系統図法 【QC用語】
英語：tree diagram 中国語：树形图
系統図法とは
「ＶＥの機能分析に用いる機能系統図の考え方，作り方を応用した手法」で，目的や目標，結果などのゴールを設定し，それに至るための手段や方策となる事柄を系統づけて展開していく手法．
系統図法は大きく分けて，対象を構成している要素を目的一手段の関係に展開する「構成要素展開」と，問題を解決したり，目的・目標を果たすための手段・方策を系統的に展開していく「方策展開
型」の２種類がある．
新ＱＣ七つ道具の一つに上げられている。
引用先：クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会
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系統図法(tree diagram method｣
系統図”とは，「目的を設定し，この目的に到達する手段を系統的に展開した図」（JIS Q9024 : 2003 「マネジメントシステムのパフォーマンス改善一継続的改善の手順及び技法の指針」）のことである．
系統図法は，新QC七つ道具の一手法であり，ある目的に到達するまでの手段を多段階のツリー構造で展開し，目的達成のための最適手段を追求するために有効な手法である．
系統図法は, VE(価値工学)の機能系統図の考え方を応用し，目的・目標など設定されたゴールに到達するための手段や方策を，目的一手段などの形で順次展開して具体化したいときに用いられる．
系統図は，次の乎順で作成することができる．
手順1:問題を設定して，用紙の左端中央に置く．
手順2:問題を解決するための第1次手段をその右側に列挙する．
手順3:第1次手段を第2次目的として，第2次手段をその右に列挙する．
手順4:以下，多段階に展開し，具体的な実行可能な手段を得るまで実施する．
手順5:上位目的との関係を見直し，その関係や抜け落ちを確認する,下位手順によって上位目的が確実に達成できるかを確認する．
手順6:必要事項(目的，作成囗，作成場所，作成者など)を記入する．
系統図は，方策を順次展開する方策展開型の系統図，構成要素を順次展欄する構成要素型の系統図，マトリックス図と組み合わせて問題解決の手段を重みづけする系統図など，多様に活用されている．図17に方策展開型の系統図の例を示す．
系統図法
引用先：実践力・現場力を高めるQC用語集 日科技連
系統図の種類
系統図は構成要素展開型と方策展開型の2種類がある。
構成要素展開型
あるものを構成している要素を、徐々に細かいものへと分解していきます。
例の図は、某動物病院が診察した動物の種類を構成要素展開したものです。
系統図 構成要素展開型
方策展開型
テーマに対する解決方法を、徐々に細かいものへ落とし込んでいきます。
例の図は、スタッフＡさんの業務効率が悪い問題を方策展開したものです。
系統図法 方策展開型
系統図法の作成方法
課題の設定
解決したい課題を決め、「～を～するには」と表現して言語カードに記入します。たとえば「ポカミスを防ぐには」というように具体的に表現することが大切です。
制約条件の設定
課題を達成するための方策を展開するにあたって、制約条件が必要な場合には、制約条件を明記します。
方策の摘出
課題を達成する方策をメンバー全員で挙げていきますが、１次方策を出し、次に２次方策と順次低次方策を出していく方法と、順位にかまわず方策を出し合い、その後で１次方策、２次方策というように段階的に言語カードを配置していく方法があります。
後の方法のほうが多くの案が出やすい一方、言語カード整理していくのに手間がかかることになります。なお、方策の言語カードは「～を～する」と表現します。
系統図の作成
課題の１次方策、２次方策と、順次言語カードを再配置し、目的と方策がつながっているか見直します。このときに不足があれば追加していきます。なお、最低次の方策で具体的に実行できる方策であるかを確認し、できない場合にはさらに低次の方策を追加していきます。
このようにして、系統図を作成していきますが、系統図を作成していくうえで重要なことは、メンバー全員が方策を考えてディスカッションすることによって、問題や方策についての共通認識が高まり、問題解決に積極的に取り組む姿勢が養成されることです。こうすることによって、問題解決を確実かつ迅速に実行できるからです。
＊具体的な系統図の作成については下記の関連記事を参照 願いします。
関連記事：わかりやすい系統図法【イラスト図解】
