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抜き取り検査と基準 | JIS9015

抜き取り検査 イラスト

 抜き取り検査と基準  【図解】

抜き取り検査と基準について下記の点をポイントに図解入れで解説しています。

・抜き取り検査 サンプル数の決め方

・抜き取り検査 検査基準表の見方

・抜き取り検査のエクセルファイル

・抜き取り検査 ロットサイズの大きさ等です。

モノづくりの参考になれば幸いです。(*^_^*)

検査とは? | 破壊検査と非破壊検査

商品の品質特性の測定を行ってそれが規格内であるかどうかを判定する作業を検査という。 品質管理では品質の測定を行って調べるだけの作業を試験といい検査とは区別している。

検査は購入者においてはその商品を購入してよいかどうか、供給者の立場ではその商品を 顧客に渡してよいかどうかを決めるために行う。

検査は合否の判定を伴う為,欧米ではその商品を供給する部門から独立した部門が行う考えがあり 逆に日本ではその商品を供給する部門が責任を持って行う考えが普及してきたが最近の内部告発 によるクレーム隠しの問題から欧米方式の考えを今後取り入れる必要があると思われる。

検査が甘ければ供給者にとっては一時的には良いが後で市場クレームとして戻ってきて信用を失う。 検査が過剰品質であれば供給者の負担が増しコストがアップし最終的には顧客が買わなくなる。 よく市場の動向を把握して顧客が要求している品質に適合した検査を行う必要がある。

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検査のポイント

 *エクセルのサンプルファイルを参考にしてください。

Excel File

検査の経済性  | 全数検査と抜き取り検査

検査の目的は不良品の除去である。いくら検査をしても商品の品質は良くはならない。 検査にかける費用が多いほどコストがアップする。 その為に少ないサンプルで検査を行う為に抜き取り検査等の方法が考えだされた。 但し、安全にかかわる不良、重大な不良は全数検査を行わなければならない。

製造初期(初物検査) 現在の品質管理の考え方では製品の品質は工程で作りこむのが原則であるが製造初期の段階では設計、生産工程が確立していないことが多い。 具体的には工程の管理ポイントが確立されておらず、作業者の習熟度もわからない。 また、設計、工程変更も行われることも多い。 このような状態の時は工程が不安定なため工程で品質を作りこむことが困難である為 検査によって品質を確保する必要がある。

生産量が少なく生産が間歇的に行われている場合

生産量が少なく、生産が間歇的にいしか行われていない場合は作業が慣れたころに生産が切り替わることがあるのでこのような少量多品種生産時には検査を行う必要がある。

 

不良がおおきな危害をもたらす場合

安全不良、重大欠点不良防止の為には全数検査を行わなければならない。

設計、生産工程に変更があった場合

設計、生産工程に変更があった場合は変更内容が確実に実施されたかの確認と変更による二次不良がないか確認する必要がある。 大きな変更があった際は初物検査と同じレベルで検査する必要がある。

工程能力が不足している場合

工程能力が不足している場合は製品ロットの中に不良品が混じるので全数検査を行って不良品を排除しなければならない。 この場合は工程能力が不足している原因を追究し責任部署から検査コストを出して貰い責任を 明確にする必要がある

抜き取り検査 | ランダム・サンプリング | 乱数表

抜き取り検査ロットサイズ

ロット 同種類の製品、部品、材料の集まりをロット(Lot)という。ロットは構成品の集められ方、集める目的によって 生産ロット、検査ロット、運搬ロットなどと呼ばれる。

抜き取り検査とはロットを構成する品物の一部をあらかじめ定められた方式で抜き取って試験を行い その結果を判定基準と比較してそのロット全体の合格、不合格を判定する検査方式である。

ロットを構成する品質特性にバラツキがなければロットからサンプルを一個抜き取ってその品質を調べれば ほかの品物の品質も知ることができる。 逆にバラツキが大きい場合はバラツキが少なくなるように同条件で作られた生産ロットで検査ロットを構成 する。

ロット内のバラツキが同じ場合は大きいロットは小さいロットに比べて小さい抜き取り比率で同じ性能の検査を行う ことができる。但しロットが大きくなると生産条件が異なるロットで構成される可能性が高くなるので 抜き取り検査の性能が悪くなる。

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抜き取り検査

 

 ランダム・サンプリング

どのようにサンプルを抜き取るかは検査を行う上で重要なポイントである。

抜き取り検査ではランダム・サンプリングで試料が抜き取られる。 ランダム・サンプリングとはロットを構成する要素が同じ確率で抜き取られるサンプリング方式である。

ランダム・サンプリング方式は確率論を基にデーターを抜き取る為に理論的には正しい方法であるが 現場においてはサンプルをランダムに山積みされた倉庫等から抜き取ることは容易でない。

さらに具合が悪いことには得られたサンプルがランダムにとられたかどうかを後から証明するのは 不可能なことである。その為これらの問題を解決するために色々な工夫が行われている。

解決策1:

サンプリングを対象物の移動中に行う。 例:倉庫に製品が運搬されている時にサンプリングを行う。

解決策2:

乱数表を使用する 解決策3:サンプル・カードを使用する。

例:6×8の48個入りの箱から部品を5個抜き取る場合は下図のようなカードを作成して 穴があいてる部品をサンプルとする。

サンプル・カードは乱数表を元に200枚以上作成し抜き取る毎にカードを変える。

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乱数表

 

抜き取り検査の種類 | 計数抜き取り検査と計量抜き取り検査

抜き取り検査の種類 には下記の種類がある。

不良個数による抜き取り検査・・・計数抜き取り検査

欠点数による抜き取り検査・・・計数抜き取り検査

計量値による抜き取り検査    ・・・計量抜き取り検査

不良個数による抜き取り検査

検査単位の品質を良品か不良品かに分けて表す場合の抜き取り検査でロットの品質を不良率で表す。

【例1】:

ネジに抜き取り検査においてロットの大きさ700個に対してサンプルとして100個抜き取りこの中の不良品が2個以下ならば合格とし3個以上ならば不合格とする。

欠点数による抜き取り検査

検査単位の品質をそれがもつ欠点によって表す場合の抜き取り検査でロットの品質を100単位当たりの欠点数によって表すのが特長である。

【例2】:

あるシャツの抜き取り検査においてロットの大きさ300枚のロットからサンプルとして20枚を抜き取りこの中の欠点数合計が5以下ならばロットを合格とし6以下ならば不合格とする。

計量値による抜き取り検査

検査単位の品質をその測定値によって表す場合の抜き取り検査でロットの品質を平均値又は不良率で表す。

【例3】:

ある製品の単位重量が50.0g以上と定められている場合、サンプルとして1個を抜き取りその平均値が50.35g以上ならばロット合格として50.35g未満ならば不合格とする

抜き取り検査の型 | 規準型 – 選別型 – 調整型 – 連続生産型

規準型:

売り手に対する保護と買手に対する保護との二つを規定して売り手の要求と買手の要求を満足するように作られており売り手に対する保護は良い品質のロットが検査で不合格となる確率α(生産者危険という)を一定の小さい値に決めることによって与え、買手に対する保護は悪い本質のロットが合格となる確率β(消費者危険)を一定の小さな値に決めることにより与える確率α(生産者危険)は通常はα=0.05であり100回のうち5回が良い品質のロットが検査で不合格となる

 

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抜き取り検査の型

 

 選別型:

抜き取り検査で合格となったものはそのまま受け入れるが不合格となったものは全数選別するタイプの抜き取り検査 したがって全数検査ができない破壊検査には適用できない。

調整型:

量産製品で同じ供給者によって製品の受け渡しが継続的に行われる場合にはこれまでの検査の結果の情報を 利用することによって合理的な検査を行うことができる。 すなわちこれまでの検査成績がよい供給者について検査を緩和し(ユルイ検査)、成績の悪い供給者については厳しい検査(キツイ検査)を行うのである。このように検査の方式を調整する抜き取り方式を調整型抜き取り検査という。 多くの購入検査においてこの検査方式が採用されている。 調整型抜き取り検査においてはまず合格品質水準 (AQL:AcceptanceQualityLimit)を設定する。

AQLは供給側と受け入れ側で定めた価格に対してもっとも合理的な不良率で契約として承認した不良率である。 具体的には高い原材料を使用すれば不良率が低下するが逆に価格が高くなる場合は買手にとって必ずしも 有利とはならない。 多少不良があっても選別検査等で品質を確保できる場合は廉価な原材料でよい場合もあるのでコストとのバランスを 考慮してAQLを決める。

*調整型抜き取り検査の方法はJIS Z9015-1で定められている。

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調整型抜き取り検査

 

連続生産型:

連続して生産が流れて生産されている状態のままで適用する検査型であり具体的には最初一個、調べその後 良品が一定個数続いたら一定個数おきに抜き取り検査し不良がでると再び一個ずつ検査に戻る方式である。

抜き取り検査とOC曲線 | 検査曲線と消費者危険、生産者危険

計数抜き取り検査では不良率p0%以下の良いロットはなるべく合格としp1以下の悪いロットはなるべく不合格となるようにしたいそのためロットから大きさnのサンプルを抜き取りその中の不良品数の数がc個以下ならばロットを 合格、c個を超える場合は不合格とする方式を取る。これを抜き取り検査方式といい(n、c)と略記する。

例として1%以下の不良率は合格とし4%以上の不良率のロットは不合格としたいものとする。 二項分布を使用してサンプルnにて抜き取った場合のX個不良がでる確率は下記の式から求めることができる。

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抜き取り検査とOC曲線

 

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検査曲線と消費者危険、生産者危険

 

 

計数抜き取り検査の数理 | 合格の確率と不合格の確率

抜き取り方式(n、c)が与えられた場合に不良率p%のロットがその抜き取り方式で合格する確率は 次のようにして求めることができる。 大きさnのサンプル中にx個の不良品が出現する確率をP(x)とする。

ロットが合格するといういうことは サンプル中の不良個数がc個以下すなわちx≦cを意味する。そこでロットが合格する確率は サンプル中のに不良品が0,1、(c-1)、c個発生する確率P(0)、P(1)、P(2)、P(3)、P(c)を求め これらをすべて加えたものが「合格の確率L(P)となり次式のようになる。

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合格の確率L(P)

 

次にP(x)を求める場合、計数抜き取り検査の場合は超幾何分布を用いて下記の式で計算を行う。

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  但しNが大きくなると超幾何分布と二項分布は近似するのでN/n>10の場合には計算が容易な二項分布で計算しても実務上問題ない。

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抜き取り検査とOC曲線1

 

 

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抜き取り検査とOC曲線2

AQL抜取検査表に基づく抜き取り検査

「ISZ9015-1 ロットごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方式」についての解説です。

AQLは、Acceptance quality limit、「合格品質限界」の略称の事です。

JISZ9015-1では、AQLは、『継続して連続ロットが抜取検査に提出されるときに、許容される工程平均の上限の品質水準』として、定義されておれます。

製品の品質が、AQLと同じかそれ以上の良い工程からサンプルされたロットの場合であれば、その製品は、多くの場合、合格するということになります。JISZ9015-1では、このAQLをあらかじめ設定して、検査の抜取頻度を決定するため、あらかじめどのようなAQL(%)に設定するかを定めておく必要があります。

AQLの設定でのポイントは、以下の通りです。

①AQLの設定においては、AQLが生産のときに要求される品質の指標を与える。

②生産者はAQLより良いロットを生産することを要求される。

③AQLは、生産者の立場で妥当に到達できるものであり、消費者の立場からも妥当な品質でなければならない。

④問題の製品がどのように使用されるか、不具合の結果を考慮する必要がある。

例えば、組み立て作業の中で組み込まれる部品に不具合があり、組み立て中に問題として必ずはねられる構造である場合AQLをゆるく設定し、不具合が高価で重要な装置の部品で取替えができないようなもので機能障害を起こすようなものかによって、AQLをきびしく設定するなど、AQLの厳しさを要求する品質と許容できる品質の範囲でうまく変化させることが大切です。

不良品はもちろん、少ないほうがよいという認識のもとで、生産者側、消費者側の立場で、このAQLを使用しなければなりません。

抜取検査のロットサイズ

抜取検査は生産したものから、一部を抜き取る検査方式なのでどこからぬきとるか、つまり抜取検査を行う上で必要となる生産全体の数(母数)、いわゆるロット数(ロットサイズ)をどのように定義するかが重要です。

ロットのサイズをどのように定義するかによって、検査の抜き取り数も変化しますので、ロットのサイズをどのような数にするかあらかじめ決めておく必要があります。

例えば、1日で生産したものを1ロットとする、日勤と夜勤があり、それぞれの1シフトで生産したもの1ロットとすると決める事が必要です。

ロットサイズを設定する上でのポイントは下記にとおりです。

①ロットサイズの決定は生産工程の知識が必要。

②ロットサイズの上限および下限を決める。

③ロットは同一の条件で生産された製品にする。

生産品は、ロット毎に検査されますので、ロット間での検査の合否の情報は連続的な生産の中では重要な工程の傾向的変化を示す大切な情報として活用することが求められます。そのため、ロット毎の検査では、抜取後、製造の順番と同じで、先入れ先出し(FIFO)ですぐに検査をして、現場にフィードバックすることが求められます。また、ひとつのロットをあまりに大きい単位にしてしまうと、品質問題が発生した際のロットアウトの対象数が多くなります。

検査水準の選択

検査水準は、ロットサイズと抜取のサンプルサイズ(サンプリング数)の関係を決定するために必要な水準であり、抜取検査を行う上であらかじめ設定しておきます。

JISZ9015の抜き取り検査水準は、3種類の通常検査水準(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)と4種類の特別検査水準(S-1、S-2、S-3、S-4)で構成されています。

・通常検査水準 (Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)
・特別検査水準 (S-1、S-2、S-3、S-4)

通常検査水準は、最も使用される水準であり、他の水準が規定された場合意外は、通常検査水準Ⅱを使用します。(JISZ9015-0で記載)。

通常検査水準では、I<Ⅱ<Ⅲの順番でサンプリングサイズが多くなるように設計おり、特別検査水準は、サンプリングサイズを小さくしておかなければならないような状況を想定して、設計されています。

ロットサイズと検査水準を選択することで、下記表JSZ9015-1サンプル(サイズ)文字の指定された一覧表からサンプル文字(英字)を確認します。

事例としてロットサイズが、100で通常検査水準Ⅲの場合には、『G』を選択することになります。

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JISZ9015の抜き取り検査水準

なみ検査ときつい検査とゆるい検査

次に検査の3つの水準から検査を選択します。

①なみ検査(Normal inspection)
ロットの工程平均がAQLより良い場合に生産者に高い合格の確率を保証するようにした抜取検査方式を使用する検査
※「工程平均」とは、工程が統計的な管理状態にあるときの不良率と解釈できます。

②きつい検査(Tightened inspection)
対応するなみ検査よりもきびしい合否判定基準をもつ抜取検査方式を使用する検査

③ゆるい検査(Reduced inspection)
対応するなみ検査よりは小さいサンプルサイズをもつ抜取検査方式を使用する検査

特にゆるい検査という用語は英語で、Reduced inspectionと表記され、本来は、「減らした検査」という意味であることがJIS規格で参考説明されています。

抜取検査表から抜取数と合格判定数を決定

選択されたサンプル文字とAQL(合格品質限界)をもとに、抜取検査表から抜取数と合格判定数を決定します。検査の厳しさにより、下記の3つの表を使い分けていきます。

・JIS Z 9015-1 なみ検査の1回抜取方式(主抜取表)

・JIS Z 9015-1 きつい検査の1回抜取方式(主抜取表)

・JIS Z 9015-1 ゆるい検査の1回抜取方式(主抜取表)

例えば、なみ検査の1回抜取方式(主抜取表)を選択して、サンプル文字Gで、AQL=0.25%を選択したときには、サンプルサイズ32個を抜取り、判定は、Ac(合格判定数)=0、Re(不合格判定数)=1ということがわかりますので、抜き取った32個の中で、不良が1つでもあったときには、不合格ということになります。
不良が0で全て32個良品であれば、抜取検査合格です。

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下記が抜取検査表ファイル表です。

抜取検査表ファイル(PDF版)

 

 

おすすめ 抜取検査 参考文献

サンプリングと抜取検査 (QC入門講座) 加藤 洋一 (著),‎ 鉄 健司 (編集)

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