異常とは? abnormal 【イラスト図解】
英語:abnormal 中国語:异常
異常とは一般的には普通と違っていること。正常でないこと。また、そのさま。例として「この夏は 異常 に暑かった」「 異常 な執着心」「害虫の 異常 発生」
工場における異常とは工程の状態(管理状態)で基準値内になんらかの変化が発生した時の状態を言う。
例えば規格・基準・標準あるいは計画に対して、実施 状況または結果が、あらかじめ定めた管理の幅(管理限界)より外れた時の状態。
正常でない、基準値内になんらかの変化が発生した時の原因が異常原因である。
「異常」と「異状」の違い
異常とは一般用語。正常の対語、「何か普通ではない物事」を指します、つまり正常から外れている状態を言います。
形容詞として使われることが多いですが名詞としても用いられます。
使用例としては異常乾燥、異常気象、異常事態、異常な行動、異常に緊張、異常発生、エンジンに異常、診断結果は異常なし。
一方、異状は限定用語。反対語はなく、「普通と違った状態、状態が普段と異なること」を指します。
使用例といしては西部戦線異状なし(レマルクの作品名)、警備員の巡回報告などの際に使われる「イジョーナシ!」は「異状なし!」を用います。
引用:『NHKことばのハンドブック 第2版』p.16参照
「異状」は、「異状を発見した」や「異状なし」といった使い方ができます。 「異常な様子・状態」を表す意味の名詞としての用法に限定されているため、「異状な増加」や「これは異状です」といった形容動詞としての用い方はできません。
2つの単語の違いは、「常」と「状」です。「常」は訓読みで「つね」と読みます。つまりは、「いつも」「普段」という意味合いを持った漢字です。一般的に「異常」という単語は、「普段(いつもと)異なっている」意味で用いられ、一方の「異状」は、「状」という「様子」という意味を表す言葉が使われています。したがって、「異状」とは、「異なった様子」と解せます。
統計学上の正常、異常
統計学上,品質管理での正常、異常は工程能力指数Cpで表現される。
一般的な評価基準は次のとおり.
Cp>1.33 :工程能力は十分 正常
1.33≧Cp>1:工程能力はあるが不十分. ぎりぎり正常
1≧Cp:工程能力不足. 異常
関連記事:工程能力
工場での正常、異常
工場での正常とは作業がスムーズに標準作業通りに行われおり、設備の故障、不良品の発生が少ない状態を言う。
一方、工場での異常とは、機械や設備が故障する、材料の不良頻度が高い、工程において不良品が多い、仕損品が多いなどのように、結果として起きた悪い状態を言う。
気象、天気の正常、異常
正常な気象は気象観測を始めてから現在までの平均的な値に上下幅(バラツキ=標準偏差)を与えた気象モデルを指します。
その振れ幅を外れた場合を異常気象と呼ぶ。
但し、気象の正確な観測データーは近代のデーターであり、それ以前のデーターはいろいろな方法で間接的に推定したデーターであり、誤差を大きく、信頼性に乏しい。
よって、近代の科学的に観測されたデーターの場合は正常な気象の平均値、標準偏差は信頼性が高いが近代以前の気象データーの正常な気象の平均値、標準偏差は信頼性が低く、何が正常で何が異常なのかを判断しにくい。
地球温暖化の問題も間接的に推定した気象データーを基に議論されており、大きな誤差が含んでいる。
身体検査、健康診断の正常、異常
一般的に身体検査、健康診断での異常なしとは”検査結果のある数値が正常範囲内”だったことを表す、そして異常とは”検査結果の数値が正常範囲外”であり、治療を必要とする。
ここでの正常値とは健康に生活している人のデーター値を示していると解釈できるが健康の定義が曖昧であり、データーの信憑性に欠ける。
又、人種及び生活環境によって身体検査、健康診断の正常値に異なり、更に年齢によって大きくことなるのは自明の理である。
人間、動物は機械ロボットでないので年齢と供に劣化し、健康診断で異常とは判断されるがここで評価基準に用いられている正常値は年齢を考慮していないので注意を要す。
身体検査、健康診断で異常と判断されても特に健康面でも問題ない人も多い、身長が2m以上の方は一般的に異常と判断されるが本人は特に問題なく生活している。
良くTVの広告で放映されている高血圧の基準であるが東海大学名誉教授の大櫛氏が全国70万人の健診結果を用いて男女別・年齢別に解析したところ、男性は60代後半なら上が165まで、70代前半なら170近くまでが健康な人の「基準範囲」と判明したという。
引用サイト:血圧やBMIの本当の「健康基準値」
異常の見える化
あるべき姿(正常)と現状とのギャップを問題と言います。
現状は目の前に見える今の姿ですからすでにわかっており、あるべき姿を明らかにすれば、現状とのギャップとして問題が見えてきます。
自分の現状を良く把握し、あるべき姿、理想を設定すれば問題は見えていきます、顕在化します。
しかし、あるべき姿、理想がなければ差、Gapがわからず問題意識は発生しません。
何か問題はないのか? 真の問題が分からなければ全ての活動はムダになります。
そのために、基準や標準をつくり、それを現場に表示して、基準や標準に従っているかそうでないか、わかるようにする。
会社、工場、病院等すべての業界、業種において現場全体を“見える化”すれば、何が問題(異常)なのかが見えて行きます。
関連記事:正常
ブックマーク