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プロセス管理

プロセス管理  イラスト
プロセス管理  

プロセス管理      【QC用語】

英語:process          中国語:

プロセス とは

「インプットをアウトプットに変換する,相互に関連する又は相互に作用する活動.

参考1.プロセスのインプットは,通常, 他のプロセスからのアウトプットである.

参考2.組織内のプロセスは,価値を付加するために,通常,管理された条件のもとで計画され,実行される.

参考3.結果として得られる製品の適合が,容易に又は経済的に検証できないプロセスは,“特殊工程 (special process)と呼ばれることが多い.」               (Q 9000)

わかりやすく プロセス管理

プロセスは業務の種類や内容によって様々な考え方があります。プロセスを日本語で言い換えれば「過程」となりますが、あらゆる業務は複数の過程を経て最終的な結果を生み出します。例えば、営業活動においても最終的な受注に至るまでに以下のような過程を経ます。

営業先リストの作成
リストの精査とアプローチ先の決定
電話やDMによる初回アプローチ
アポイントメントの獲得
商談
成約

プロセス管理とは、組織・プロジェクトにおける一連の業務プロセスを、計画・監督・コントロール・改善する手法のことです。 主として業務効率化・品質向上などを目的に、「特定の業務がどのように進行するか」「誰がどのタスクを担当し、どの工程が次に続くのか」などの観点から一元的に管理します。

パン工場では、おいしいパンを大量に作るためプロセス管理を行っています。「配合」「こねる」「発酵」「焼く」のプロセスにおいて、材料の配分や、こねる回数、発酵時間、焼く温度が決められています。これらを決められたとおり実行することでおいしいパンを大量に生産することができます。
実は営業も同様で、営業プロセスを管理できるようにすれば多くの受注を生み出せるのです。

プロセス管理

プロセス管理

 

 

プロセス管理の目的

プロセス管理に取り組む目的の一つに、「プロジェクト・業務の安定化」があげられます。

企業活動の成果は複数のプロセスを通じて作り出されるのが一般的ですが、これらのプロセスが無視されて結果だけが重視されると、突発的な対応が増える傾向があります。

また、企業・組織の規模が大きいほど、多くの部門・チーム・メンバーが関与します。
その結果、特定の人に業務が依存する「属人化」が生じやすくなり、業務の安定性が低下しかねません。

こうした状況を踏まえて、プロセス管理を適切に行うことで、各プロセスの改善と最適化が進み、業務を標準化できます。

次にプロセス管理に取り組む目的は「効率的な業務マネジメント・モニタリング」があげられます。

業務プロセス全体を「抜け漏れなく」「適度な粒度」のタスクに分解し、業務全体のマネジメント・モニタリングを効果的に行います。

プロセス管理の利点

属人化の防止

プロセス管理には、属人化を防ぐ効果があります。

業務プロセスがブラックボックス化している状態だと、「誰がどの工程を担当しているのか」「それがプロジェクト全体でどのような役割を果たしているのか」が不明瞭になりがちです。

その結果、業務が属人化してしまいます。
担当者がいないと仕事が進まなかったり、情報がうまく共有できなかったり、業務の引き継ぎがスムーズに行えなかったりする問題が生じがちです。

その点、プロセス管理に取り組むと各工程を明確にでき、属人化を解消しながら円滑に業務を進められるようになります。

業務の標準化

プロセス管理を行うと、各業務のプロセスが明確になり、業務の標準化につながります。
業務の標準化によって業務上のミスが減り、組織全体の能力向上が期待できるでしょう。

例えば、営業部門でプロセス管理に取り組むと、営業プロセスの標準化によって組織的な販売力の強化につながります。

進捗管理の容易化

プロセス管理では、プロセス全体を細かいタスクに分けて考えます。
そのため、各タスクをどの時点で終わらせるべきなのかを明確にでき、進捗管理が容易になります。

仮にプロセス管理が行われていなければ、タスクの進行状況がはっきりしないため、最終的な締切に間に合わなくなるおそれがあります。

その点、プロセス管理が適切に行われている場合は、進行状況を把握しながらスケジュールをしっかりと管理でき、余裕を持って計画を進行できるようになります。

プロセス管理の手法

主なプロセス管理の手法は下記のとおり

手法 内容
スコープマネジメント プロセスごとの業務内容やタスク、成果物を規定する。何をどこまで行うべきかを決める重要な項目
スケジュールマネジメント プロセスやタスクごとのスケジュールを管理する。納期遵守に欠かせない
コストマネジメント プロセスごとに費やすコストを管理する。収支の黒字化に重要な項目
品質マネジメント 各プロセスの品質管理を行う。要件を満たす品質の定義やチェック体制の構築も含む
リソースマネジメント 人や物など、事業運営に不可欠なリソースを適切に配分する。適切な人員配置や採用の実施は代表的
リスクマネジメント プロセスごとのリスクを評価し、事前の対策やトラブルの防止につなげる
調達マネジメント 資材や備品の調達、外注が関係する場合に必要。調達の各段階(取引先の評価・契約・納品・検収など)を適切にコントロールする
ステークホルダーマネジメント 利害関係者のニーズを把握して、適切な対応や調整を行う
プロジェクト統合マネジメント 全体を統合してマネジメントを行う
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