保全 maintenance 【イラスト図解】
英語:maintenance
保全とは
1.「故障の排除及び設備を正常・良好な状態に保つ活動の総称.」(Z 8141)
2.「アイテムを使用及び運用可能状態に維持し,又は故障,欠点などを回復するためのすべての処置及び活動.」(Z 8115)
すなわち,製品や設備の点検,調整,不具合箇所の取替,修理などの活動をさす.
管理上,予防保全と事後保全とに大別される.
Z 8115 による保全の分類(classification of maintenance)を図1に示す.
ただし,保全の分類は,業種,技術分野,システムの設備と構成,就業動作形式の形態などにより異なる.例えばプラントエンジニアの分野では,保全を生産保全としてとらえ図2のように分類している.
関連用語:設備保全
関連用語:生産保全
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
予防保全とは
英語:preventive maintenance, PM
「アイテムの使用中の故障の発生を未然に防止するために,規定の間隔又は基準に従って遂行し,アイテムの機能劣化又は故障の確率を低減するために行う保全.」(Z 8115)
故障時にのみ行われる事後保全に対し,故障に先立って行われる保全をさし,大別して時間計画保全と状態監視保全とがある.
予防保全政策の決定に際しては,アイテムの故障や劣化の進行の時間分布,各種の保全費用や稼働費用などを考慮すべきである.
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
事後保全とは
英語: breakdown maintenance, BM
「フォールト発見後,アイテムを要求機能遂行状態に修復させるために行われる保全.」(Z 8115)
2.「設備に故障が発見された段階で,その故障を取り除く方式の保全.」(Z8141)
CFR型(偶発故障型)のアイテムに対してはこの保全方式が採用される.
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
保全と保守の違い
「保全」は故障しないように管理する事、英語では「maintenance」なのでカタカナ英語の「メンテナンス」が良く使用されます。
「保守」とは正常な状態を保つことであり、対応する英語は「maintenance」、「保全」と同じ意味を持つ。
保守の目的は「正常な状態を維持すること」です。現場において保守業務というと、一般的には「故障したものを正常な状態に戻すこと」を意味します。何かトラブルが起きた時に事後的に対応する、事後保全に該当します。
一方、保全の目的は「安全にすること」です。現場において保全業務というと、一般的には「故障しないように保護や点検をすること」を意味します。未然にトラブルを防ぐために普段からする行為が保全だといえます、つまり予防保全に該当します。
ただし、保守・保全の定義は明確に区別されているわけではありません。使い方や企業よって何を示すか異なります。
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