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治工具

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治工具

治工具            jig and tool                         【イラスト図解】

英語:jig and tool              中国語:夹具和工具

治工具 とは

治具,取付具,切削工具,手工具,塑性加工具,検査具などの通称.
その内容は図1のように,広義の工具に含まれる.使用目的から分類すると直接工具,間接工具,補助工具,測定工具の四つになる.

使用範囲から分類すると専用工具,汎用工具に分けられる.
狭義には治具,取付具,保持具を治工具という.→治具

治工具の種類

 

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

治具とは   jig

工具の中で,案内部や制限をもっているもの.
治具を利用することにより,作業が容易化され,作業時間の短縮や疲労の軽減,更に品質の向上と均一化,不良率の低下などの効果が期待される.

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

治具・治工具とは わかりやすく

治具(治工具)とは、加工や組立、検査などの各工程において、製造をサポートするために用いられる器具です。加工工程において工具の位置決めや案内、材料の固定などを行ったり、組立工程において部品を所定の位置へ正確に挿入したり、多様な役割があります。

治具の機能を具体的な例”ワークに穴をドリルで開ける工程”で解説します。

<治具がない時 改善前>
ドリルをワークに当てる前に、ワークを固定する必要があります。
取付け具のクランプを使って、ワークを加工する様子を、下記の図1でご紹介します。
クランプでワークを固定し動かないようにしてから加工に入ります。

<治具を使用改善後>
治具を使った加工の場合では、ワークを位置決めし、治具上に固定します。
この様子を下記の図2でご紹介します。
位置決めをも、取付け具で固定することに比べ、より精度が高く設定することができます。
穴あけ加工では、ブッシュを通してドリル刃を案内して加工します。

治具 具体例

治具 具体例

 

治工具と工具の違い

治工具は「工具」という言葉を含みますが、工具とは異なります。

工具 治工具(治具)
切削工具
研削工具
場椅子(万力)
クランプ
ブッシュ
加工を直接行う道具
加工に不可欠なもの
加工をサポートする道具
なくても一応加工はできる

工具の例には、フライスやドリル等の切削工具、砥石等の研削工具などが挙げられます。これらは金属を削るなど、加工を直接的に実行する道具であり、加工に不可欠なものです。

治工具の例には、バイス(万力)やクランプ、穴加工のガイドに用いるブッシュが挙げられます。これらはあくまで加工をサポートするものであり、加工そのものは治工具がなくても可能です。

工具は加工そのものに使われる道具で、治工具は工具による加工をサポートする道具です。

治工具と治具の違い

治具(じぐ)は、治工具とほぼ同じ意味で使われている言葉ですが、元々は工具の位置決めや案内を行う器具のみを示していました。しかし、現在では治工具と同様に、材料の位置決めや固定を行う取付具・固定具なども示し、加工や組立、検査等を補助する器具の総称として用いられており、治具と治工具は同義です。

治具の利点

治工具を利用することによって、加工の簡易化や均質化、保有している設備や工作機械では加工困難な形状の実現など、様々な利点が期待できます。

治具の利点として、以下が挙げられます。

治具の利点

  • 品質・精度の向上
  • 品質・精度の均質化
  • 難しい加工の簡易化
  • 作業の簡易化
  • 人的ミスの減少
  • 不良の発生軽減
  • 生産速度の向上

治具を導入することによって、コストダウンや生産性の向上、製品価値の向上が可能になります。ただし、治具は多くの場合、部品・製品毎に用意しなくてはなりません。そのためロット数が少ない製品では、治具の製作費用自体が負担となり、コスト増に繋がる場合もあるので注意が必要です。

 

治具の種類

ワークの設計や資材調達という前段階以降の製造過程では、どの段階でも治具が使われます。
プロセスごとに使用される治具の例は次の表1をご覧ください。
ワークを加工、組立、検査するどの過程でもその工程に合った治具が使われます。

表1 治具の種類例

工程 治具名称
部品製作 機械加工 切断治具、曲げ治具
溶接治具、圧入治具
熱処理 熱処理治具
表面処理 塗装治具、メッキ治具
部品組立 組立治具
検査 検査治具、測定治具

 

治具 活用事例

ポカミス防止で簡単なのは、専用治具である。(ポカヨケガイドピン)

たとえば、部品をセットするに治具を使用すれば簡単に取り付けられ、段取りミスを防止できる。

ポカヨケ 治具 事例

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