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全数検査

全数検査
全数検査

全数検査      100% inspection                【イラスト図解】

英語:100% inspection             中国語:全数检查

全数検査とは

[製品又はサービスのすべてのアイテムに対して行う検査.](Z 8101-2)

全数検査は,ロットの中に不適合品が一つでも含まれることが許されない場合一つ一つの品物又はサービスに対して実施することが普通であるが,ロットに対しての判定のために行うものもある.

また,抜取検査を実施する場合に,ロットサイズがサンプルサイズよりも小さい場合に,全数検査を行う.

特に不合格になったロットについて実施し,そのロットから適合品だけを選び出す全数検査を全数選別ということがある.

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

全数選別とは

ロット内のすべてのアイテムに対し検査を行い,適合品だけを選び出すこと.
抜取検査で不合格になったロットに対する処置の一つとして実施する場合が多い.

また,事前にロットの品質がわかっている場合にも適用する.特に選別型抜取検
査で,ロットが不合格と判定された場合に実施する.

この場合,発見された不適合品はすべて良品と取り替えるか,手直しして適合品にしてロット全体を適合品にする.→選別型抜取検査

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

 

わかりやすく  全数検査

JIS Z 8101-2によれば,全数検査とは,“製品またはサービスのすべてのアイテムに対して行う検査”とある。検査をひとまとまりの品物またはサービスに対して行うとき,このまとまりをロットという。

一つのロット内の集められた品物は,同じ生産条件で生産されたと思われる同一の品物であった。また,アイテムとは,検査を実施する単位,良品・不良品と判定する単位であり,納入品1個が検査単位のときも,半成品1個が検査単位のときもある。すなわち,全数検査とは,検査に提出された品物全数について検査するものである。

全数検査と抜取検査の違い

JIS Z 8101-2によれば,抜取検査とぱ製品またはサービスのサンプルを用いる検査”とある,

この場合,抜取検査とは,ロットからランダムに抜き取るサンプル(試料)の大きさ(n)とロットを合格と判定する最大の不良個数(合格判定個数,CまたはACの組合せを定めて行う。このnとC(またはAC)の組合せを抜取検査方式”という。

すなわち,抜取検査とは,提出された品物の集まりから一部分のサンプルを抜き取り,それを試験して発見された不良品の数を合格判定個数と比較して合格・不合格の判定を下す検査である。

具体的に説明すると製造ラインでの品質検査には、「全数検査」と「抜き取り検査」がある、ボルトやナット、電球・電子部品など生産量が膨大で安価な部品を全数検査すると、工数と費用も膨大になり経済的かつ現実的ではない。

また、検査で製品が壊れてしまう場合も、全数検査はできません。したがって、一般に全数検査は「人命にかかわる製品」「高価な製品」「検査によって消費/破壊されない製品」などの場合に行われます。このため、多くの工程で、さまざまな製品が抜き取り検査の対象になります。

全数検査のメリット・デメリット全数検査&抜き取り検査

全数検査の利点、欠点

全数検査の利点は、すべての製品を検査して不良品・異常品を取り除くことにより、当該ロットの品質を完全に保証できることにあります。

判定そのものをミスしない限り、市場における不良品や異常品が発生する確率を限りなくゼロに近づける事が可能です。

一方、欠点は検査のためにコストと時間がかかることです。とくにボルトやナットのような安価で数量の多い製品で全数検査を行うのは費用対効果が見合わず、現実的ではありません。

また、製品を長時間稼働させて行うような耐久検査、外力を与えて強度を調べるような破壊検査、引張試験などが必要な場合も、製品・部品の価値が失われるため全数検査は困難です。

全数検査導入のポイント

全数検査を導入する際は、その利点を十分に得られ、欠点を排除できるのかどうか対策を検討します。具体的に、全数検査が必要または適しているのは次のような場合です。

安全不良の場合

不良が一つでも発生すると人命に危険が及ぶような製品では品質管理を徹底する必要があり、必ず全数検査を行わなければなりません。例えば自動車のブレーキやエアバッグ、医療機器などは、不良や不具合があると消費者に重大な危害をもたらす可能性があると考えられます。

高価な商品の場合

高額な製品であれば、コストと時間をかけて全数検査をしたとしても、十分な費用対効果を得られる可能性があります。また、出荷した製品に不良が発覚した場合に、その対応にかかる費用が全数検査のコストを大きく上回るという場合も、全数検査を実施するほうが適しています。

自動検査の場合

全数検査にそれほどコストや時間、手間がかからず、簡単にできるのであれば、全数検査をしたほうが良いということになります。

例えば食品の場合は、金属類やガラス片などの異物の混入を防ぐためのX線異物検出機や金属探知機を使った全数検査が行われます。

これは異物混入が消費者に重大な危害をもたらす可能性があることや、万一、異物混入が生じると製品の全回収など多大なコストがかかるということもありますが、同時に機械を使って比較的簡単にチェックができることも理由として挙げられます。

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