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トレーサビリティ

トレーサビリティ
トレーサビリティ

トレーサビリティ traceability   【イラスト図解】

英語:traceability         中国語:可追溯性

トレーサビリティとは

 1.「考慮の対象となっているものの履歴,適用又は所在を追跡できること.

参考:

1.製品に関しては,トレーサビリティは次のようなものに関連することがある.材料及び部品の源,処理の履歴,出荷後の製品の配送及び所在.

2.計量の分野においては,VIM:1993,6.10に規定する定義が受け入れられている.」(Q 9000)

3.「不確かさがすべて表記された切れ目のない比較の連鎖によって,決められた基準に結び付けられ得る測定結果又は標準の値の性質.基準は通常,国家標準又は国際標準である.」(Z 8103)

 追跡可能性と訳されることもある.主に計測に関して使われてきたが,品質管理において,製品の素材や生産過程についてさかのぼって確認できる可能性を指すようになり,食品安全においても重要な概念となった.

 従来,国家標準を活用する場合,それを必要とするものが,国家標準を入手して計測器の校正を行うということを,国家の側から考えて標準供給と呼んでいた.

アメリカが宇宙技術開発の過程で,計測を行うものが,自己の責任において,高位の標準を利用するシステムを作ることを,トレーサビリティがあるというようになった.トレーサビリティを確保する方法は,国によってさまざまな考え方をしている.

 

関連記事:トレーサビリティ | 履歴

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

 

トレーサビリティ わかりやすく

トレーサビリティは大きく分けると物流のトレーサビリティ計測のトレーサビリティがある。

「物流のトレーサビリティ」は、販売されている商品がいつ、どこで、だれによって作られたのかなど、確認できる仕組みのことを言います。

計量のトレーサビリティとはJISZ8103に「標準器又は計測器が,り高位の標準によって次々と校正され,国家標準に つながる経路が確立されていること」と定義されている。

トレーサブル(Traceable)とは由来をたどることが 出来るという意味であり,製品のトレーサビリティなどと製品の製造番号などから製造工場やロットなどを突き止めるられると言う意味で用いることもあるので本来計測結果のトレーサビリティというべきであるが計測で用いるときはときには単にトレーサビリティという。

トレーサビリティに対して標準供給という言葉がある。 これは,国家の標準から,その値が次々と移し代えられて下位の標準に達することでありトレーサビリティが下位から 上位へ向いているのに対して,供給は上位から下位を向いている。

トレーサビリティは前述のとおり,計測結果の国内的な普遍性を得るために行うものであり,全ての計測でこれを 必要とするものではない。企業内の研究の中など限られた範囲の中での比較においては,トレーサビリティ は必要としない。

トレーサビリティの考え方は,1960年代に米国で宇宙開発が進められた時に生まれたものである。宇宙開発は多くの分野の総合技術として達成されるものであり,開発の過程における種々の計測の結果の 一貫性がないために,不具合が生じ,その損失を解消する必要から体制の整備が行われた。不具合を避ける ようとするあまり個々の計測器に過剰な精度を要求することになって,多大の経済的な損失が生じたからであり, これを国家的なシステムとして位置付けたものである。

トレーサビリティは校正に用いられる標準がさらに上位の標準によって校正されているというように校正を つなげることによって実現されるのであり,当然校正の方法や校正の問隔が適切であることが必要であるし, これらの技術が確立されていることが要件となる。

また,標準器のレベルが適切で校正の間隔の間における変化も コントロールされていることも重要である。適切なトレーサビリティが確保されていても,校正において述べられて いるように,実際に計測を行う計測器に誤差には校正では除けない誤差があるからトレサビリティーが得られればそのことで直ちに誤差の小さい測定が出来るというものではない。

トレーサビリティの種類

トレーサビリティ(Traceability)とは、トレース(Trace:追跡)とアビリティ(Ability:能力)を組み合わせた造語で、日本語では「追跡可能性」と訳されます。

トレーサビリティにはさまざまな捉え方がありますが、大きく「チェーントレーサビリティ」と「内部トレーサビリティ」の2つに分類することができます。

チェーントレーサビリティとは主に企業間のモノの流れが把握できている状態を指し、内部トレーサビリティとは企業内の製造工程の履歴が把握できている状態を指します。

製造工程が複雑化するに伴い、製品へ印字する情報量も増加します。そこで、より小さなスペースにより多くの情報を付加できる手法として、2次元コードのマーキングが注目されています。

「チェーントレーサビリティ」と「内部トレーサビリティ」

「チェーントレーサビリティ」と「内部トレーサビリティ」

 

計量トレーサビリティと校正

計量トレーサビリティはJISZ8103によると以下のように表現されています。 現在のJISの表現:

「不確かさがすべて表記された切れ目のない比較の連鎖によって、決められた基準に結びつけられ得る測定結果または標準の値の性質。基準は通常、国家標準または、国際標準」

簡単に言うと

「標準器又は計測器がより高度の標準によって次々に校正れ国家標準につながる経路の確立している度合」の事です。

そして校正の意味は「値の信頼性を確保するために別の信頼できる計測機器と比較すること」です。

例として計測器があったとするとその測定値が信憑性を持つために何らかの基準となる計測器と比較する(=校正する)ことが必要となります。

次にその基準となる計測器もそれがおおもとの基準(例えば国家標準)でない限り、何らかの基準となる計測器と比較する必要があります。これをつなげていくと例えば以下のようになります。

トレーサビリティ

トレーサビリティ

このように校正の連鎖で国家標準までつながっている、ということが「トレーサビリティが確保されている」ということなのです。

「校正」と「トレーサビリティ」は、2つがセットとなることで計測・計量用語として使用されています。

トレーサビリティ 利点

流通の上流や下流だけでなく、中間過程についても把握します。 これにより、中間過程の責任の所在が明確になるため、現場の意識も高まり、品質の向上につながります。 問題発生時にも、より詳細な原因特定が可能となるため、対策や改善策を打ち出すことも容易になります。

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