- 効果の確認 effect confirmation 【イラスト図解】
効果の確認 effect confirmation 【イラスト図解】
英語:effect confirmation 中国語:效果确认
効果の確認とは
QCストーリーのワンステップで 「対策の実施」の後に行われる.対策という行動をとったら,必ずその結果を調べ,以前の状態とか計画などと比較することによって,その対策の効き具合いをチェックしておくことが大切となる.
これは,PDCAのサイクルのC(チェック) の部分に当たり,管理の基本ともいえる重要なステップとなっている.すなわち, 対策の結果を計画とか目標値とか,以前`の状態などと比較することによって,いままでの進め方の良しあしが判断でき,悪ければそのプロセスに戻って原因の追 究を行っていくという,いわゆる管理活動を進めていけるからである.
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
効果確認の手順
手順① 効果をデータで把握する
効果確認のためにデータを取る必要があります。データを取るときは次の2点に留意します。
(1)対策前後を同じ特性値で比較(対策前がキズ発生率なら対策後もキズ発生率)
(2)対策前後を同じ条件でデータを取り比較(対策前が1週間のデータなら対策後も1週間)
手順② 有形効果と無形効果をまとめる
効果確認の最後の手順です。
- 有形効果
特性値がどのくらい改善したか(例:キズ発生率が×%から○%に改善した)を示し、効果金額を算出します。
- 無形効果
第一線オペレーターのサークル活動の場合、有形効果以外に無形効果を期待されている場合が多いものです。無形効果とは、改善手法が身に付いた、リーダーシップが身に付いた、チームワークがよくなった、積極性が出てきた、問題意識が向上した、など数値で測りにくい項目の効果のことです。
効果確認の事例
効果確認のポイント
ポイント① 効果は金額で表す。
企業業績は売上や利益など金額で表され、改善活動の目的は企業業績向上です。ですから改善活動の効果も金額で表す必要があります。この改善でいくらもうかったのか、明らかにするのです。
金額で表すことにより、ロス削減や原価削減計画の達成度を測りやすくなるほか、コスト意識の向上やメンバーのモチベーションアップにつながります。
儲かっていない会社は倒産しますが儲かっている会社は生き残れます。
NG 効果確認 事例
問題あり① いつになっても効果確認できない
製品を対象とした改善活動(A製品に良品率向上など)に取り組んだ場合、対策立案・実施していざ効果確認しようとしたら、次回生産は3ヵ月後たった、ということがあります。効果確認ができないまま無為に時間だけが過ぎていきます。
そもそも特定の製品を対象としたテーマは可能な限り避けること、やむを得ない場合は代用特性などで速やかに効果確認する方法がないか検討する。
関連記事:QCストーリー
効果の確認と波及効果の違い
効果の確認においては目標と対策後を同じ尺度で数値比較します。 たとえば、不良率が目標でしたら対策後の不良率がどうなったかを測ります。
目標以外の数字で計れる影響(良い面/悪い面)もあります。 これを波及効果といいます。
辞書では波及効果の意味は
波紋が広がるように、徐々に広い範囲にききめが広がっていくこと。▽「波及」はだんだんに影響が広がり伝わっていくこと。「効果」はききめ、よい結果の意。
引用先: 三省堂 新明解四字熟語辞典
ブックマーク