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重要管理点

重要管理点(CCP)
重要管理点(CCP)
この記事は約5分で読めます。
  1. 重要管理点(CCP) critical control point  【イラスト図解】
    1. 重要管理点(CCP)とは
    2. わかりやすい 重点管理ポイント (CCP)

重要管理点(CCP) critical control point  【イラスト図解】

英語:critical control point              中国語:重要管制点

重要管理点(CCP)とは

「管理対象となり得るステップで,食品安全に関する危害を予防又は排除するため,若しくはそれを許容可能なレベルにまで低減するために不可欠なもの.
                             (IS0 15161)

安全な食品を提供するために、製造過程において、ミスを犯してしまうと健康危害を及ぼす可能性がある製品ができる可能性ある管理工程、重点的システム管理するための手法です。
危害の原因が明らかになれば、危害が発生しないようにどのような設備や装置が必要になるかを検討します。

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

 

わかりやすい 重点管理ポイント (CCP)

HACCPという言葉は、HA(危害要因分析)CCP(重要管理点の2つから成り立っています。前者はハザード分析とも呼ばれ、原材料保管や食品製造加工工程で起こりうる潜在的な「危害」を、発生確率や発生時の健康被害の程度を明らかにすることです。

一方、重要管理点(CCP:Critical Control Point)は、HACCPの衛生管理手法において、食品からリスクを取り除くために特に重要となるチェックポイントのこと。7原則12手順のなかの、7番目に当たる項目です。

手順1 HACCPのチーム編成
手順2 製品説明書の作成
手順3 意図する用途及び対象となる消費者の確認
手順4 製造工程一覧図の作成
手順5 製造工程一覧図の現場確認
手順6 【原則1】 危害要因(ハザード)分析の実施
手順7 【原則2】 重要管理点(CCP)の決定
手順8 【原則3】 管理基準(CL)の設定
手順9 【原則4】 モニタリング方法の設定
手順10 【原則5】 改善措置の設定
手順11 【原則6】 検証方法の設定
手順12 【原則7】 記録と保存方法の設定

たとえば加熱処理はCCPとしてよく設定される工程のひとつです。これは、食品の安全は温度や時間など、定量的な基準によって監視されることが多いからです。

重要管理点(CCP)を定める理由

食品衛生はさまざまなポイントが管理点になり得ます。たとえば手洗いや消毒などは、身近なもののひとつ。作業員に徹底し、取り組んでいかなくてはならない一般衛生管理です。ちなみに、これを管理点(CP)と呼びます。

しかし一方で、作業者が毎回手洗いをしたのかを確認・記録するのは非現実的です。消毒の実施も、都度シートにチェックを入れるといったことはできません。このように、食品の衛生管理は実際の作業を踏まえた上で、現実的に実現できるかどうかも論点になるのです。

重要管理点(CCP)は、こうしたいくつもある管理点のなかから「とくに重要である」とされる工程のことです。たとえ他の工程に抜けや漏れがあったとしても、重要管理点(CCP)を抑えておけば大幅にリスクが低減できる、といったポイントが定められます。

作業工程全体の効率を落とさず、衛生水準を継続的に向上すること。それこそが、重要管理点(CCP)を定める理由と言えます。

CCPを決めるには、まず危害リストに示された各工程の危害について、その発生要因を一般的衛生管理プログラムでなくせるかどうか判断します。なくせない場合に、次の4つの規定の質問を順次行ってCCPか否かを判断します。

危害をなくすための方法はありますか?
● 方法がある場合は、Q2に進んでください。
● 方法がない場合は、CCPではありません。

この工程は危害をなくしたり許容範囲にまで少なくすることを特に目的としていますか?
● 目的としている場合は、CCPと判断します。
● 目的としない場合は、Q3に進んでください。

危害が許容範囲を超える可能性がありますか?
● 可能性がある場合は、Q4に進んでください。
● 可能性がない場合は、CCPではありません。

以降の工程で、危害をなくしたり許容範囲にまで少なくすることができますか?
● できる場合は、CCPではありません。
● できなけれは、CCPと判断します。

重要管理点(CCP)の事例:加熱工程の管理

加熱工程の管理を具体例にして説明します。

1.メニューを分類する

まずは製造・提供するメニューの分類からです。多くの場合、以下のように分けられます。

非加熱のまま食べるもの
加熱後、すぐに食べるもの
加熱・冷却を繰り返すもの など

2.分類ごとに温度・時間の管理基準(CL)を決める

メニューの分類が終わったら、それぞれのグループごとの温度・時間(温度管理基準)について決めます。たとえば、「加熱後、すぐに食べるもの」については、「〇℃の油で〇分以上加熱」「加熱後の中心温度が〇℃以上」といった具合です。加熱調理だけでなく、冷蔵庫内の温度なども重要です。

3.管理の手順を決める

管理手順について決めます。先ほど決めた温度管理基準を、どのように管理するのかという具体的な手順です。たとえば、「冷却の際には真空冷却器のタイマーの時間が2時間、冷却後の食材の中心温度が1℃以下」といった、具体的な内容を取り決めます。

 

*重点管理ポイント (CCP)の詳細については下記の関連記事を参照願いします。

関連記事:HACCP (ハサップ)とは? 

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