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わかりやすい系統図法【イラスト図解】

系統図法
系統図法

系統図法の作り方について下記の点をポイントに図解入れで解説しています。

  • 系統図法 エクセル
  • 系統図法の活用例
  • 系統図法 構成要素展開型
  • 系統図法 種類

モノづくりの参考になれば幸いです。(*^_^*)

YouTube  系統図法とは

QC検定3級の「品質管理の手法 新QC七つ道具「系統図法」の動画紹介。

 

系統図法とは

系統図法とは、問題を解決すべき最適な手段や方策を系統的に追求する方法で目的と方策を段階的に展開し、図に表わすことによって、最適な方策を見出す手法です。

系統図法は、まず達成すべき目的条件を設定します。
上位の目的を達成するための手段は、初めの内は大きな概念で展開し、順次具体化していきます。最初に具体的な内容を出すと、手段の展開の幅が狭いものになってしまいます。

展開の基本は、1目的を2手段以上で展開していきます。1目的1手段になっているところがあれば、無理やりもう一つの手段を出してみます。

書き上げた系統図は、作成者以外の人たちに見せて、意見を求めます。自分たちでは気付かなかったよいアイデアが得られることがあります。

系統図法は新QC七つ道具の一つです。

系統図法は英語、中国語では下記のように表現します。

英語:system drawing method

中国語:系统图法

系統図 作成 要点

系統図 作成要点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

系統図法の作り方

課題の設定

解決したい課題を決め、「~を~するには」と表現して言語カードに記入します。たとえば「ポカミスを防ぐには」というように具体的に表現することが大切です。系統図法の作り方

制約条件の設定

課題を達成するための方策を展開するにあたって、制約条件が必要な場合には、制約条件を明記します。

系統図法の作り方

方策の摘出

課題を達成する方策をメンバー全員で挙げていきますが、1次方策を出し、次に2次方策と順次低次方策を出していく方法と、順位にかまわず方策を出し合い、その後で1次方策、2次方策というように段階的に言語カードを配置していく方法があります。

後の方法のほうが多くの案が出やすい一方、言語カード整理していくのに手間がかかることになります。なお、方策の言語カードは「~を~する」と表現します。

系統図法の作り方

系統図の作成

課題の1次方策、2次方策と、順次言語カードを再配置し、目的と方策がつながっているか見直します。このときに不足があれば追加していきます。なお、最低次の方策で具体的に実行できる方策であるかを確認し、できない場合にはさらに低次の方策を追加していきます。

このようにして、系統図を作成していきますが、系統図を作成していくうえで重要なことは、メンバー全員が方策を考えてディスカッションすることによって、問題や方策についての共通認識が高まり、問題解決に積極的に取り組む姿勢が養成されることです。こうすることによって、問題解決を確実かつ迅速に実行できるからです。

系統図法の作り方

 

系統図の作り方 事例

達成 目標を設定 手順1

目的は、解決したい問題や達成すべき課題から、「○○を○○する」といったように具体的に表現します。
手段を展開するにあたって、目的が出てきた背景やねらい、状況などを明確にして、関係者に周知します。また、必要に応じて制約条件について確認します。

目的を達成していく過程で、経済的な面、マンパワーの面、工数の面で、制約条件がないか確認します。
系統図の目的としては、売上拡大のための手段の展開、満足度を向上させるための手段の展開、方針管理における手段の展開、不具合改善策の手段の展開などが挙げられます。

ここでは、課題「子供書館が使いにくい」を取り上げて、「つかいやすい子供図書館にする」という目的を設定しています。制約条件としては、お金をかけずに運用上で手段を検討する」としています。

系統図の作り方 事例

一次手段 検討  手順2

達成したい目的に対して一次手段を考えます。
一次手段は、目的をいくつかの着眼点に分けることがポイントです。

問題を構成する要素を層別して、それぞれを代表する事象とします。一次手段の数は基本目的の大きさにもよりますが、2~5つ程度を一応の目安とします。

一次手段は、具体的な手段を書くのではなく、目的を達成するための考え方的な内容を漏れなく書いていきます。
ここでは、「使いやすい子供図書館にする」という目的に対して、「利用しやすい本の充実」と「問題のない管理をする」という2つの一次手段を出しています。

二次手段 検討  手順3

一次手段を目的としてこの目的をはたすための手段、すなわち二次手段を考えます。さらに、二次手段を目的として三次手段、三次手段を目的として四次手段と展開していきます。

二次手段、三次手段、四次手段と下位の手段に展開するほど、より具体的な手段となるように表現します。目的の大きさにもよりますが、通常、三次~四次手段程度まで展開します。

ここでは、「利用しやすい本の充実」という一次手段を目的に、「必要な本を揃える」と「どんな本があるかがわかる」という2つの二次手段を出しています。さらに、「必要な本を揃える」という二次手段を目的に、2つの三次手段「利用者ニーズを調査する」と「技術・経済雑誌を揃える」という具体的な手段を出しています。

系統図の作り方 事例

 

発想 オズボーンのチェックリスト   手順4

手軽にアイデアを考えるのにオズボーンの9つのチェックリストを使つて、「他に使い道は?」「応用できないか?」などと考えて、アイデアを出していく方法があります。例えば、不要となったペットボトルのリサイクルを9つのヒントで考えると、次のようなアイデアが出てきます。

他に使いみちは? 例)水入れ、水筒、水枕、猫除け、米入れ

応用できないか? 例)窓枠の飾り、照明器具、‐輪差し、保冷の氷

修正したら? 例)計量カップ、湯呑、じょうご、鍋敷き、つまみ入れ

拡大したら? 例)いかだ、椅子、テーブル、ステンドグラス

縮小したら? 例)花壇の土、水切りの敷物、壁土、切り絵の材料

代用したら? 例)肩たたき、電気の傘、野球のバット

アレンジしなおしたら? 例)作業服、糸、食品入れ、ブローチ

にしたら? 例)水を凍らせて冷蔵庫、野外で使う枕

組み合わせたら? 例)水ロケット、ヌンチャク、木槌、電気スタンド

発想 オズボーンのチェックリスト 

系統図を完成  手順5

手順3で行った目的一手段展開において、「抜け」「落ち」がないかチェツクを行い、手段の追加や修正をします。そのとき、「その目的を果たすための手段は、これで十分か?」などと自問自答したり、関係者に問いかけてみます。そこで気付いたことがあれば、系統図に記入します。

系統図の展開は、1目的2手段で展開することを基本にします。1目的に対して1手段しか出ていないところがあれば、もう1つ手段を考えてみます。

ここでは、「利用者がルールを守る」という二次手段のところで、「利用マニュアルをつくる」という1つの具体的手段しか書かれていませんでした。そこで、再検討して、「返却日をメールで送る」という具体的手段を追加しています。その結果、新たな手段が追加されて、より目的を達成することが可能になります。

系統図の作り方 事例

エクセルで系統図法を作成

エクセルで系統図を作る方法は①SmartArtで系統図法②図形で系統図③罫線で系統図があります。

お勧めはSmartArtで系統図法を作る方法です。

必要な方は系統図のサンプルファイルをダウンロードしてください。

系統図法 作成

SmartArtで系統図法を作る。

見やすく、綺麗な図が自動で作れるのがSmartArtです、専用の入力欄に該当の項目を順番に入力すると、自動に系統図が作成されます。

①でSmartArtを選択し、②で水平方向の組織図を選び、表示されるテキストに表示させたい項目を記入します。

エクセル 系統図 smart art

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

図形で系統図を作る。

図形で項目を描き、コネクタで接続。

エクセル 系統図 図形

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

罫線で系統図を作る。

下図のような系統図をワークシート上で罫線を用いて作成。

エクセル 系統図 罫線

 

 

 

 

 

 

 

 

系統図の種類

系統図には、要素を分解して掘り下げてゆく①方策展開型と方策を生み出しながら展開してゆく②構成要素展開型の2つに区分されます。

 

方策展開型系統図

方策展開型系統図は、概念を大きなものから徐々に小さなものへと枝別れさせながら展開し、課題解決へのいくつかの方策を出す為に用いる図法です。

方策展開型系統図

 

 

 

 

 

 

 

構成要素展開型系統図

構成要素展開型系統図は構成要素を整理して、要素の相互の関連や要素の抜け落ちをチェックするために用いる図法です。

構成要素展開型系統図

 

 

 

 

 

系統図と連関図法、親和図法との違い

系統図法は「課題を解決する方法の模索」を目的とするのに対して連関図法「課題の明確化」を目的としています。

親和図法は言語データなど曖昧で大雑把なデータを整理するときに使われ、因果関係の明確化を目的とする連関図法とは意味が異なります。

系統図と連関図法、親和図法との違い

系統図と連関図法、親和図法との違い

 

 

 

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おすすめ 新QC七つ道具  参考文献

新QC七つ道具の基本と活用 (はじめて学ぶシリーズ) 猪原 正守 (著)

図解入門ビジネス新QC七つ道具の使い方がよ~くわかる本 今里 健一郎 (著)

よくわかる「新QC七つ道具」の本 (ナットク現場改善シリーズ) 鈴木 宣二 (著)

【アマゾン おすすめ本 新QC七つ道具】新QC七つ道具

 

 

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