管理

管理　management　　【イラスト図解】

英語：management、　control　中国語：管理

関連用語： PDCA

管理とは          QM用語辞典

ある目的を継続的に効率よく達成するために必要なすべての活動。

そのためには計画(plan =プラン)を立て，実行し(do＝ドウ)，チェックを行い(check=チェック),修正処置(action=アクション)をとる、という四つの機能が必要とされる。

このプラン，ドウ，チェック，アクション(ＰＤＣＡと略すことが多い)を管理サイクルと呼び,ＰＤＣＡ－ＰＤＣＡ…と継続的に繰り返していくことを管理のサイクルを回すといっている。(注：管理サークルと呼ぶ人もいる)

管理のサイクルはいろいろな段階で活用される、一つの活用法は，何か新しい仕事についての管理方法を決定する場合である。

すなわち，その仕事を実施するために必要な計画(Ｐ)一目的，目標，作業標準，帳票などを明確に，その計画に基づいて実施し(Ｄ),実施結果を計画と対比させチェックする(Ｃ)、もし計画との間にギャップを見つければ，その差異を解析し，対策を打つ(Ａ)ということを，あらかじめ一貫性をもったシステムとして準備することを主張している。

また，別の使い方として何か問題が発生した場合には，その問題の発生した工程において，作業が作業標準(Ｐ)通りに実施(Ｄ)されて問題が発生したのか,あるいは作業標準(Ｐ)とは異なった方法で実施(Ｄ)されて発生したのかチェックし(Ｃ)，対策を打つ(Ａ)必要があることを示唆している。

前者の場合には，作業標準(Ｐ)に問題があるのであるから，Ｐについての解析が必要となる。また，後者については実施(Ｄ)に問題があるか,あるいは実施できないようなＰになっていないかを明確に区別して，解析する必要がある。

管理は企業活動にだけ必要とは限らない、個人生活においても管理活動は必要となる。例えば，マイホームを取得することを考えてみればよい。

上記のＰＤＣＡを回していく場合に最も特徴的な考え方は，Ｐで代表される｢標準化｣であり，Ａで代表されるアクション｣である。

引用先：クォリティーマネジメント用語辞典　日本規格協会

管理とは        QC用語集

“管理”とは，｢ある目的(仕事)を継続的にかつ効果的，効率的に達成する為の全ての活動」

JISでは，“管理”とは，｢経営目的に沿って，人，物，金，情報など様々な資源を最適に計画し，運用し，統制する手続き及びその活動」JIS ｚ8141 : 2001 ｢生産管理用語｣)としている。

JSQCでは，｢経営目的に沿って，人，物，金，情報など様々な資源を最適に計画し，運用し，継続的にかつ効率よく目的を達成するためのすべての活動であり，維持向上，改善及び革新を含む(JSQC-Sid 00-001:2011｢品質管理用語｣)としている。

管理を狭い意味で使う場合は，維持のことをいう。
管理という言葉は，さまざまなことに用いられている．品質管理，原価管理，人事管理などというように用いられているし，管理職という言葉もある。
TQM(総合的品質管理)では，このように広い意味で使用され，マネジメントと呼ぶこともある。

管理という言葉には，「維持の活動」と「改善の活動」がある。
“維持”（狭義の管理）とは，「仕事のできばえを望ましい状態に安定させ維持していくこと」で，現状維持の活動を主体とするものである。

“現状維持の活動”とは，「今までうまく行っていたものに異常が発生したり，レベルが下がったものに対しその原因を追究し，それを除去して，もとのレベルに戻す活動」である．維持に当たっては, SDCAのサイクルを回すことが重要である。

引用先：実践力・現場力を高めるQC用語集 日科技連

管理とは　　　Wikipedia

漢語における管理

「管理」という漢語は17世紀ごろに成立したのではないかといわれている。

漢語の「管理」の古い例としては清朝初期に黄六鴻が地方官の心得を著した『福惠全書』（1699年）にまで遡ることができる。なお、同時期の満文と漢文の対訳辞書である『同文彙集』（1693年）や『清文備考』（1722年）には「管理」の語はない。

日本では江戸時代の翻訳小説集『通俗赤縄奇縁』（1761）年に「管理」の語があるが〈クハンリ〉と右ルビ、〈シハイ〉（支配）と左ルビが振られており珍しい漢語であったとみられる。

英語における管理

管理を意味する英語にはadministration、control、managementがある。

administration
ラテン語のadministrareに由来するもので14世紀に初出。ministerには国政などに仕えるという意味があり統治や運営管理を意味する。
control
中世ラテン語のcontrarotulareに由来するもので15世紀に初出。
management
manageはラテン語のmanus（手）に由来し1561年に初出。手で巧みに扱う、馬を手で御するといった意味である。

マネジメント

マネジメント（英: management）は組織の指揮管理を目的とした活動・仕組み・役割である。

目的

マネジメントは「方針」「目的」「目的達成のためのプロセス」確立を目指している。方針（英: policy）は「組織全体の意図と方向付け」、目的（英: objective）は「各階層で達成すべき結果」を意味する。すなわちマネジメントの目標は「組織全体の指針が明確で、各階層の目的が正しく設定され、実行プロセスが確立した状態」を作り出すことである。

例としてパン屋を考える。このパン屋には明確な方針がなく、美味しいパンを作りたいのか安く大量のパンを作りたいのかはっきりしていない。その結果、仕入れでは高品質小麦の仕入れを目的としているのに、製造では質より量を目的としている。また実際の仕入れや製造にはマニュアル等もなく、個人個人がそれぞれの考えでバラバラの方法で作業をしている。マネジメントの目標は、このパン屋における方針・目的・プロセスの確立である。方針が「旨くてレアなパン」と定まり、それに従って仕入れの目的が「高品質で希少な小麦」、製造の目的が「マイナーな種類だが旨いパン」に設定され、社員の間で標準化された仕入れ・製造プロセスが共有・実施・管理されている状態がマネジメントの理想である。

より広い視点の目的として以下が挙げられる。

マネジメントの主目的は、従業員へ最大限の繁栄をもたらしながら雇用主へ最大限の繁栄をもたらすことである。
The principal object of management should be to secure the maximum prosperity for the employer, coupled with the maximum prosperity for each employee.
— フレデリック・テイラー、科学的管理法の原理

すなわち「従業員が最大限の能力を発揮して多くの給与を得られる職につけ、その結果雇用主が大きな配当を得られる素晴らしい組織を持って永遠に繁栄できるようにする」ことがマネジメントの主目的である

要素

マネジメントは上記を目標とする活動・仕組み・役割である。マネジメントを構成する要素として、組織構造・役割・責任 (responsibilities)・計画策定・運用などが挙げられる。例えばパン屋の社員それぞれの責務を決めないでいると、方針を誰が決断するか曖昧なままになってしまう。 責務という仕組みを導入することで、パン屋の方針担当が明確になり、目標の1つである方針確立が達成しやすくなる。このように責務という仕組みはマネジメントとして機能する。

これら要素を「互いに作用しあう要素群」と見做したものをマネジメントシステムという。例えば品質をマネジメントするものは品質マネジメントシステムといい、ISO 9000で標準化されている。

引用先：Wikipedia

 

「管理」と「マネジメント」の違い

「管理」が従来の日本的管理手法である上司による統制や制限を意味するのに対して、「マネジメント」の意味は社員それぞれの能力を最大限に活用しながら、しかも計画的に同じ目的を目指し組織全体で成果を上げることに重点を置いています。

管理と監理の違い

「監理」は、広辞苑において「監督・管理すること。 とりしまり。」 と定義されています、不動産投資においては、これはその者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいう。

「管理」と「監理」は、基本的な意味合いに違いはなし。どちらも「ものごとが取り決めの通りに進むようコントロールする」といった内容を表します。

但し、「管理」は「取り仕切る」の意味が強いのに対し、「監理」は「取り締まる」の意味が強いという特徴を持ちます。また「管理」に比べると「監理」は、それほど使われる場面は多くありません。

関連用語：監理

建設などで，設計，施工，監理というように, PDCAのチェック機能を指すが管理とほとんど同じ意味で使うことも多くなっている。技術士制度には，総合技術監理部門が設定されている.監理を“さらかん”，管理を“たけかん”ということがある。

引用先：クォリティーマネジメント用語辞典　日本規格協会