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サンプル

サンプル イラスト
サンプル

サンプル    sample       【イラスト図解】

英語:sample               中国語:样品

サンプルとは

1.「母集団の情報を得るために,母集団から取られた一つ以上のサンプリング単位.」
(Z 8101-2)試料・標本ともいう.

2.特に抜取検査では,サンプルは「ロットから抜き取った一つ以上のアイテムで母集団についての情報を供給することを意図したもの.」(Z 9015-1)の意味で使われる.

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

サンプリングとサンプルの違い

サンプル(標本)は、母集団か抽出された一部のデータの集合体であり、母集団を推測するための情報源として利用されます。

一方でサンプリング(標本抽出)とは、母集団から標本を抽出することです。つまり、標本抽出は標本を取得する手順であり、標本は標本抽出の結果得られるものです。

サンプリングとサンプルの違いは何ですか?

サンプリングとサンプルの違い

サンプル、サンプリング、標本調査については下記の記事に詳細を記載しています。

関連記事:統計調査とサンプリング、標本調査

 

 

サンプルサイズ sample size

そのサンプルに含まれるサンプリング単位体の数.」(Z 8101-2)
二段サンプリングや多段サンプリングの場合には,サンプルサイズはサンプリングの最終段階まで終わったときの最終サンプルに含まれるサンプル単位の総数がサンプルの大きさである.

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

 

サンプル数とサンプルサイズ

サンプル数」と「サンプルサイズ」という言葉の意味について、簡単に解説します。とても良く似た響きですが、まったく違う意味を持っています。

サンプル数(the number of samples)=標本数・群数

サンプルサイズ(samplesize)=データの個数・標本の大きさ(通常「n」で表します)

 

つまり、サンプル数は「何回標本の抽出をおこなったのか」サンプルサイズは「1回の標本抽出において、いくつの個体を調べたのか」ということになります。

<事例1>

工場の特定のポイントの気温を、4日間にわたり調査、各日で測定した箇所の数が異なるとします。
・1日目:100ヵ所の気温を測定
・2日目:300ヵ所の気温を測定
・3日目:100ヵ所の気温を測定
・4日目:150ヵ所の気温を測定

その際の、サンプル数とサンプルサイズは、
・サンプル数:4
・サンプルサイズ:100、300、100、150
となります。

<事例2>

47 都道府県の男子高校生の身長の平均を比較するという調査、各都道府県から無作為に 1000 人を選んで平均を算出したとき,この調査におけるサンプル数,サンプルサイズは

  • サンプル数(群数):47
  • サンプルサイズ(各群のサイズ):1000 人 / 群

となります.標本抽出を 47 回行ったためサンプル数は 47,各標本の個体数が 1000 人のためサンプル数は 1000 となります.「サンプル数=群数」「サンプルサイズ=各群のサイズ」です。

サンプル数とサンプルサイズ

サンプル数とサンプルサイズ

 

サンプリング数、サンプルサイズの決め方

サンプリング数(標本数)が多くなればサンプルから算出される推定値(標本平均や標本比率)が母集団の代表値(一母平均や母比率)に近い値になります。

ところでサンプル数のサンプルサイズを多くとれば,それだけ調査費用、時間も多くかかります。

実用上からみて定まる精度内の推定値が求められればよいのに,それ以上の正確性を追及するのは無駄になります。かといって,あまりにも少なすぎる標本では,これまた使いものになりません。

適正な標本数は,母集団の性質と回答を求める問題の性質によって決まるものです。

たとえば,ある会社の従業員の平均年収を, 10 (万円)の推定幅で95%の信頼度で推定する場合について考えてみます。

以前の調査事例から,標準偏差が約150(万円)です。必要な標本数をnとして

2×150/n−−√=10

という関係をnについて解きますと

n=(2×150/10)2=900

という結果が得られます。これより, 900のサンプルを抽出すればよいことがわかります。

 

サンプルサイズの求め方 計算式

母比率の95%信頼区間は次の式であり、この式からサンプルサイズを求める。

又、許容誤差±5%が場合の必要なサンプルサイズは下記の表からも求めることができます。

許容誤差±5%  信頼区間95%

 

そして、10,000を超えると必要なサンプルサイズはあまり変化せず、400以下です。


よって、母集団が1,000以上の場合は、400程度のサンプルサイズを見込めば誤差±5%の範囲内でデータを得る事が可能です。

サンプリング数、サンプルサイズの決め方

 

サンプル文字 sample size code letter

Z 9015-1 (ISO 2859-1)やISO/DIS 3951-1で,サンプル文字の表でロットサイズと検査水準の組合せから,抜取表からサンフルサイズを指定するためのサンプル文字が決定する.

サンプル文字はアルファベットで示される。

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

サンプル文字から検査水準を決める

検査水準は、ロットサイズと抜取のサンプルサイズ(サンプリング数)の関係を決定するために必要な水準であり、抜取検査を行う上であらかじめ設定しておきます。

JISZ9015の抜き取り検査水準は、3種類の通常検査水準(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)と4種類の特別検査水準(S-1、S-2、S-3、S-4)で構成されています。

・通常検査水準 (Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)
・特別検査水準 (S-1、S-2、S-3、S-4)

通常検査水準は、最も使用される水準であり、他の水準が規定された場合意外は、通常検査水準Ⅱを使用します。(JISZ9015-0で記載)。

通常検査水準では、I<Ⅱ<Ⅲの順番でサンプリングサイズが多くなるように設計おり、特別検査水準は、サンプリングサイズを小さくしておかなければならないような状況を想定して、設計されています。

ロットサイズと検査水準を選択することで、下記表JSZ9015-1サンプル(サイズ)文字の指定された一覧表からサンプル文字(英字)を確認します。

事例としてロットサイズが、100で通常検査水準Ⅲの場合には、『G』を選択することになります。

付表3 JISZ9015-1 サンプル(サイズ)文字

付表3 JISZ9015-1 サンプル(サイズ)文字

関連記事:工場での抜き取り検査と検査判定基準 【イラスト図解】

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