- 標準時間 structure of standard time 【イラスト図解】
- 標準時間とは
- わかりやすく 標準時間
- 作業・標準時間(ST)の設定方法
標準時間 structure of standard time 【イラスト図解】
英語:structure of standard time 中国語:标准时间
標準時間とは
「その仕事に適性をもち,習熟した作業者が,所定の作業条件のもとで,必要な余裕をもち,正常な作業ペースによって仕事を遂行するために必要とされる時間.
備考:
1.標準時間の構成は下図のとおりである.
2.主体作業時間とは,作業サイクルごと,又は一定周期ごとに発生する作業時間で,主作業時間と付随作業時間とに分けることができる.準備段取作業時間とは,ロットごと,始業の直後及び終業の直前に発生する準備,後始末,段取,運搬などの作業時間をいう.」(Z 8141)
標準時間→主体作業時間 → 正味時間
→ 余裕時間
準備段取作業時間 → 正味時間
→ 余裕時間
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
関連記事:ものづくりのタイム管理
わかりやすく 標準時間
儲かる工場とは?
企業、工場活動を維持継続させるためには儲からなければならない。
どんなに優れた企業ポリシーを持っていても倒産したら終わりである。
では儲かる工場にするにはどうすれば良いか?
支出(IN)以上の成果(OUT)を出すだけである!
では具体的に儲かる工場、企業になるためには何が必要か?
先に優先すべき事は業務評価を測れる明確なモノサシ、つまり数値化が必要である。
その正確なモノサシで現状を測り、目標を定める。
例えば
作業・標準時間(ST)、作業能率、不良率(歩留り率)、設備稼働率等
標準時間(ST)作業 とは?
標準時間(Structure of Standard Time)とは、その作業に習熟した作業者が標準作業をスムーズに遂行するために必要とする時間のことを言います。
そのために標準時間は実際の作業時間をメインとして、下図に示したように主体作業時間や準備段取り作業時間で構成されています。
ここで主体作業時間とは、各サイクルごとに発生する作業時間のことを言い、生産に直接的に寄与する主作業時間と間接的に寄与する付随作業時間から成り立っています。
一方、準備段取り作業時間は、仕事の準備や後始末、段取り、運搬などに要する時間から成り立っています。
なお、主体作業や準備段取り作業のそれぞれの作業時間は正味時間と余裕時間に分けることができます。
つまり、作業を遂行するうえで避けられない遅れなどの余裕時間をあらかじめ標準時間に組み込むことによって、ある程度の間接時間を補償しているのです。
これら標準時間を決めることにより、単位時間に対する標準出来高が明確になり、妥当性のある生産計画や勤務計画などが立案・実践できるようになるのです。
標準時間は、実現可能な最良の方法(Best Way)でその作業を実行した場合に、必要とされる時間で、”あるべき姿”の時間値です。実際の実績値(あるがままの姿)でありません。
作業・標準時間(ST)の設定方法
標準時間を決める方法としては、標準作業をベースにストップ・ウオッチ法、PTS(Predetermined Time Standard System)、標準時間資料法、実績資料法、経験見積り法、ワークサンプリング法、瞬間観測法などの手法を活用して設定し、標準時間表としてまとめられることになります。
PTS法とは既定時間標準法とも呼ばれることもある方法で、ある作業を構成する基本動作や動作距離などに対して、既定の時間をあてはめて作業時間を求める方法のことを言い、精度の高い標準時間を求める場合などに使われています。
PTS法の代表的な手法としては、WF法とMTM法とがあります。
なお、標準時間の導入段階や比較的精度を要しない場合には、経験見積り法や実作業をベースにしたストップウオッチ法やワークサンプリング法などを使って標準時間を設定することも行われています。
関連記事:作業 標準時間(ST)の設定
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