アロー・ダイヤグラム arrow diagram【QC用語】
英語:arrow diagram 中国語:箭头图
アロー・ダイヤグラムとは
新製品開発計画を矢線図を用いて改善策を見つける為の手法。
次の事象を開始するための前段階に事象がふたつある場合には、そのふたつの事象が完了しない限り次の事象を完了することができない。そのため、事象の流れの中で各事象間の関係や影響が明確になる。複雑な工程や細かい時間配分を図式化できるため、大規模なプロジェクトで作業の進行状況を的確に把握するために役立つ。
日程短縮するためには、日程的に余裕日程が0になっている作業の経路:すなわち重要なクリティカルパス(Critical Path)を見つけ、これを短縮化できるよう対策をするとともに重点的に管理することが必要です。
引用:QM用語辞典 日本規格協会
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ア囗-ダイアグラム法(arrow diagram method)
“ア囗-ダイアグラム”とは,「プロジェクトを構成しでいる各作業を矢線で表し,作業間の先行関係に従って結合し,プロジェクトの開始と完了 を表すノートを追加したネットワーク図 JIS Z 814:2001「生産管理用語」)のことである.
アローダイアグラム法は,新QC七つ道具の一手法であり,順序関係のある作業を矢印の線(矢線:arrow)と,作業の開始・完了を表す結合点(ノート:node)とを用いてアローダイアグラムを作成し,プロジェクトを短期間で計画どおりに完了する方法を検討する手法である.
アローダイアグラムは,特定の計画を進めていくうえで必要な作業について,作業の順に矢印の線(→)を書き,作業と作業とを結合点(○)で結んだネットワークで表した日程管理の一手法である.
日程計画を表すのに矢印の線を用いていることから“矢線図”ともいわれ,日程計画とその管理のための“PERT”(Program Evaluation and Review Technique)で使われる.
アローダイアグラムで用いられる主な記号を下表に示す.
アローダイアグラムにより,作業の相互関係をつかみ進ちょくを管理することができ,アローダイアグラム上で始点から終点までの所要日数が最長となるクリティカルパスの把握など,ネックとなる作業がわかるので,日程管理を適切に処理するうえで有効である.
会議開催のアローダイアグラムの例を図3に示す.太い線で表示された矢印はクリティカルパスを意味する.結合点(○印)左下四角に囲まれた数字は,上段が“最早結合点日程”,下段が“最遅結合点日程”を示す.
アロー・ダイヤグラムと矢印図、PERT図の違い
「PERT」と呼ばれるプロジェクトを管理する場合にアローダイアグラムを使ったスケジュール管理がPERT図と呼ばれます。
矢線図はアロー・ダイヤグラムの日本語訳です。
アロー・ダイヤグラム法 作成の基本
アローダイアグラム法のルール
1)アローダイアグラムでは、丸同士の間に書ける矢印は1本です、2本以上は書けません。
2)並行して行われる作業経路の間で前後関係をつける場合は、ダミーを使います,ループを入れてはいけません,不必要なダミーは使ってはいけません。
3)アローダイアグラムの記号
工程の把握
課題を達成するために必要な作業を摘出し、所要時間・先行作業・後続作業をカードに記入します。
アロー・ダイヤグラムの作成
作業の順序に力ードを配置します。このとき、重複するカードは除去し、不足分は補充します。配置が決まったら、結合部を○で結びます。また、並行作業は実線で結ぶとともに、制約条件であるダミーは破線で結びます。
最速日程、最遅日程の計算
最初の結合点のマス目の上側に「○」を記入し、順次作業の順番に作業時間を加算して、各結合点のマス目の上側に記入します。並行作業やダミーがあるときは数値の大きいほうを記入します。なお、ダミーの作業時間は「○」です。
最終作業の完了時間を基準にして、作業の後ろのほうから順次作業時間を差し引いて、結合点のマス目の下側に記入します。当然、最初の結合点の最遅日程はO」となります。
工程の短縮
取速日程と最遅日程が同じになっている経路がクリティカ・パスです。 クリティカル・パスを管理することによって、遅延することなく作業が完了することになります。
アロー・ダイヤグラム法 作成 ステップ
*事例によるアロー・ダイヤグラム法については下記の関連記事を参照 願いします。
関連記事:わかりやすい アロー・ダイヤグラム法|PERT図 【イラスト図解】
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