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X−Rs管理図

X-Rs管理図
X-Rs管理図

X-Rs管理図  X-Rs control chart 【イラスト図解】

英語:X-Rs control chart         中国語:X-Rs控制图

X-Rs管理図とは

サンプル1個だけのデータで,管理図を作成するのがX-Rs管理図です。
作り方は,Xbar-R管理図と同じですがデータが1個しかないので平均値も範囲も計算する必要がありません。

その代わり平均値としてはサンプル1個のデータ,範囲の代わりとしては一つ前のデーターとの差分Rs(移動範囲)を使います。データが少ないので感度は低いが,サンプリングにかかる手間が省略できます。

下記のような場合に用いられます。

・ 決められた工程から,1 個の測定値しか得られない。
・決められた工程の内部は均一であって,多くの測定値をとっても意味がない。
・測定値を得るのに時間や経費がかかり,現実には 1 個の測定値しか得られない。

X-Rs管理図の作り方

データ並べ替え

少なくとも 20~25 群からそれぞれ一つずつのサンプルをとり測定、データを時間順に並べ替える。

差分Rs(移動範囲)を計算する。

移動範囲 Rs の計算:
互いに相隣る二つの測定値の差(絶対値)を移動範囲 Rs という.

すなわち
Rs=|(第i番目の測定値)|ー|((第i +1)番の目測定値))|

 

Xの平均とRsの平均

Xの平均とRsの平均を計算します。

xbar平均値

 

 

 

ここに,ΣX:測定値の総和
k:測定値の数
有効けた数:測定値のけたより 2 けた下まで求める.

 

Rs bar

 

 

 

ここに,ΣRs:移動範囲の総和
K-1:移動範囲の数
有効けた数:測定値のけたより 2 けた下まで求める.

 

管理限界を求める

X 管理図の管理限界は次式によって計算する.

xbar管理限界線

 

 

 

有効けた数:平均値Xのけたより 1 けた下まで求める.
R管理図の管理限界は次式によって計算する.

Rs管理限界線

 

 

有効けた数:Rsのけたより 1 けた下まで求める.

 

管理図用紙に記入

1)管理図用紙の縦軸に X と Rs を目盛り,横軸に測定値の番号を目盛る.
2)X,Rs を上下に対応させてプロットする.第 1 番目のプロットは X だけで Rs はなく,Rs のプロットは第 2 番目から始まる.
3)管理線を記入する.
・中心線 X は実線とし,数値を付記する.
・UCL,LCL は解析用は破線とし,管理用は点鎖線とし,数値を付記する.

X-Rs管理図

 

 

 

 

 

 

 

X-Rs管理図 異常判定

管理図のの異常判定基準を使用します。

工程の異常判定基準

管理図から見る、工程の判定基準工程が安定状態にあるかどうかについてですが、次のような場合を工程に異常があると判定します。

点が管理限界線の外側にある場合

管理図見方1

 

 

 

 

 

点が管理限界線の内側にあっても、以下のように点の並び方にクセがある場合

 中心線に対して、一方の側に連続して7点が並んでいる

管理図見方2

 

 

 

 

 

連続する7点が、上昇または下降している

管理図見方3

 

 

 

 

 

一定間隔で周期性を持っている

管理図見方5

 

 

 

 

 

連続する3点中2点が、限界線近くにある。

限界線の近くとは、中心線と限界線を3等分して、そのいちばん外側の領域にあること

管理図見方6

 

 

 

 

 

連続する多くの点が、中心線に接近している。


管理図見方7

 

 

 

 

中心線に接近しているとは、中心線と限界線を3等分して、そのいちばん内側の領域にあることなお、判定基準は図面規格値ではなく、管理限界線を用います。図面規格値と管理限界線とを混同しないようにしてください。

Xbar-R管理図とX-Rs管理図の違い

サンプル1個だけのデータで,管理図を作成するのがX-Rs管理図です。
作り方は,Xbar-R管理図と同じですがデータが1個しかないので平均値も範囲も計算する必要がありません。

その代わり平均値としてはサンプル1個のデータ,範囲の代わりとしては一つ前のデーターとの差分Rs(移動範囲)を使います。データが少ないので感度は低いが,サンプリングにかかる手間が省略できます。

下記のような場合に用いられます。

・ 決められた工程から,1 個の測定値しか得られない。
・決められた工程の内部は均一であって,多くの測定値をとっても意味がない。
・測定値を得るのに時間や経費がかかり,現実には 1 個の測定値しか得られない。

具体的には検査する時に複数の試料サンプルの検査をできればxbarもRも求められるので、管理図が作れますが1つしか試料が得られない場合がある。

その際はxbarもRも求められないのでx管理図の方は、多くの回数のデータから求め、Rs管理図は、
その回の検査の結果だけではなく、前回のデータとの差をRで求めます。

 

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