具体的な業務マニュアルの作り方
業務マニュアルを作るためにはWho(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)といったことを明確にしておく必要があります。これを5W1Hといいます。
業務マニュアルに必要な基本的な項目は下記のとおりです。
1)概念(方針、商品構成、システム構成、関連法令等)
2)処理手順(仕事のフロー図、処理の仕方、帳票、注意事項)
3)基準(品質基準、判断基準、関連規定等)
マニュアルを作成する事により、業務が標準化され、処理手順、処理に際しての決裁権限や取扱いルールなどが誰もが理解できる「見える化」を図る事ができ、初心者が担当しても同質な業務結果が得られます。
理想は”小学生でもわかる!業務マニュアル”です!
具体的な業務マニュアルの作成手順
具体的な業務マニュアル(手順書)の作成手順を紹介します。概要を説明すると、以下の通りです。
手順 内容
手順1 業務マニュアルの範囲を決める
手順2 業務マニュアルの目次を考え、構成を考える
手順3 担当と時系列をもとに記載事項を並べる
手順4 マニュアルを仮運用する
手順5 マニュアルを改善する
業務マニュアル作成のポイント
①曖昧な表現は使用しない。
・早く、短くなどの不明瞭は表現ではなく、数値、Dataで記載する。
例:温度は±25℃以内、時間は10秒以内
②難しい用語は使用しない。
・初心者でも分かるように平易な表現で説明する。”小学生でもわかるマニュアル作成”を目指す。
③目で分かる工夫をする。
・視覚で一目でわかるようにイラスト、写真、動画を活用する。
業務マニュアルの評価
業務マニュアルは通常は管理部門の方が作成するので、実際に使用してみると『分かり難い』
『探しにくい』等の問題が発生しやすいので実際に使用する方へのアンケート調査、評価が必要です、一方的に作成して、それで終わりではなく、実際に使用する方の意見を聞かなければなりません。
その時に良く使われる方法として全員へのアンケート調査、評価表です。
このアンケート調査、評価表を全員に配り、点数で業務マニュアルの評価をし、点数の低い項目については再度、内容を吟味して修正します。
又、アンケート調査、評価表を一目でわかるようにグラフしたものとして『レーダーチャート』も良く使用されます。
上記のような業務マニュアルの評価としてのアンケート調査表&レーダチャートのサンプルが下記からダウンロードできます。
実際の業務マニュアルの事例
実際に製造現場での業務マニュアル(作業標準書)を作成する時はビデオを用いて現場の作業を撮影して、その後 会議室に関連メンバーが集まり、現行の作業内容を確認、分析し改善点があればそれを含めて仮の作業標準書を作成します。
この際に作業者が品質面および作業効率面で普通の作業者、優秀な作業者、下手な作業者別の動画を作成できればベターです、動画を見れば品質面および作業面での差が一目瞭然にわかります。
次に仮の作業標準書を運用して問題点があれば改善し、さらに良いモノにしていきます。
動画マニュアル作成
紙媒体だけでなく、動画を活用してよりスキルの高い職員の業務の進め方を伝わりやすく紹介しているような事例を紹介します。必要となるステップや動画を作成する際のポイントについても解説します。
業務マニュアルの使い方、活用
業務マニュアルを教え、評価する
業務マニュアルは作成したが教えない、または教え方が拙い為にせっかく苦労して作成した業務マニュアルを使って貰えないケースあります。
如何に分かり易いマニュアルでも教えて、そしてその結果を評価することが必要です。
その時、役に立つツールが『インストラクション』です。
*インストラクションとは与えられたり教えられる知識、情報などを教える事。
①業務マニュアルの教育(インストラクション)
業務マニュアルを効果的に教える場合のポイントは下記のとおり。
①目的:業務マニュアルの使う目的は?
②手順:業務マニュアルの説明
④時間:業務マニュアルの実際にかかる時間(標準時間)
特に『時間』は重要です、明確に設定しておけば正しく作業をしたかどうかの判断基準になります。
うまい教え方の方法
具体的に業務マニュアルを人に教え時の話し方、伝え方のポイントは下記のとおり。
①間を置く:話し方のコツは沈黙です、色々と早く喋れば話す方に疲れるし、聞き手も理解が不十分となります、よって間を取ります、聞き手を注目させる為、話し初めに3秒間の沈黙、相手に質問をさせて間を取らせる方法等があります。
②内容:話す内容を事前に箇条書きにしておきます、手元に置いても良いし、話し相手に事前に『○○について3つお話をします』と伝えても良いです。
③声:ゆっくりと話します、その為に話す前に息を吐いて、次に吸ってから話しだします。
④態度:姿勢を良くして相手の首元を見て話します。
⑤事実と意見:事実と意見を区分する。
事実は『○は~である』、意見は『~と思う。』と話す。
関連記事:OJTやり方、教育法、具体事例【図解】
アマゾン 業務マニュアルの作り方 おすすめ書籍
下記がおすすめの業務マニュアルの作り方書籍です。
業務マニュアルにはフローチャート
業務マニュアルは、読み手が容易に業務の内容を理解してもらう必要があります、短時間に業務の流れを理解してもらうためにはまず、初めに全体の流れを説明します。
その時に役に立つのがフローチャートです。
フローチャートを作成することで、仕事全体の流れが見えるようになります。
フローチャートは、業務マニュアルを容易に理解してもらうための一つです。
フローチャートは会社で日常的に処理しているすべて仕事で必要です。その中にのノウハウ、記録を明確にする必要があります。新商品の打ち合わせを実施する場合や、クレームなどの問題が出た場合には不可欠な書類です。
業務マニュアル テンプレート
フォーマットが統一してあるとマニュアルの品質が安定し、書きやすく、読みやすさもアップするので、テンプレートを準備します。
業務マニュアルはExcel、PowerPoint、Word等で作成しますがそれぞれ利点が異なりますので
必要とする業務マニュアルに適したソフトを選択してください。
業務マニュアル エクセル 無料テンプレート
- 表やリストが多いマニュアルに向いています。
- 画像を使う場合、手軽にレイアウトを調整可能。
エクセルで業務マニュアルのテンプレート(フォーマット)を作成しました。
①横サイズ②縦サイズおよび③事例(電話受付マニュアル)です。
画像をクリックすると原紙がダウンロード可能です。
業務マニュアル パワーポイント 無料テンプレート
- アニメーション効果の活用など、デザイン性が高い
- 文字や画像だけではなく、音声も活用できる
又、同様な機能のGoogle スライドは、無条件にWebに保存されるのでスマートンホン、タブレットを使用したWeb業務マニュアルを作成する時には役に立つ無料のソフトです。
セキュリティ対策が確実ならばGoogle スライドで業務マニュアルを作成すればどこでもマニュアルが見れ、共有化が図れる。
パワーポイントで業務マニュアルのテンプレート(フォーマット)を作成しました。
①横サイズおよび②事例(電話受付マニュアル)です。
画像をクリックすると原紙がダウンロード可能です。
業務マニュアル ワード 無料テンプレート
- 文書作成に適しているので、テキスト中心のマニュアル向き
- アウトラインの活用で、文書の構造の確認・変更が簡単にできる
ワードで業務マニュアルのテンプレート(フォーマット)を作成しました。
①横サイズ②事例(電話受付マニュアル)と縦サイズテンプレートです。
画像をクリックすると原紙がダウンロード可能です。