Z9015-1、JIS Z9015-2、JIS Z9015-3で規定されています。

下記の一般的には使用されているJIS Z9015-1の使い方の概要を記載します。

AQL抜取検査表に基づく抜取検査  JIS Z 9015-1の使い方

「JISZ9015-1 ロットごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方式」についての解説です。

この規格 JISZ9015-1は, MIL-STD-105 (アメリカ軍用規格)として制定されたものを母体として, 1974年にISO 2859 として制定され,その後改訂され改善が加えられている。

これに対応するJIS Z 9015が1971年に制定された. 1999年には改正されて, JIS Z 9015-1としてISO 2859-1に一致した規格になっている。

規格の正式名称は調整型という用語は用いず,JIS Z 9015-1(計数値検査に対する抜取検査手順一第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方式)である。

AQL指標型抜取検査 JIS Z 9015-1の狙い

この抜取検査は,継続してロットの検査を行うときに,できるだけ良い品物を購入したい,しかも購入に際しての手数を省力化したいというのがねらいであり,検査には,品質の良い品物が提出されるように,品質向上の刺激を与えるのが特徴である。

(a)購入者が検査のきびしさを調整する

この抜取検査表では,品質の良い品物の供給者に対しては,ゆるい検査を適用して励みを与え,品質の悪い品物の供給者に対しては,きつい検査を適用して警告を与えるとともに,悪い品質のロットは極力合格させないようにしている。

 (b)購入者が納入者を選択する

検査のきびしさの調整を実施することにより,各納入者の品質水準をつかむことができ,良い品質の品物を供給している納入者と,悪い品質の品物を供給している納入者との格付けが行える。この格付けに基づいて発注すれば,各納入者間で品質の競争が行われて品質向上が期待できる。

AQL指標型抜取検査 JIS Z 9015-1の特徴

(a)長い目で品質を保証する

購入者は,この抜取検査表を長い期間使用するとAQL (Acceptance Quality Limit : 合格品質水準)として指定してある不良率または100個当たり欠点数の品質が保証される。

もちろん,個々の口ットに対してはOC曲線に対応する保証であるが,この抜取検査表は,長い目でみた平均品質の保証のほうに重点がおかれている。

(b)3種類の抜取形式がある

この抜取検査表には,1回抜取形式,2回抜取形式,多回抜取形式の3種類の抜取形式が用意されている。

(c)ロットの大きさとサンプルの大きさの関係が一義的に定まっている

この抜取検査表では,ロットの大きさと検査水準から,サンプルの大きさが定まるようになっている、検査水準は,“通常の検査”に対して検査水準I,検査水準II,検査水準IIIの3種類あり,“小サンプル検査”に対してS-l, S-2,S-3, S-4の4種類の特別な検査水準がある。

(d)不良率でも欠点数にも使えるようになっている

この抜取検査表は不良率(%)にも,100単位当たり欠点数にも使えるようになっている、ただし, AQLの値が10.0を超えるときは, 100単位当たりの欠点数だけにしか用いない。

(e)生産者危険(α)は一定していない

この抜取検査表では, AQLのロット合格となる割合(1-α)を,ロットの大きさによって変えてある.たとえば,1回抜取なみ検査では, AQLのロットが合格する割合を,だいたい0.874~0.994の範囲としている。

これは,ロットの大きさが大きくなるほど,サンプルの大きさを大きくして,良いロットと悪いロットの判別能力をあげている為である。

適用範囲

この抜取検査表は,ロットの品質が不良率(%)または100単位当たりの欠点数で表される計数抜取検査の場合に適用される、 特に,この抜取検査表は多数の納入者から連続的かつ多量に購入する場合に適用すると有利である。

 

AQL指標型抜取検査のポイント

AQLは、Acceptance quality limit、「合格品質限界」の略称の事です。

AQLはOC曲線のロットの合格率L(p)が1-α(消費者危険:第1種の誤り)の時の不良率p0%の事です。

JISZ9015-1では、AQLは、『継続して連続ロットが抜取検査に提出されるときに、許容される工程平均の上限の品質水準』として、定義しています。

製品の品質が、AQLと同じかそれ以上の良い工程からサンプルされたロットの場合であれば、その製品は、多くの場合、合格するということになります。JISZ9015-1では、このAQLをあらかじめ設定して、検査の抜取頻度を決定するため、あらかじめどのようなAQL(%)に設定するかを定めておく必要があります。

AQLの設定でのポイントは、以下の通りです。

①AQLの設定においては、AQLが生産のときに要求される品質の指標を与える。

②生産者はAQLより良いロットを生産することを要求される。

③AQLは、生産者の立場で妥当に到達できるものであり、消費者の立場からも妥当な品質でなければならない。

④問題の製品がどのように使用されるか、不具合の結果を考慮する必要がある。

例えば、組み立て作業の中で組み込まれる部品に不具合があり、組み立て中に不良として検知できる構造である場合AQLをゆるく設定。

不具合が高価で重要な装置の部品で取替えができないようなもので機能障害を起こすようなものはAQLをきびしく設定するなど、AQLの厳しさを要求する品質と許容できる品質の範囲でうまく変化させることが大切です。

不良品はもちろん、少ないほうがよいという認識のもとで、生産者側、消費者側の立場で、このAQLを使用しなければなりません。

AQL 合格品質限界

AQL指標型抜取検査の手順の詳細については下記の関連記事を参照願いします。

AQL指標型抜取検査の手順(通常の検査)

関連用語:

きつい検査(Normal inspection)
調整型抜取検査にて工程平均がAQLより悪いときにロットの判定基準を厳しく行う検査、キツイ検査とも呼ばれる。

ゆるい検査(Reduced inspection)
対応するなみ検査よりは小さいサンプルサイズをもつ抜取検査方式を使用する検査特にゆるい検査という用語は英語で、Reduced inspectionと表記され、本来は、「減らした検査」という意味である。

 

 

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