三点試験法、三点識別法 triangle test 【イラスト図解】
英語:triangle test, triangular test 中国語:三点试验法
三点試験法は三点識別法とも呼ばれます。
三点試験法(3点試験法)とは
同じ試料(A)2点と,それとは異なる試料(B)1点とをコード化して同時に評価者に呈示し,性質が異なる1試料を選ばせる試験方法.」(Z 8144)
試料Aと試料Bとの差異が検出できるかどうかを試験するとき, AAB, ABA, BAA, BBA, BAB, ABBという6とおりの組合せを作り,コード化して評価者に呈示し,どの試料が奇数試料[はんぱ試料(odd sample)]であるかを判定させる方法である.
Bを奇数試料としたとき,試料(A, A, B)はそれぞれコード化して呈示するものとする.試料の組は6とおりの組合せのすべてを用いることが望ましく,このような方法によれば,AとBとの間に差がない場合でも,Bが奇数試料として選ばれる偶然の確率は1/3となる.
したがって,AとBに差がありと判定するためには,正解率は1/3より大きくならなければならない正解率がどれはど大きくなれば差がありと認めてよいかの判定には二項分布を用いた検定が行われる.
評価者の判定能力が高いという前提があるときには, A, Bの差があるか否かをみる問題となり,更にA,Bの差が小さいときには,評価者に差が見分けられるか否かという評価者の能力を問う問題となる.
また,評価者に試料を提示する場合,評価者に対して円形のような方向性の出ない呈示を心がける.横一列のような方向性をもった呈示では試料に対する心理的影響を与える可能性が指摘されている.
→振分け試験法
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
簡単に 三点試験法、三点識別法
三点識別法も2種の試料を比較する検査方法です。ただし、三点識別法の場合は、比較させる試料が3種となり、2種は同じ試料、1つは性質の異なる試料を用意し、どの試料が他の2種と異なる試料であるかを選択します。試料間の差異の確認、パネリストの識別能力を測るために使用されるのは二点識別法と同様です。
二点識別法よりも比較対象となる試料が増えることで、より集中して異なる試料を選択させることが可能となり、精度の高い調査を行うことができます。
事例:試料A,B,の2種類の甘み成分の異なる砂糖水を用意します、試料Aは二個、試料Bは一個を用意します、20人のパネルがそれぞれ1回ずつ両者を比較し、どちらが試料B(どちらが甘い)かを選択してもらいます。
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