言語/language

総合精度

総合精度 品質管理用語
総合精度 
  1. 総合精度    accuracy         【イラスト図解】
    1. 総合精度(精確さ)とは
    2. わかりやすく 総合精度(精確さ)
    3. 工業規格での総合精度(精確さ)、精度の定義
    4. 精度」の違い 計測用語と品質管理用語
    5. 総合精度(精確さ)と正確さの違い
    6. Youtube動画 正確さ真度)、精度(精密さ)、総合精度(精確さ)
    7. まとめ

総合精度    accuracy         【イラスト図解】

英語:accuracy                 中国語:精确

総合精度(精確さ)とは

総合精度とは精確さのこと。

「観測値・測定結果と真の値との一致の程度.真度と精度を総合的に表したもの.
備考:総合精度を,Z 8103 では精度という.」(Z 8101-2)

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

わかりやすく 総合精度(精確さ)

総合精度(精確さ)とは、試験結果や測定結果と、もとになる真値との一致の程度。

すなわち、真度(trueness)と精度(precision)の組み合わせを指す。

同じ対象物を繰り返し測定した場合に同じような結果が得られること(=精度の高さ)と、得たい結果(真値)が得られていることとは別であり、ここでいう「総合精度(精確さ)」は得たい結果が繰り返し得られる状態をさす。

工業規格での総合精度(精確さ)、精度の定義

公的な精度の定義として工業規格 JISで“総合精度(精確さ)”に関連する用語の定義を記載。

JIS 精度関連用語

JIS 精度関連用語

上記のからは“精度”に関連する用語は単一の用語ではなく、下の3つの異なる意味の用語に分けて定義されていること、そしてそれぞれの意味を示す言葉も複数あることが分かります。

真度、正確さ(trueness)⇒”かたより”の小さい程度
精度、精密さ(precision)⇒”ばらつき”の小さい程度
総合精度、精確さ(accuracy)⇒両者を含めた総合的よさ

具体的なかたより(系統誤差)ばらつき(偶然誤差)は下図に示される量を表しており
「正確であるが、精密ではない」
「精密であるが、正確ではない」
といった用いられ方をします。

ばらつきとかたよりの概念図

ばらつきとかたよりの概念図

 

「精度」の違い 計測用語と品質管理用語

JIS Z8103:2000(計測用語)での精度(accuracy)の定義は

測定結果の正確さと精密さを含めた、測定量の真の値との一致の度合い。
参考 JIS Z 8101-2では正確さ、総合精度という。

一方、JIS Z8101-2(統計的品質管理用語)での精度(precision)とは、測定値のバラツキの程度を意味しています。

そして、両者の単語は日本語は一緒でも、英語では違います。

精度,精密度,精密さ (precision)

定められた条件の下で繰り返された独立した試験結果/測定結果

又、JIS Z8101-2(統計的品質管理用語)には総合精度という和訳があり、正しい値からのズレ(真度)とバラツキ(精度)を総合的に表したものを意味しています。

更に「総合精度を、JIS Z8103(計測用語)では精度という」という備考も記載されています。

参考サイト:JIS Z8101-2(統計的品質管理用語)

まとめると下図のような関連性があり、計測用語と品質管理用語で「精度」の解釈が違います。

精確さ(総合精度) 品質管理用語

「精度」の違い 計測用語と品質管理用語

又、品質管理での「真度」、「精度」、「総合精度(精確さ)」の概念は下記のようになります。

品質管理用語の『真度(正確さ)と『総合精度(精確さ)』

品質管理用語の『真度(正確さ)と『総合精度(精確さ)』

 

総合精度(精確さ)と正確さの違い

以前はJIS K0211(分析化学用語)の正確さとJIS Z8402-1(測定方法)の精確さが並存することは,読みが同じであり大変紛らわしく,また「accuracy」という語に対して定義の異なる二つの訳語が存在するため理解の齟齬が生じやすいという問題があった。

そこで,JIS K0211(分析化学用語)を改訂し

「accuracy」⇒「精確さ

「trueness」⇒「真度」

「precision」⇒「精度」

の訳に変更するとによりJIS Z8402-1(測定方法)との間における統一が図られた。しかし,いくら規定が改訂されても,人の記憶も改定される訳ではなく未だに混同して用いられ続けている。

さらに,現在でも同じJISでありながら,分野間の隔たりで用語の規定に違いが見られる。鉱工業における計測に関する主な用語を規定するJIS Z8103においては, 「精度」のことを「精密さ」,「真度」のことを「正確さ」, 「精確さ」のことを「精度」と呼んでいる。このような分野ごとの相違は,さらなる混乱を助長する要因となっている。

参考:規格番号 JIS Z 8103:2019⇒規格名称 計測用語

JIS Z8101-2(統計ー用語と記号)やQ0033(認証標準物質の使い方)のように一つの用語に複数の訳語を対応させた規定もみられる。

しかし,このように一つの言葉に複数の訳語を定義するといった対応では,定義を曖昧にしたまま様々な用語が混在して用いられ続ける事を認容してしまうおそれがある。

また,各規定における用語の違いに対してJIS Z8103(計測用語)では,JIS Z8402-1(統計ー用語と記号)における用語の定義を参考として記載している。

またJIS Q0030においてもJIS Z8103並びにJIS Z8402-1と規定が異なっている事を参考として記載しているだけ用語ので統一化はされてない。

引用サイト分析の信頼性にまつわる言葉の「信 頼 性」

Youtube動画 正確さ(真度)、精度(精密さ)、総合精度(精確さ)

Accuracy, Trueness, Precision正しく使おう!

 

まとめ

JIS Z8101-2(統計的品質管理用語)の品質管理用語として

精度(precision)別名:精密さ」と
総合精度(accuracy)別名:精確さがあります。

又、JIS Z8103:2000(計測用語)では「精度(accuracy)」の定義は
正確さと精密さを含めた、測定量の真の値との一致の度合いとあり品質管理用語の「総合精度」を意味している。

精度、総合精度、真度の用語は各JIS規格で意味が異なり、使用時には注意を要す。

下記に各JIS規格での精度、総合精度(精確さ)、真度の用語一覧を記載した。

JIS規格での精度、総合精度、真度の用語一覧

JIS規格での精度、総合精度、真度の用語一覧

引用サイト分析の信頼性にまつわる言葉の「信 頼 性」

タイトルとURLをコピーしました