- 標準作業手順書(SOP) 【イラスト図解】
- 標準作業手順書(SOP)とは
- 標準作業手順書(SOP)のつくり方 、書き方
- 標準作業手順書の作成部署
- 標準作業手順書の使い方
- 標準作業手順書 テンプレート
- 作業要領書と標準作業手順書の違い
- 標準作業手順書(SOP)と作業マニュアルの違い
標準作業手順書(SOP) 【イラスト図解】
英語:Standard Operating Procedures 中国語: 标准作业手顺书
標準作業手順書(SOP)とは
作業者に作業標準を基づいて作業の仕方を示した指導書。作業するうえで守らなければならないルールやコツをまとめたもの。部品の持ち方、持つ位置、組み付け基準、使用する工具検査規格を記載。
作業指示書、作業要領書、製品標準書、標準作業手順書も意味は作業標準書の事です。
また、標準作業標準書をSOPと呼んでいる会社、団体もあります。(SOPとは、Standard Operating Proceduresの略)
ちなみに中国語では标准作业程序、标准作业手顺书と呼んでいます。
作業指示書、作業標準書、作業指示票、作業要領書等の違いについては下記のとおり。
*作業標準(英語:Manufacturing Standard)作業条件、作業方法、管理方法、使用材料、使用設備その他の注意事項などに関する基準を定めたもの。 作業指導書、作業手順書、作業マニュアルも作業標準書のひとつ、職場、会社ごと名称が異なるだけ。 基本的な作成方法、使用方法は同じです。
*作業指示書(英語:work instructions) 「任務をどのように実施し記録するかについて詳細に記述したもの.備考1.作業指示書は文書化しなくてもよい.2.作業指示書は,例えば,作業内容を詳細に文章で記述したもの,フローチャート, テンプレート,見本,図面に記人したメモ,仕様,装置取り扱いマニュアル,写真,ビデオ,チェックリスト,これらの組合せなどでもよい.作業指示書では, 使用する材料,装置,文書類について説明することが望ましい.関連する場合は,作業指示書には合否基準が盛り込まれる.」(ISO TR 10013)
*作業指示票(英語:instruction sheet) 製造作業の標準を定めた作業標準のうち,監督者,作業者への作業指示を主な内容として,多種少量生産や特別注文のため作業条件を変更するとき,共通作業と関連づけて,次のような事項を指示するもの。
適用範囲,加工品名,ロットナンバー,適用時期,品質,加工条件,使用設備, 治工具など。
一般的名称として,作業指導票,特別 指示票,製造指示票などと呼ばれる.主として製造監督者,製造作業者が使う。
*作業要領書(英語:job instruction sheet) 作業者に作業標準に基づいて作業の仕方を示した指導書、作業する上で守らなければならないルールや勘・コツなど,意識して作業する
箇所,意識の仕方,あり方をまとめたもの.部品の持ち方,持つ位置,部品を組み合わせるときの接近方法や組付け基準,使用する工具や検査規格などを記載。
(引用書籍:クォリティマネジメント用語辞典)
標準作業手順書(SOP)のつくり方 、書き方
①表現が簡潔であり分かりやすい。 箇条書きで短い文章で的確に内容を表現、「です、こと」等の言葉は不要。
②読み物ではなく視覚で分かりやすく。 イラスト、写真で視覚で内容が即時、わかるようにする。
③抽象的でなく、具体的であること。 抽象的事例:『炉の温度を40℃に設定する』 具体的事例:具体的に書く『ダイヤルA切り替え、計器Bのメモリを40°になるようにバルブCを調整』 又、官能検査の場合は見本を作成し、具体化させる。
④前後工程の抜けがないこと。 前後工程を良く調べ、前工程、本工程、後工程の間に抜けがないか確認する。
⑤初めから完璧を求めない。 仮でも良いのでまずは作成し、その後、改訂しいくようにする。 ⑥工程リーダー(班長)が作業者へ作業説明する時の資料とする。
標準作業標準書は作業者に工程リーダーが説明する際の資料として簡潔に作成する。
標準作業手順書の作成部署
作業手順書、作業標準書は生産技術資料である。 作業標準書の作成部門としては下記のどれかが担当する。
標準作業手順書の使い方
1.標準作業手順書は現場リーダーと作業者が使用。 標準作業手順書は現場リーダーが作業者に作業の説明する際の極めて重要な資料です。 また、現場リーダーの説明が終了した後でも現場に掲示してあれば、文書化してありますので 作業者が容易に作業の内容、ポイントを確認できます。
2.作業改善、不良低減、コストダウン、安全災害撲滅をする時に使用。 作業の改善を全員がアイデアを絞って検討する際に極めて貴重な資料となります。
3.お客様への工程説明用として使用。 クレーム等が発生した際、お客様に安心して再購入して頂くための重要な資料となります。
標準作業手順書 テンプレート
フォーマットが統一してあるとマニュアルの品質が安定し、書きやすく、読みやすさもアップするので、テンプレートを準備します。
標準作業手順書はExcel、PowerPoint、Word等で作成しますがそれぞれ利点が異なりますので必要とする業務マニュアルに適したソフトを選択してください。
標準作業手順書 エクセル 無料テンプレート
- 表やリストが多いマニュアルに向いています。
- 画像を使う場合、手軽にレイアウトを調整可能。
エクセルで標準作業手順書のテンプレート(フォーマット)を作成しました。
①横サイズ②縦サイズおよび③事例(ビス締め作業)です。
画像をクリックすると原紙がダウンロード可能です。
標準作業手順書 パワーポイント 無料テンプレート
- アニメーション効果の活用など、デザイン性が高い
- 文字や画像だけではなく、音声も活用できる
又、同様な機能のGoogle スライドは、無条件にWebに保存されるのでスマートンホン、タブレットを使用したWeb作業標準書、作業手順書を作成する時には役に立つ無料のソフトです。
セキュリティ対策が確実ならばGoogle スライドで作業標準書、作業手順書を作成すればどこでもマニュアルが見れ、共有化が図れる。
パワーポイントで作業標準書、作業手順書のテンプレート(フォーマット)を作成しました。
①横サイズおよび②事例(ビス締め作業)です。
画像をクリックすると原紙がダウンロード可能です。
標準作業手順書 ワード 無料テンプレート
- 文書作成に適しているので、テキスト中心のマニュアル向き
- アウトラインの活用で、文書の構造の確認・変更が簡単にできる
ワードで作業標準書、作業手順書のテンプレート(フォーマット)を作成しました。
①横サイズ②事例(ビス締め作業)と縦サイズテンプレートです。
画像をクリックすると原紙がダウンロード可能です。
作業要領書と標準作業手順書の違い
作業要領書と標準作業手順書の違いは全体の流れや大まかなやり方などを記載したものが「要領書」で、それを細かい作業単位まで落とし込んで作業手順を記載したのが「手順書」ということになります。
要領書は、作業全体を要約するものです。
手順書は、作業をさらに細分化して、人の行動や物の動きを一つづつ手順という表現をして、作業を具体的に示します。
要領書の一部の詳細が手順書ですが一般的に作業標準書,作業手順書,作業指図書,作業要領書,作業指導書が混同して使用されているのが現実です。
標準作業手順書(SOP)と作業マニュアルの違い
標準作業手順書(SOP)と作業マニュアルの違いは下記のとおり。
標準作業手順書(SOP):業務単体の手順を詳しく示したもの
作業マニュアル:業務のプロセスや関連する情報なども含め総合的にまとめたもの
標準作業手順書(SOP)は作業内容・手順のみを示した内容であり、作業マニュアルは作業に関連する情報を記載した文書。
料理で例えてみると「材料を切る・混ぜる・焼く」といった大枠を示したのが作業マニュアルで、その中の「切る」の手順を細かく示したのが標準作業手順書(SOP)。
ただし、標準作業手順書(SOP)については決められた定義はなく、現実上は標準作業手順書(SOP)も作業マニュアルも混同して使用されているのが実情です。
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