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計数値管理図

計数値管理図  イラスト
計数値管理図  

計数値管理図 control chart for attribute      【イラスト図解】

英語:control chart for attribute       中国語:属性控制图

計数値管理図とは

管理特性が不適合品数,不適合品率,不適合数あるいは単位当たりの不適合数の計数値で表されている場合の管理図.

シューハート管理図では,不適合品数、不適合品率に対しては二項分布を適用した/p管理図,np管理図が不適合数あるいは単位当たりの不適合数に対してはポアソン分布を適用したc管理図,x,管理図がある.

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

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 計数値管理図

計数値データは,対象とする群に含まれるそれぞれのユニットがある特性(又は属性)をもっているか否かを示し,その属性をもつか若しくはもたないユニットの数,又はユニット,群若しくは領域の中にそのような事象がどの程度の頻度で起こるかを数えることによって得た観測値を表す。計数値データは,一般的に速やかに,かつ,コストをあまりかけずに得られる。また,特別な技術を必要としないことが多い。

計数値管理図の管理限界の公式を,表5に示す。

工程改善のために,計量値データに着目することが多いが,主要な産業からのフィードバックデータによると,品質問題の80 %以上は本質的には質的なものであることを示している。したがって,管理図による質的な特性の改善を進めることが更に必要である。

計量値管理図では,通常,平均のための管理図と,ばらつきの管理のための管理図とを対で用いる。基礎とする分布が二つのパラメータによって決まる正規分布であるため,対で用いることは必要である。ただし,計数値管理図の場合,仮定する分布が平均水準を表す唯一のパラメータしかもたないため,一つの管理図で十分である。p管理図及びnp管理図は二項分布を基礎とし,一方,c管理図及びu管理図はポアソン分布を基礎としている。

これらの管理図の管理限界の計算方法は,群の大きさの変動が影響を及ぼす場合を除いて同じである。

群の大きさが一定の場合,全ての群に対して,同じ上側管理限界及び下側管理限界の対を使うことができる。ただし,それぞれ群によって属性を調べる群の大きさが変動する場合は,各群に対して別々の管理限界を計算しなければならない。したがって,np管理図及びc管理図は,群の大きさが同じ場合に合理的であるのに対して,p管理図及びu管理図は,群の大きさが一定でない場合にも用いることができる。

群ごとに群の大きさが変わる場合には,それぞれの群に対してそれぞれの管理限界を計算する。群の大きさが小さくなるほど管理限界域は広くなり,またこの逆も成り立つ。群の大きさが目立って変動しない場合には,群の大きさの平均値に基づく一組の上側管理限界及び下側管理限界を用いることができる。この方法は,群の大きさの変動が基準とする群の大きさの±25 %である場合には,実用的には十分である。

注記 もう一つの方法として,最小及び最大の群の大きさの管理限界を用いてもよい。二つの管理限

界線の間に打点した場合だけ,管理限界を計算してよい。

表5−計数値のシューハート管理図の管理限界の公式

計数値のシューハート管理図の管理限界の公式

引用先:日本産業規格の簡易閲覧 JISZ9020-2:2016 管理図-第2部:シューハート管理図

計数値の管理図

計数値管理図は離散的なデータである計数値を使った管理図です。ここでは「P管理図」「Pn管理図」「C管理図」「U管理図」について解説します。

P管理図

P管理図は不良品の割合、つまり不適合率Pを用いた管理図で、不良率管理図とも呼ばれます。

不良個数Pnを検査個数nで割った不良率Pを使って工程管理する管理図です。製品の良・不良のみで判定し、サンプル数は一定であることがP管理図の条件です。組立不良などを検出する際に使用されます。

p管理図の事例

p管理図の事例

 

関連用語:P管理図

Pn管理図

Pn管理図は、P管理図と同じく製品の良・不良に分けて管理します。ただし、P管理図と異なり、不良率Pを計算せず試料(検査に使う材料)の不良品個数を基に品質管理を行います。溶接強度不良などを検出する際に使用されます。

Pn管理図とnp管理図は同じ管理図です、正式にはnp管理図。

pn管理図

pn管理図

関連用語:np管理図

C管理図

P管理図・Pn管理図は不良個数を用いた管理図ですが、C管理図は各ロットに含まれる欠陥・欠点数Cを用いて品質管理します。プリント基板上の修正箇所を見出す際など、見出される欠点の範囲が一定である場合のみ使用できる管理図です。

c管理図-事例

c管理図-事例

 

関連用語:c管理図

 

U管理図

U管理図もC管理図と同様に欠点を利用した管理図です。C管理図との違いは、欠点数ではなく、大きさnの試料における欠点数の平均値=欠点率を使う点です。C管理図では欠点を見出す範囲、長さ・面積・量などが一定でなければなりません。一方U管理図では欠点率を利用するため、群の大きさが一定でなくても品質を管理できます。

u管理図-事例データー グラフ

U管理図

 

関連用語:u管理図

 

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