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感度

感度とは
感度とは
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感度    sensitiveness     【イラスト図解】

英語:sensitiveness      中国語:敏感度

一般的な意味は  刺激に対し感ずる度合、程度の事、計測においては入力(測定量)の単位変化量に対応した出力の変化量。

感度とは

1.機能を表す関数において入力の単位量の変化が与える出力の変化量

ゼロ点比例式y=βMにおいては,βの値

2.β2の推定値をデシベル変換したもの.

参考:Z 8103(計測用語)では,「ある計測器が測定量の変化に感じる度合い。すなわち,ある測定量において,指示量の変化の測定量の変化に対する比.」と定義されている。
タグチメソッドのパラメータ設計では,パラメータ値を大きく変化させるが多い。このため,システムの出力りく変化する。入力の単位変化量に対する出力の変化量を感度と呼び,SN比の要因効果と平行して,感度の要因効果も分析して最適化する。

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

 

計測における感度の意味

計測機器が測定量の変化に応じる度合い(敏感さ)を表すもの、計測機器が測定し得る最少量を意味する。

測定においては感度は分解能相当し、測定の細かさの限界(識別限界)を表します。

言い換えればこの値を下回る測定値の差は、意味をなさない。

又、感度の  「直線性」とは 測定器の入力と出力の信号間の直線関係からのずれの大きさのこと。

例えば水準器の場合、感度とは気泡が動き出す時の勾配(角度)であり、数値が小さいほど感度が高くなります。

水準器の感度(分解能)

水準器の感度(分解能)

 

統計医学における感度の意味

医療検査の性能を表す指標の一つ。医療検査で検出したい信号や疾患を有するもののうち、医療検査が正しく陽性と判断したものの割合、真陽性率のこと。

真陽性率(true positive rate)は、実際の正解データのうち、正であるものを正しく正と予測した割合です。 ガン診断の場合、実際にガンだった人の中から、ガンであると予測したものの割合になります。 真陽性率の求め方は再現率の求め方と同じであり、感度とも呼びます。

例えば例えば下図のような診断結果の場合、罹患率10%の胃癌に対して真陽性率80%となり

真陽性者数は

真陽性者数=(対象数 × 罹患率)× 真陽性率=(100 × 0.1)× 0.8=8人 と求まる。

*罹患者数は10人(集団100人中)、真陽性者数は8人である。

胃癌検査の真陽性率

胃癌検査の真陽性率

 

工場検査での感度の意味

工場でのモノ造りにおいて設備、人、材料、環境等の異常を早期に検出できる能力を感度と呼んでいる。

つまり、「不良や不具合が発生前に、異常の信号(予兆)に対して素早くこれを捉え、不具合や不良の発生を抑制するためのスキルであり、異常管理とを行い上でのツールである。

例えば、平常と違う臭いがする、違う音がする、色、触感、重さ、量、硬さなどの感覚がいつもと違うとき、そのほか、作業の感触、設備や冶具、道具などに、いつもと違和感があるときなどや、手順書どおりの標準の方法で行っても、いつもと違う現象や状態が生じた場合など、異常として察知することが重要である。

具体的にはバスの運転手が、始業前に小さなハンマーをもって、車輪や動力装置を軽く叩く始業点検作業がある、毎日この点検を繰り返しているのでいつも聞こえる正常時の音を記憶している。もしも車輪の調子がおかしかったり、動力装置の見えないところに、ヒビが入っていたりすると、ハンマーで叩いたときの音がいつもの音から変わるので、その異常に気付くことができるのである。

工場での検査感度

工場での検査感度

 

写真撮影時の感度の意味

写真撮影時の感度の意味は下記のとおり。

感度(ISO)とはフィルムやイメージセンサーが光をどの程度感じるかを表しています。 つまり感度が低い場合には光を少なく感じるため暗く写り、感度が高いと光を多く感じるため明るく写るということです。 たとえば感度が高くなれば、暗い空間でも撮影しやすくなる。

カメラ ISO感度を上げる

撮影状況に応じた適正な光の量をレンズから取り込むことで(適正露出)、適正な明るさの写真を撮ることができます。

適正露出にするためには、「絞りの穴の大きさ(絞り値(F値))」と「シャッタースピード」で調整を行います。絞りを開き、シャッタースピードを遅くすれば光量は多くなり写真も明るく写ります。絞りを絞り、シャッタースピードを速くすると光量は少なくなり、写真も暗くなります。

ISO感度を上げる

ISO感度を上げる

 

感度と分解能の違い

分解能(resolution)は計測できる一番小さな値のこと。測定の細かさの限界、感度と表現されたり、計測​器​が​確実​に​検知​できる​最低の入力​信号、といわれたりする​。

感度=分解能です。

例としてノギスの感度(分解能)は0.05㎜ですがマイクロメーターは0.001㎜=1μmと50倍 感度が高いです。

ノギスとマイクロメータの感度(分解能)

 

感度と特異度の違い

元々、感度特異度は病気を診断する際の尺度として用いられる用語。

下表1は検査結果の陽性・陰性と疾患の有無を対比したもので,感度と特異度を説明するためによく用いられるものです。

この表で,感度はa/a+c,特異度はd/b+dで計算することができます。つまり,感度は疾患のある人のうち検査結果が陽性となった人の割合(真陽性率)であり,特異度は疾患のない人のうち検査結果が陰性となた人の割合(真陰性率)のことを意味します。

疾患有り 疾患無し
検査結果・陽性 新陽性(a) 偽陽性(b)
検査結果・陰性 偽陰性(c) 真陰性(d)

 

例として、新型コロナを判定できるコロナウイルス抗原検査キットで解説します。

「検査キットが陽性の場合に新型コロナに感染あり」と判定し、「検査キットが陰性の場合には新型コロナに感染なし」と判定する検査キットです。

コロナウイルス抗原検査キットでの判定結果

コロナウイルス抗原検査キットでの判定結果

コロナウイルス抗原検査キットでの判定結果

感度と特異度の計算方法は

上記の表で、A/(A+C)が感度の定義です。

D/(B+D)が特異度の定義です。

 

感度と精度の違い

感度が高いほど、測定器が持つセンサの信号が検知できますが、反面、周辺ノイズなども拾いやすくなります。

感度とは、測定デバイスが応答を生じる入力信号の最小変化です。

一方、精度とは複数回同じ操作を繰り返したときに得られる複数の実験値がどれだけ近いか(ばらつきの程度)を表す指標を「精度」といいます。

例としてテスターの場合の感度と精度を解説します。

テスターの感度

最小目盛が1VのテスターAとBがあり、Aは0.1Vの変化で針が動きますがBは0.2V変化しないと針が動きません、この場合、Aの方が感度が良いことになります。

テスターの精度

例として真の値が10.00V、計測器Aの測定値が9.98V、計測器Bの測定値が9.93V

この場合、計測器Aの方が精度が良いことになります。

ただし、「ばらつき」も問題になります、精度はばらつきも含んだ言葉だからです。

精度(バラツキ)

精度(バラツキ)

 

 

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