第2種の誤り 【イラスト図解】
英語:error of the second kind
第2種の誤りとは
帰無仮説が正しくないとき,帰無仮説を棄却しない誤り.ぼんやりものの誤りともいう.
備考:第2種の誤りの確率は,通常βで表される.」(Z 8101-1)→仮説検定
引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
わかりやすく 第2種の誤りとは
ぼんやりものの誤りともいいます。
仮説が正しくないのに正しいと判断することです。
「第2種の誤り」は、ある特定の品質の悪い検査ロットが、抜き取り検査で合格となることで、受入側(消費者)の損であり、消費者危険ともいわれます。
JISでは一定の小さな値(通常、0.10)に定め、受入側(消費者)を保護しています。
第2種の誤りと第2種の誤りの違いは?
ものごとを判断するときには、2つの誤りがあります。「第1種の誤り=あわて者の誤り」、「第2種の誤り=ぼんやり者の誤り」です。
「あわて者の誤り 」とは、 本当は何も変わっていないのに、変化の兆候が少し見られただけで、あわてて変わったと判断してしまうことです。
一方、「ぼんやり者の誤り」 は、偶然に発生しているのではなく、何か原因があって起きていることなのに、偶然に起きていると判断すること、本当は変わっているのに、変わっていないと判断してしまう誤りのことです。
「最近パソコンがよく止まってしまう。大きな故障の前兆なのかも」
といった具合に、いつもと違う状況、情報から、これはいつもと違うから普通ではない。異なる対応をしたほうがいいのでは?と考えることがあるはずです。
この判断が早すぎれば「あわて者」、遅すぎれば「ぼんやり者」になってしまうわけです。
抜取検査とOC曲線
計数抜き取り検査では不良率p0%以下の良いロットはなるべく合格としp1以上の悪いロットはなるべく不合格となるようにしたい。
下図のα(=1-P(p0))は、本当はロットの不良率はp0よりも小さく合格すべきなのに、不合格だと判定される確率になります。αを第1種の誤りといい、これが大きいと生産者が不利になるので生産者危険ともいいます。また、あわてて不合格にしてしまうことから「あわて者の危険」ともいいます。
又、下図のβ(=P(p1))は、p=p1のときに、このロットが合格する確率がβだということです。すなわち、本当はロットの不良率はp1よりも大きいのに、合格にしてしまうことです。
βを第2種の誤りといい、これが大きいと消費者が不利になるので消費者危険ともいいます。また、誤りに気付かないで合格にすることなので「ぼんやり者の危険」ともいいます。
詳細は下記の関連記事を参照、願います。
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