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能率

人の効率化阻害の5大ロスの構造と総合効率の関係
人の効率化阻害の5大ロスの構造と総合効率の関係

能率  【イラスト図解】

英語:efficiency         中国語:效能

能率とは

一定時間内にできる仕事の割合。仕事のはかどり方であり、生産工程の生産性を評価するものさし。

下記の式で一般には表せる。

能率=(生産実績(良品)/人員X稼働時間(工数))X(100/基準となる1人時間当り出来高)

しかしこの一般式には、運用の仕方によっては問題があり分子の生産実績は生産数=販売数 でなければならない。

販売につながらない製品を生産し能率をあげても、それは見かけの能率を上げることになり実質的な原価低減に結びつかない。

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

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わかりやすく 能率

能率をわかりやすく、具体的例で解説。

Aラインは、10人で1日100個の製品を造っている。

ラインの能力は、日当たり100個であり、1人当たりの生産性は10個/1人である。

しかし、作業者なりを観察してみると、造りすぎがあったり手待ちがあったり、多くのムダがあったのでムダを排除して二人分の作業者の工数を削減し、8人で生産が可能となった。

つまり1人当たりの生産性は12.5個/1人に向上。

この場合、能力は以前に比べて新しく増加したように見える。

2人を減らさなければ1日125個できるので、25個分の能力が増加したかのように見えるが本当は以前から1日125個造る能力が潜在化していた。

ただ25個分の能力はムダがあったので10人で100個/日しか造れなかった、一人一人の作業者でみても、ライン全体でみても、本当に必要なものだけを仕事と考え、それ以外をムダと考えるならば、この関係は次のようになる。

現状の能力=仕事+ムダ (作業=働き+ムダ)

ここでムダを省いて、その分だけ仕事を増やせば現状の能力は“真の能力”に近づいてくる。そうすれば、同じライン構成でより多くの製品ができるようになる。

しかし、必要数だけしか造ってはいけない。だから、人を減らして多すぎる能力を必要数にちょうど見合ったものにするのである。これは、作業者一人一人についても、ラインについても、また、工場全体についてもまったく同じである。

作業者一人一人については、付加価値を生ずる作業と、それに関連してどうしても必要な作業だけにしぼり、これ以外のムダを省くようにする。

ラインについては、このような高能率の作業を順に割り当て、半端な工数を改善によってなくしていく。さらに、工場全体については、このようなラインを中心に全体のバランスをとり、ロットをできるだけ小さくし、平準化生産をおこなって余分な運搬などが生じないようにする。と同時に、不良品の多発などによる検査・手直工数の増大をなくすよう改善していくなどである。

このように改善していけばだんだんムダがなくなり、その分だけ作業者もラインも工場も、必要な仕事ができるようになる。すなわち、真の能力に近づく。

このように考えてくると、能率を上げるということはムダを省くことである。

よって見かけの能率向上と真の能率向上をよく見極めてカイゼンを行い必要があります。

見かけの能力と真の能力

見かけの能力と真の能力

 

能率と効率の違い

効率とは
1.「達成された結果と使用された資源との関係.」(Q 9000)

2.「目的のために有効に利用した量と,消費したすべての量とのエネルギー的面での比率,すなわ
ち,機会,設備及びシステムに外部から送り込まれるエネルギー(入力)とそれらが実際に外部に出す有効エネルギー(出力)との比.」(Z 8141)

エネルギーを作業ととらえるときを作業効率という.能率は,時間的な面での作業時間の比率として使われる.

効率あるいは能率は,理想的あるいは標準的な場合との相対的な比率で定義されることが多い.

最近は,環境効率という概念もある.→能率,環境効率

引用先:クォリティーマネジメント用語辞典 日本規格協会

能率」が一定時間での仕事量のみを基準として考えるのに対して、「効率」は要するコストや労力などさまざまな要素を考慮する必要があります。そのため、「能率」のよさと「効率」のよさは必ずしも一致するとは限りません。

例えば、A工場では10人の作業者が1時間で製品を100個作っており、B工場では20人の作業者が1時間で150個の製品を作っている場合。

この場合、1時間で作られる製品の数が多いのはB工場なので、B社の方が「能率の良い」工場であるといえます。一方、1人が1時間で作ることができる製品の数はA工場の方が多いので、A工場のほうが「効率の良い」会社であるということができます。

関連用語:設備総合効率(OEE)

 

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